塊魂アンコール | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト
『塊魂アンコール』のレビュー行くぜ!俺がプレイしたのはPS4版ね。
パブリッシャー:バンダイナムコエンターテインメント
機種:PS4/Switch/XBOX/PC
ジャンル:アクション
発売日:2018/12/7(PC)2018/12/20(Switch)2020/11/19(PS4/Xbox)
価格(税込):3520円
2004年にナムコからPS2で発売され
「塊」をコロコロ転がしてデカくする!シュールな世界観!豪華なアーティスト陣!
という内容で一世を風靡した『塊魂』シリーズ1作目のリメイクだ。
基本は昔のままなのでリマスターに近く、グラフィックのフルHD化や、Switch限定でジャイロ操作とおすそ分け機能への対応、一部キャラデザの変更、一部ステージの難易度の緩和などが変更点。開発はモンキークラフトが担当している。
ナムコ作品を復刻する『アンコール』シリーズの1作目で、ここから『ことばのパズル もじぴったんアンコール』『ミスタードリラーアンコール』と良い流れで続いていった。
新作の『ワンス・アポン・ア・塊魂』が出るので久々に遊び直したんだが、今遊んでもぶっ飛んだセンスと脳汁が溢れるゲーム内容が見事だぜ。

大コスモの「王様」が酔っぱらって星空を破壊してしまったので、息子である「王子」がその尻拭いのために地球に送り込まれるストーリー。
「塊」をゴロゴロと転がして散らばっている「モノ」をどんどん巻き込み、良き所で空に打ち上げると新しい星が生まれる。これを繰り返して星空を元に戻すのがゲームの目的だ。
こういうスケールだけはデカい意味不明なストーリーなので、新作の予習で過去作をやる必要はないぞ!

セーブファイルが「na」「m」「co」の3択な辺りでもうセンス炸裂。
新作だと「BANDAI」「NAMCO」「ENTERTAINMENT」の3択だったりするのかな……。

と思っていたら「BAN」「DAI」「NAM」の3択で、「CO」はニューゲームで使う形式でした!

2本のスティックを使い、戦車のキャタピラ操作のように「塊」を転がすゲーム。慣れると方向転換などもスムーズに行える。うおおおおおお!超信地旋回だ!

Vita版と同じ簡単操作も追加されている。スティック1本で操作可能だ。

制限時間以内にステージ毎に用意されたお題をクリアしていく。「○○分以内に塊を○○m以上にしろ」が基本だ。
「塊」を転がして自分より小さな「モノ」を巻き込んでデカくし、更にデカいものを巻き込む……を繰り返して、雪だるま式に「塊」をデカくしていくのだ。サイズ差で巻き込めなかったモノを、成長して巻き込めた時の感覚が醍醐味。
電池や画鋲と格闘する豆粒サイズのバトルから始まり、徐々に本や皿やラジカセ、犬やスイカにダンボールとスケールアップしていき、人や家よりもデカくなっていくインフレがスゴい。最初に人間を食えた時の喜びは格別だぜ!
モノの配置を覚えて、制限時間内に「塊」を効率良く大きく出来るルートを模索するゲームなので、結構覚えゲーでテクニカル。ただの雰囲気ゲーではないのだ。難易度はPS2版から緩和されてるので遊びやすくなってる。

ガードレールや柵など、適度に大きく密集しているものが狙い目。この「ガードレール、ガッサーいけるぞ!」ってなった時の気持ち良さはこのゲームでもかなり上位に来ると思う。

ローポリで表現されたモノはなんと1000種類以上。巻き込むとコレクションとして記録もされる。牛乳瓶やらゾウのジョウロやら昭和っぽさを感じるものが多いが、なんだか分からないものも多数でカオスだ。
巻き込んだ時の効果音も多彩で遊んでいて飽きさせず、誰か分からないけど「ででん!でんでんででん!」って断末魔を上げる生物がいてめっちゃ耳に残る。誰なんですか!
音ゲーでもないのに多数のアーティストを起用し、ボーカル曲をBGMとして本編に流しまくるのも新しかった。当時の公式サイトを見ると……。
・浅香唯
・椛田早紀
・田中雅将
・チャーリー・コーセイ
・新沼謙治
・松崎しげる
・松原のぶえ&坂本ちゃん
・水森亜土
シリーズ1作目なのに初っ端からすげぇ顔ぶれ!そりゃサントラ発売もアピールするわ。ジャンルがバラバラなのに不思議とこのゲームにマッチした名曲揃い。『愛のカタマリー』も最高だぜ。松崎しげる以外の人間が歌うとシメの「日に焼けた……肌」の説得力が大幅ダウンする伝説の名曲!
リスト見て「坂本ちゃん」の名前にビックリした。参加してたんだなぁ。『電波少年』で大学目指す企画やってブレイクしたのがもう25年前か……。

最新作でも豪華アーティスト起用は健在で、今遊んだらこんなセリフあって初代の段階で「こっちのけんと」参戦が予言されていた……?

クリアするだけなら4時間程度でサクッと終わるが、クリアに関係ない高難易度ステージやSランク目指し始めるとかなり手強いバランスだ。
1作目にして世界観もシステムも既に完成しており、無心になって塊をデカくする中毒性がある。これはアイデアだけでなく、巻き込める「モノ」を1000種類以上用意した作り込みがあるからこその面白さと個性。ゲーム側からのリアクションは大事である。
HDリマスターされてるせいもあるが、ローポリ&シュールなビジュアルは今の時代でも通用する。マジで色褪せてないぜ!
ただ、ステージ数が少なくて、中盤からクリアまでに15~25分掛かるステージも増えて来るのがダレがち。高難易度ステージも理不尽気味のがチラホラ。
『アンコール』シリーズとしても1作目だからか作りが甘く、追加機能が少なかったりオートセーブが無かったり。この辺りはさすがに古さを感じてしまうところだったな。
『ワンス・アポン・ア・塊魂』の予習として軽く遊んだが、さすがの初代だったぜ!