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大怪獣級の面白さ!経験者、未経験者共に楽しめる良質コラボ『ウルトラ怪獣モンスターファーム』レビュー!【Switch】

 

 

【公式】ウルトラ怪獣モンスターファーム | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

 

ウルトラマンブレーザー超オモシロ記念!

『ウルトラ怪獣モンスターファーム』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:バンダイナムコエンターテイメント

機種:Nintendo Switch

ジャンル:ウルトラ怪獣育成シミュレーション

発売日:2022/10/20

価格(税込):6100円


 

テクモ改めコーエーテクモゲームスが誇る育成ゲームシリーズ『モンスターファーム』と、

55年以上の歴史で今が絶頂期とも言われる

不滅の人気特撮シリーズ『ウルトラマン』のコラボ作品だ。

「モンスターファームの世界でウルトラマンの怪獣を育成する」ゲームになっているぞ。

発表された時に「その発想は無かった!」と驚かされ、

実際遊んで予想以上のクオリティにまた驚かされた1本。

両シリーズ知らなくても楽しめるから本当によく出来てるぜ。

「ウルトラ怪獣モンスターファーム」のキーワードは“デカカワイイ”。開発者へのインタビューやNFCを用いた怪獣再生を体験できた試遊会をレポート

どうもバンナム側のプロデューサーが熱狂的なモンスターファームマニアで、

ファンとしての細かい注文を熱心に出していたそうだ。

シリーズで一番人気の高い『モンスターファーム2』をベースに

快適性高めつつ新システムを盛り込んだ作りなので、これはもう間違いないやつ。

 

 

オープニングでは舞台となるラトゥール島の伝説が語られる。

かつて人間と怪獣が暮らしていた島だったが、強大な力は争いを招いた。

事態を収めたのは彼方からやってきた光の巨人。

争いに倒れた怪獣はスパークドールズ……じゃなかった、

円盤石という石になり、長い時が流れた。

遺跡から発掘された円盤石から怪獣を再生する技術を発明した人類は、

再び怪獣と共存するようになる。

その怪獣を育てる者たちを怪獣ブリーダーと呼んだ!

プレイヤーは新人ブリーダーとなって最強の怪獣育成を目指す!

 

ウルトラシリーズで遺跡から変なものが発見されると大体ロクなことが無いんだが、

この世界だとそれなりに上手くやっているようだ。

 

 

ガイド役として初代『モンスターファーム』から登場してるホリィさんが登場。

シリーズファンとしてはお馴染みのキャラ。

ゲームの都合上、何年たっても見た目が変わらないので

「何歳なんだ…?」ってファンから突っ込まれるのがもはや伝統芸になってる。

 

 

ホリィさんがクリア後に最強ブリーダーとして登場するのは

過去作のファンとして嬉しかったなぁ。

チュートリアルで野良バードン相手に

「こんなとき、私のスエゾーがいれば……。」と言っていて笑ったんだけど、

クリア後に戦うとこの発言がガチだと分かるの最高に燃えた。

っていうか野良バードンがウロウロしてる世界かなりヤバい。

 

 

更に『モンスターファーム2』のコルトもブリーダーとして登場するぞ。

相棒はもちろんモッチーである!

 

 

怪獣を育成しながら様々な大会に出場し、

どんどんランクを上げて更に上の大会を目指すのがゲームの流れだ。

強豪ひしめく「4大大会」の制覇が目標となるが、

それ以降もゲームは続き、更に難しい大会や隠し怪獣が待っている。

 

 

オリジナルの『モンスターファーム』は

音楽CD(円盤石)を読み込ませてモンスターを召喚するシステムで一世を風靡したが、

本作は最近のシリーズと同じく、

コーテーテクモが独自に作った音楽データベースから、

好きな楽曲を選んで再生する形式だ。

膨大な曲が収録されているので大抵の曲は入ってるぞ。

君のお気に入りの曲を怪獣にしよう!

 

NFCからの再生にも対応しているので、

社員証やクレジットカードからも怪獣を生成できる。

 

 

そして近年のウルトラマンの玩具であるフュージョンカードや

ウルトラカプセル、ウルトラメダルなどもNFCなので使用可能だ。

一部のアイテムはちゃんと対応した怪獣が再生されるのが凝ってるね。

番組終了から数年越しのゲーム連動である。

 

 

伸びるステータスが異なるトレーニングや、

お金を払って1か月みっちり鍛える特訓、

ショップで購入できるアイテムの数々や毎月のエサの管理などなど。

お馴染みの『モンスターファーム』そのままのシステムは

王道の育成ゲームとしては分かりやすくそれでいて奥深い。

 

大会予約すると1週前に教えてくれるのでコンディションを整えやすいとか

オートセーブと手動セーブの2種類があるとか快適さもバッチリ。

見た目は怖いが愛嬌たっぷりのウルトラ怪獣、宇宙人たちを育成し、

大会で着実に勝ち進んでいくのが楽しい。

 

 

大会やイベントでは1対1の大怪獣バトルが繰り広げられる。

相手との距離によって変化する技を使い分けて体力を削り、

制限時間以内に相手をKOするか、残り体力で判定勝ちに持ち込むかで勝負は決まる。

怪獣の特性と技の組み合わせが多彩だし、

育成によっては稀に言う事を聞かなくなるため、一発逆転もあり得る。

 

 

戦闘の技も原作再現度高くてカッコいい。

セブンガーの硬芯鉄拳弾だーーーーーー!

ロケットパンチが一度自由落下してから前に飛ぶ挙動がしっかり再現されてる!

他にも上司から力を貰うパワーアップするダダとかネタが細かい。

このゲームの世界観で上司ってどういうことだよ!

メトロン星人がちゃぶ台を持ち出すのは想定通りだが、

サイリウムを振る『ウルトラマンギンガS』ネタまで入ってるのは驚いた。

 

収録されているのは『ウルトラマンZ』までなんだけど、

仮に『ウルトラマントリガー』まで含まれていたら、

攻撃する度に「マナカケンゴォ!」って叫ぶカルミラも使えたのかな……。

 

 

新要素である継承クッキーも面白い。

怪獣クッキーを怪獣に食べさせることでスキルと能力ボーナスを付与できる。

育成によって最大で3枚まであげることが可能だ。

数十種類あって効果がすべて違うため、

怪獣の長所を延ばすもよし、短所を補うも良し。

育成効率が大きく変わるような強力なクッキーもある。

 

怪獣クッキーの絵柄としてプレイアブルじゃない怪獣が大量にぶち込まれているので、

「この怪獣いるんだ!?」と驚くこと間違いなし。

ツルギデマーガやデスフェイサーにエリマキテレスドン!

キングジョーブラックは読めていたがキングジョースカーレットまでいるのは驚いた。

ゲームや漫画だと出番あるけど、映像媒体だと遠景にチラッと映った程度の機体だぞ!

 

 

クッキーの入手方法はお金を払ってランダムで手に入れる闇鍋ガチャか、

ある程度決まったパターンから登場するNFC生成の2種類。

ランダム入手は1個ずつ再生でテンポ悪いので10連させて欲しい。

 

NFC生成だと「ティガ関連のウルトラメダルでティガクッキーが出る」など。

一部の玩具では対応したクッキーが登場するようになってる。

こちらは怪獣召喚と違って楽曲データベースは使えないし、

クッキーは一度使うと無くなってしまう。

安定して育成するには強力なクッキーを何度でも生成できるNFCが欲しくなる……。

 

というわけで、発売当時は強力なクッキーを焼ける過去のウルトラマンの玩具が、

一時的にオークションや中古ショップで高騰するという事態に発展。

数年前のウルトラ玩具が急に品薄になるウルモン特需!

レアモンスター出るCDに注目が集まった昔のモンスターファームを思わせるなぁ。

ウルトラマンとモンスターファームのコラボ感が一番強かったのここかも。

 

 

戦闘で強力なグリーザのクッキーが特に人気高かったぞ。

 

数年前から玩具を楽しんで来たウルトラファンほど

連動で有利になるシステムとも言えるね。

何故かamiiboは使えないが、基本的にNFCなら何でも読み込むので、

妖怪Yメダルなどを試してる人もいた。

ウルトラマンというかバンダイが得してるだけな気がしてきたな……!

 

 

過去のシリーズだとモンスターは寿命が来ると死んでしまったが、

本作だと戦える時期が過ぎたので引退という表現になっているのも好き。

協会に引き取ってもらってその後も元気でやってるのは前向きだし

巨大怪獣が数年で寿命を迎えるってのも違和感あるからね。

 

 

登場怪獣・宇宙人は30種類ちょっとで

「バルタン星人の要素を持ったレッドキング」などの

模様違いの亜種を含めると200種類以上。

 

『モンスターファーム』としては十分な数だけど、

『ウルトラマン』のゲームとして見ると30種類ちょっとは少ないかな?

と最初は感じたが、1体1体のモーションが実に活き活きとしてるし、

他じゃ見られない亜種のウルトラ怪獣たちは

模様の落とし込み方が凝っていてインパクト抜群。

遊んでるとかなりバラエティ豊かに感じるぞ。

 

 

ノーバセブンガーの禍々しさは最初見た時ビビったぜ……!

 

 

ベムスター×モッチーのスプリングベムスターかわいくて好き。

優しい目をしている。

 

 

ダダ混ぜると大体オシャレになるので、改めてあのデザインの芸術性を感じる。

 

 

怪獣に無理させて「ゲキリン」ゲージを溜めすぎると

暴れ出してファームを破壊して修理費が掛かるとか、

たまに初代ウルトラマンやゼロがやってきて

バトルになって大人しくさせてくれるとか。

「怪獣を育成するゲーム」らしい作りになってるのもたまらん!

 

 

なんとかなりそう感ハンパじゃない。

 

ウルトラマンもゼロもバトルになると全ステータスが鬼のように高く、

「ウルトラマンも本編だとたまに苦戦してるし、

ゼロも最強と思いきやダダに負けた回あるしウチの怪獣もワンチャンあるぜ!」

とか思ってるとスペシウム光線でこっちの最大HP超えのダメージ喰らって倒される!

ダメだ、ウルトラマンは強い……。

 

ウルトラマンがどうやれば勝てるのか分からんくらい強い!

っていうのは怪獣育成するキャラゲーとして素晴らしい。

目標としてこれ以上のものはないだろう。

 

 

シナリオ上でもウルトラマンは存在感があるから、

ウルトラファンだとかなりグッと来る作りになってるぜ。

 

 

基本的な流れはモンスターファームだけど、

ウルトラ怪獣になるだけで絵面が面白くなるのもずるい。

他のブリーダーが育成中の怪獣2匹を連れて挨拶に来ただけのシーン。

侵略宇宙人がカチコミに来たようにしか見えない!

 

細かいファンサービスまで充実していて、

特にBGMはメロディーの一部に歴代ウルトラシリーズの曲をさりげなく混ぜてあって、

遊んでいて「これウルトラマンタロウのOPじゃね?」

「これ帰ってきたウルトラマンの没主題歌じゃね!?庵野秀明が使ってた……」

となるのが見事。いいゲームだなぁ。

 

 

気になった点はストーリークリア目指すと立ちふさがる事になる「ニコラス」。

壁としてあえて強くしてるんだろうけど、コイツいくらなんでも強すぎないか!?

 

育成で重要な要素が隠しステータスになってたり、

隠し怪獣の条件条件が分かり辛かったり、

怪獣同士の格差が結構激しかったりするので、攻略情報入れずに遊ぶとちょっと大変。

まあ、過去作でもそういう作りではあるんだが。

 

過去作だとモンスターを太らせるとちゃんとグラフィックに反映されたんだけど、

今回その要素が無いのが残念だ。

ゼットンをボテボテに太らせて二代目感を出したかった……!

 

 

ウルトラマンとモンスターファームの相性がこれほど良いとは思わなかった!

純粋にモンスターファームの新作としてよくまとまっているし、

公式でユルいことも沢山やってるウルトラ怪獣だからこそ上手くハマってる。

同じことを仮面ライダーの怪人辺りでやっても面白くはならなかったと思う。

 

ウルトラマンだけ知っている人。モンスターファームだけ知っている人。

両方知っている人。両方知らない人。みんなが楽しめる理想的コラボ作品。

是非とも続編希望だ!