ここが仮面ライダーバトライド・ウォー2の世界か…。
俺の役目はこのゲームのレビューをすることらしい。
仮面ライダー バトライド・ウォーⅡ | バンダイナムコゲームス公式サイト
仮面ライダーバトライド・ウォー2はバンダイナムコゲームスから2014年6月26日に
PS3とWiiUで発売されたパッケージソフトだ!開発はお馴染みエイティング。
価格は通常版が7120円。
原作お馴染みのBGMを40曲収録して切り替えられるプレミアムTV&MOVIEサウンドエディションが10450円。
機能面ではPS3とWiiUに特に違いは無いみたいだ。WiiU版だとゲームパッドオンリープレイが出来るくらいか。
俺はもちろんプレミアムエディションを購入!WiiU版ね。
クウガから鎧武までの平成ライダーを操作して数百体のザコ敵を薙ぎ倒すいわゆる「無双系アクション」。
前作は仮面ライダー初のCERO B指定ソフトだったが、それでも平成ライダーゲー史上最大のヒット作となった。
PS3「仮面ライダーバトライド・ウォー」レビュー!素晴らしいライダーアクションに感涙! : 絶対SIMPLE主義
俺の前作レビューはこちらね。
素晴らしい再現度だったカブトについてちょっとしか触れていないのは
ゲームを遊んでる最中に脳内で絶賛し過ぎて、
レビューを書く頃には「もっと細かい部分も紹介せねば…!」って気持ちになってたからだと思われます。
前作は最初のステージでプレイヤーが操作するウィザードの前に
平成ライダーを引き連れたディケイドが登場。
「ダブルもオーズもフォーゼも倒れた……後はお前だけだ!ウィザード!」
と言いながら襲いかかってきてそのままライダー大戦の再現が始まるという導入で
平成ライダー全部見ててディケイド大好きな俺としては脳ミソがミラーワールドに吹っ飛ぶくらいの感動でしたよ!
ステージがえらく単調とかキャラによって完成度にバラつきがあるとか、
欠点を探せばいくらでも出てくる内容ではあったが、
個性豊かなライダー達を使ってバイクでフィールドを駆け回り
お馴染みの必殺技やフォームチェンジで敵の大群を薙ぎ倒していく楽しさは感涙の一言だったし、
ボイスでのクロスオーバー会話も素晴らしかった。
新規シリーズのキャラゲーとしては破格の完成度だったと思う
そして前作から1年経ってついに発売された続編が本作というわけだ!
今回は歴代ライダー映画の名シーン再現と究極フォームの参戦がウリ。
もちろん最新ライダーである仮面ライダー鎧武も登場して大活躍する。
ストーリーは謎の怪人シネマによって映画館に閉じ込められてしまった鎧武、バロン、龍玄の3人が、
「子供達を喜ばせる映画を作る」という目的のために、
召集された歴代ライダーと共に作られた映画の世界で激闘を繰り広げることになるというものだ。
子供達を喜ばせる映画を作るために何度も何度も戦い続けるライダー達!
うーむ、実にメタなシナリオ!
オープニングステージでちょっとだけ戒斗さんの声マネをする紘汰さんがすげー面白いので必聴。
モードはストーリーを追いながらステージをクリアしていくクロニクルモードがメイン。
他にはクロニクルモードのステージを特殊な条件下で3~5ステージ連続で挑むサバイバルモードと、
自由にキャラを選んで一度クリアしたステージをプレイするフリープレイモードなどがある。
今回使用出来るプレイアブルのライダーは
続投してるのがクウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバ、
ディケイド、ダブル、ダブルファングジョーカー、オーズ、
フォーゼ、ウィザード、メテオ、ビースト、バース、アクセルの19名。
今回追加されたのが鎧武、バロン、ディケイド激情態、徳田新之助の4名で総勢23名だ。
まだ配信されてないが、無料DLCとして斬月・真と鎧武・極アームズも予定されている。
……1名ほどライダーじゃない松太郎が混じってるがそれに関しては後でね。
フィールドをバイクに乗り降りしながら駆け巡り、
必殺技をバシバシ繰り出しながら敵を薙ぎ倒すアクションゲーム。
敵を倒し続けてゲージをMAXにすれば超必殺技を発射しながら最強フォームに変身。
一定時間その姿で戦い続けることが可能で、強力な上に変身してる間はコンボが途切れない。
今回はゲージが2種類溜まるようになっており、
最強フォームの時にもう1つのゲージがMAXの状態だと究極フォームに変身可能!
仮面ライダーオーズだったら最強フォームがプトティラコンボで究極フォームがスーパータトバ。
仮面ライダーダブルだったら最強フォームがエクストリームで究極フォームがゴールドエクストリームだ!
仮面ライダーWサイクロンジョーカーゴールドエクストリームの貴重なバイク搭乗シーン。
バイク乗ってる時に横からエターナルがバシバシ殴ってきて大変でした。
フォーゼなど究極フォームが複数あるキャラはメニューで選択可能。
究極フォームが存在しないキャラクターは最強フォームのまま強くなるだけ。
今回の新システムとして重要なのがライダーキャンセル。
必殺技の途中や技の最後などにジャンプボタンを押すことで回避動作が発動し、
攻撃と攻撃の間のスキを短縮することが可能。
これにより、前作では考えられないようなスピーディーな動きやコンボが実現可能に。
ライダーキャンセルは特に制限が無いのでバシバシ使えるぜ。
回避動作は前転だったりジャンプだったりワープだったりライダーによって性能が異なる。
もう1つの新システムがアシストシステム。
アシストゲージを消費してステージ開始前に設定したライダーを召還。
必殺技で援護してもらえるのだ。友好度が設定されていて沢山使うほどイイ技を繰り出してくれる。
G3-Xやディエンドなどプレイアブルじゃないライダーもこっちでは使用可能だ。
アシストキャラの攻撃でもコンボが繋がるので、
スキの大きい技やフォームチェンジの合間にアシストを繰り出してコンボを繋げるなんてことも可能だ。
ボスが2体登場する場面で片方を攻撃させて動きを止めたりなんて使い方も。
ステージによっては他のライダーと共闘する場面もあるため、
ここでアシストを使うことで一時的に3人の仮面ライダーで戦えたりするのがいい。
アクションに関しては前作も楽しかったが、
ライダーキャンセルとアシストシステムの追加で更に爽快さがアップ!
アシストを挟みながらライダーキャンセルを駆使して必殺技をバシバシ繰り出してコンボ繋げまくり!
前作では原作の演出を忠実に再現したせいで必殺技のスキがデカかったキャラも
コンボ中に必殺技を出すことで演出が短縮される仕様になったり、
前作では必殺技の数が少なかったり再現度が低かったライダーにも一部手直しが入ってるのも嬉しいね。
新キャラである仮面ライダー鎧武は
原作通りオレンジアームズ、イチゴアームズ、パインアームズ、
ジンバーレモンアームズを自由に切り替えてバトル可能だ!最強フォームはカチドキアームズ!
フルーツを被って鎧武者になるという斜め上のデザインで、
変なデザインの仮面ライダーに慣れっこだったはず視聴者の度肝も抜いた仮面ライダー鎧武。
キャラとしては正統派の性能で非常に使いやすい。
刀で衝撃波を飛ばし、当たった相手をオレンジっぽいエネルギーで拘束。
そこをダッシュでぶった切る必殺技のナギナタ無双スライサー。
ゲームでは複数の敵をまとめてオレンジで拘束可能なので、
オレンジ畑に突進して一気に収穫しまくるような画になるのが妙に気持ちいい。
パイナップル型のハンマーをブンブン振り回して一気に敵を倒せるパインに手数の多さで攻めるイチゴ。
開発期間の関係か必殺技が1種類しかないジンバーレモンはちょっと残念だが、
遠距離攻撃の性能は圧倒的。どの技も使いやすいし安定して強いキャラクターだ。
頭からパインを被せられてこの後蹴られるカイザ。
お前…死にたいん(スポッ)
前作も思ったがHD機のライダーゲーはいいものですな……。
複眼の美しさとかスーツの細かい再現とかプレイ中についついカメラを動かしてアップで鑑賞してしまう。
バナナ型の槍でバナナ型のエネルギーを相手にグサグサ突き刺す仮面ライダーバロン!
マンゴーアームズが最強フォーム扱いなので通常のフォームチェンジが出来ず、
バリエーションはちょっと寂しいが性能は高い!
突きで相手にバナナ型のエネルギーを打ち込むと相手は一時的に動けなくなるが、
これがボスにも通じるので突きとライダーキャンセルを組み合わせるだけで一方的な攻撃が可能!
攻撃のSEも気持ちいいし大量の敵でバナナ畑状態になるのも楽しい。
戒斗さんの微妙に気が抜けるアフレコも花を添えてくれる。
本編の序盤であんなに弱かったのがウソみたいな強さだぜ!
コーカサスもバナナ漬けにして倒す仮面ライダーバロン。
これが力だッ!
既存ライダーで大きく手触りが変わったのは555。
前作は必殺技であるクリムゾンスマッシュが
「ジャンプして少し離れた場所にポインターを発射。敵に命中すると発動」というもので、
原作通りでめっちゃ気持ちよかったものの扱い辛かった。
今回は攻撃ボタン長押しで目の前にいる敵に蹴りでポインターを撃ち込めるようになったので、
複数の敵にまとめて蹴りでポインターを打ち込んでクリムゾンスマッシュが可能に!
使いやすくなった上にめっちゃ気持ちいい!コンボ数もダメージもガリガリ稼げるぜ!
もちろん従来型のクリスマもアリ。
アシストでオートバジンも追加されたので是非ともタッグを組んで使いたい。
ちなみにオートバジン出現中は555だけバイクに乗れないという細かい仕様。
前作から変わらず素晴らしいのが仮面ライダーカブト。
マスクドフォームでカブトクナイガンを発射しながらゆっくり前進。
キャストオフで装甲を弾き飛ばして周囲のザコを一掃。
クロックアップで高速移動しながら敵を吹き飛ばす。
1、2、3とベルトのボタンを押していき……敵に回し蹴りライダーキック!
これだよ!これが仮面ライダーカブトだよ!完全再現だぜ!
前作から基本的にはあまり変わっていないがやはりこの再現度はイイ……。
カブトがお祭り映画とかでよくやる「ただの飛び蹴りライダーキック」も使えます。
これはこれでなんか好き。
参戦確定でこの時を待っていた!と俺のテンションがクライマックスになった仮面ライダーディケイド激情態!
9人の仮面ライダーの必殺技を自在に使用可能で圧倒的強さ!
G4ギガントがライダーキャンセルを使ってもかなり使い辛いのは困ったが、
ボスのガードも一発で割れるカブトのライダーキックに、
とりあえず撃ってるだけでザコもボスも一掃できるストライクベントにと、とにかく強い!
ダグバにはクウガのライダーキックとか、水のエルにはアギトのライダーキックとか、
ボスに合わせて元の作品のライダーの技を使うのも非常に楽しいライダーだぜ。
超必殺技の周囲を飛び回りながらのディメンションキックも最高。
まさかの参戦で発売前からすべての話題を掻っ攫っていった暴れん坊将軍こと「徳田新之助」!
もちろん声は松平健が担当しております。
仮面ライダーオーズの映画にゲスト出演してた勢いでゲームにも登場とか無茶苦茶過ぎる!
性能はシンプルだが、必殺技を当てる度に例のSEと顔のカットインが挿入されるのがずるい。
ステータスはまさかのいきなりカンスト。経験が違い過ぎる……。
残念ながらキャラとして使えるのは一部のステージだけだが、
その一部のステージがなかなかぶっ飛んでるぜ……説明文の時点でおかしいだろ?!
「俺もまだまだ捨てたものではないな」
とか言いながらショッカー戦闘員を数百人単位で切り捨てるから強すぎる。
大暴れ、待ったなしだ!
江戸の町を襲撃する巨大ボスと死闘を繰り広げる徳田新之助。
巨大ボスはライダーだと当たり判定が分かり辛くてちょっと苦戦したりするが、
上様はレベル99がデフォな上に
攻撃範囲がどう考えても刀じゃないレベルで広いのでボタン連打だけで倒せます。
さすが仮面ライダーに匹敵する戦闘能力を持っているだけある…っていうかライダーよりつええ?!
テキストオンリーだが、映画再現ステージの前には鎧武たちと歴代ライダーのクロスオーバー会話もアリ。
すげぇマヌケなセリフやバイトの話や小市民的な欲望丸出しの紘汰さんに、
先輩ライダーのありがたい話の最中に「腑抜けだな!」とか「力だ!」とか割り込んでくる戒斗さんにと。
鎧武組のテキストは再現度が異常に高すぎて笑いっぱなし。
モモタロスのこのセリフは反則だろ!
この後リュウタロスが「わーい!バナナ!バナナ!」ってはしゃいで
バロンに「バロンだ!」って怒鳴られます。
ブレイドと鎧武のフリーター会話は色々と泣ける。世知辛いわ!
まあ仮面ライダーが職業で世界を救った上で無職になったブレイドと、
バイト探してる最中になんとなく仮面ライダーになった鎧武は大分差があるけども……。
製作期間の都合でまだ味方のミッチのセリフも本編を踏まえてみると色々ひどい。
お前が言うなみつざねぇぇぇぇぇーーーーーーッ!
本作はカスタムサウンドトラックに対応しており、
WiiU本体のSDカード内にAAC形式の音楽データを入れておけばゲーム中のBGMとして設定可能。
登場シーンや通常戦闘、ボス戦のBGMだけを大まかに設定することも出来るし、
ライダー毎、フォームチェンジ毎に細かく設定することも出来る。
WiiUのゲームソフトでカスタムサウンドトラック機能を搭載したのはこのバトライドウォー2が最初!
そもそも「WiiUでカスタムサウンドトラックできるんだ?!」ってのに驚いたわ!
ここはバンナム頑張った!ここはね!
Wiiの仮面ライダーのゲームとかまったく対応してなかったからなー。
BGMは仮面ライダーのサントラなどから
プレミアムエディションに収録されていないBGMを引っ張ってきてもいいし、
仮面ライダーと全然関係ない曲を入れてみるのもこれはこれで面白い。
最強フォームに変身すると同時に双葉理保の歌を流すとか。
ボス戦でメタルマックスの「お尋ね者との戦い」を流すとか。
俺のイチオシはお姉チャンバラのBGM。
入れるとホントにお姉チャンバラ遊んでる気分になってすげー楽しい!
特に仮面ライダーキバだと妙に似合う。夜間ステージだと最高だぜ。
キルラキルのシリウスもイントロの疾走感が最強フォーム変身にピッタリ。
スーパーファミコンのグレイトバトルシリーズとか
レトロゲームのBGMを流してみるのも不思議な気分になっていいぞ!
俺はディケイドのサントラから細かいBGMを補完したりもしました。
「ドラマのアラスジ(前回までの仮面ライダーディケイドは!のBGM)」なんかは、
どの仮面ライダーの登場シーンにも万能で使えるぜ!
そんなわけで多彩なライダー達によるライダーアクションとクロスオーバー会話で耳から脳汁が噴出し
遊び終わる頃には興奮しすぎで脳みそがカスカスになってるほどの内容だが、
欠点はかーなーりー多い!
最初の欠点はなんと言ってもキャラ数。
前作は主役ではないサブライダーであるアクセル・バース・メテオ・ビーストが使用可能だったが、
G3-X・ナイト・カイザ・ゼロノス・イクサ・ディエンドは援護として登場するだけで自分で使うことは出来なかった。
前作はシリーズ1作目でプレイアブルキャラ自体は19人と多かったのでしょうがないと思ったが、
さすがに今回も使えないのは本当にガッカリだ。
バトライドウォーの続編で一番望まれていたのはここでしょうにッ!
暴れん坊将軍参戦!も最初は嬉しかったけど、
サブライダーが全然揃ってなくて映画再現もやっつけなのが分かった後だとどうにも複雑。
仕様やキャラ数がガタガタなのに「地獄兄弟が本人ボイスで参戦します!」とかやってた
仮面ライダークライマックスヒーローズ初期を思わせるぜ……。
龍玄がプレイアブルじゃないのも残念だし、
無料DLCで鎧武の極アームズと斬月・真が配信されるのはいいんだが、
まずノーマル斬月がいないってどういうことだよ!
斬月がいないのに斬月・真は無料配信って、
ガンダムで言うならハイ・ニューガンダムはいるけどニューガンダムはいないみたいな話だぞ!
既存キャラは確かに手直しが入ってはいるんだが、
ちょっと必殺技が増えたくらいでそこまで変わってないライダーも多かったり。
ウィザードとかスタイルチェンジしても基本攻撃モーション同じじゃないですか!
次にボイスの使いまわしの多さ。
今回は徳田新之助が本人ボイス。
仮面ライダー555やエターナルにコーカサス、
ソーサラーに牙王にグランダイン&スカイダインも本人ボイスという豪華さであるッ!素晴らしいッ!
……が、豪華なのは一部キャラと新キャラだけで、
前作から続投しているキャラの音声は大半が使いまわしなため、
音声アリのクロスオーバー会話などが大幅に少なくなってしまっている。
最初に鎧武たちと平成ライダーが音声付で会話するシーンがあるんだけど、
新規録音のオーズがしっかり喋ってるのにフォーゼが無言なのがすげぇ寂しい……。
音声使いまわしに近い欠点だが、映画再現がまったく出来てないのが大不満。
音声が使いまわしなので映画のワンシーン再現!というところでも、
主役ライダーはほとんど掛け声だけだったりであんまり再現になっていないのだ。
それでも翔太郎とエターナルが新規録音の劇場版仮面ライダーWに関してはセリフもしっかりしてるし、
プレミアムエディションだと例の変身シーンでちゃんと主題歌が流れるなどニヤリとする演出もある。
フォーゼやウィザードなど新規の敵キャラが登場する作品もいい。
カブトもコーカサスの撃破シーンが大分アレンジされてるけどこれはこれでカッコいい。
しかしこれらと比べて扱いの悪いライダーはとことん悪い。
仮面ライダー555の劇場版シナリオは映画ライダーとして人気の高いサイガもオーガもナシで、
「555がライオトルーパーの群れを蹴散らして森を脱出する」だけの内容……。
せっかくたっくんが本人ボイスなのにそりゃねーよ!
それでも555は一応劇中シーンの再現には違いないからまだ良い方で、
響鬼の劇場版ステージは「都に出現したバケネコ軍団を響鬼と威吹鬼が退治する」という、
もはや実際の劇場版と似た要素を探すのが大変なレベルで面影が無い。
サブタイトルの「七人の戦鬼」とはなんだったのか……歌舞鬼やオロチは……。
そんな響鬼よりひどいのがクウガ。
クウガは平成ライダーでは唯一劇場版が存在しない仮面ライダーで、
劇場版再現がメインの本作ではどうするんだろう?と発売前は思っていた。
まさか「クウガには専用ステージが存在しないし会話デモも無いしシナリオにも絡まない」
なんて斜め下の方向にされるとは思わなかったよ!俺の聖なる泉は枯れ果てた!
クリアするとフリーミッションに前作の使いまわしで
ダグバとタイマンするやっつけステージが追加されるだけだ。
キャラ選べてボス戦1回で終わるので経験値稼ぎにはいいステージですよ……。
今回のクウガ道場です……。
映画ステージに続いてステージの単調さも問題。
難易度に最低難易度のイージーと最高難易度のヘルが追加されてる点はいい。ここは良くなった。
全体的にステージのテンポが良くなったのも改善点。
しかし基本的には前作と代わり映えしないステージばかりで
自動生成で作ったようなステージが延々と続く。
前作のボスのホースオルフェノクやフェニックスがまったく理由無くボス敵として続々と出てきたりね。
しかも途中から「シャドウライダー」と戦うステージが出て来るんだが、
単にこっちが使えるライダーが敵として出てくるだけで特別な会話デモやイベントは無い。
これがプレイアブルとサブライダーの数だけ存在するから単調極まり無い……総数20以上!
前作も「○○の目覚め」という歴代ライダーと順番に戦っていくステージは沢山あったが、
あれは原作再現イベントにボイスでのクロスオーバー掛け合いもあったから面白かった。
こっちはそういうのも無い。ただひたすらに作業的過ぎる。
開始前のロード時間も30秒以上とかなり長い。
前作はカスタムサウンドトラック使うと異常にロードが長くなる仕様で、
本作ではそこが改善されてるんだけど素のロードが長いのはまた別問題だね…
ゲーム中に入手したフィギュアをライダーに装備させることで特殊な効果を付加できる要素。
前作と違ってフィギュアにステータスが存在しており、
「特殊能力は無いけど体力が大幅にアップする」などの効果を持つものも出てくるようになった。
経験値によってフィギュアが成長する要素も追加。
新たなやり込み要素+個性付けとして評価出来る部分もあるんだが、
入手がサバイバルモード限定なのがしんどい。
前作は店に並んでるものを端から買えばよかったが、
今回はサバイバルモードでランダムに手に入れるしかない。
170種類以上あるのに入手がランダムで一度に手に入る数が少ない上にダブりまくるので、
コンプまでの道は気が遠くなるほど果てしない。
そして入手したフィギュアをショップで改めて金出して買わないと手に入らない謎仕様。
クロニクルモードがメインなのに
サバイバル無視してクロニクルモードやってるとフィギュアが1つも手に入らないってのも良くないよなあ。
モードが完全に分離しちゃってて手間が掛かるだけになってる。
クロニクルでもサバイバルでも手に入るようにすればいいのに。
しかも高ランクのフィギュアを手に入れるには高難易度のサバイバルの挑戦が必須。
その高難易度サバイバルも「レベル1固定」はまだいいとして、
最後に登場するファイナルサバイバルの
「レベル1固定で敵の攻撃力5倍+難易度はほぼ最高」になると理不尽さしかない。
こんな理不尽なだけの難易度用意して「これをクリアできたら、君も本当のヒーローだ!」じゃねーよ!
絶対に許さねぇぞユグドラシル!
当然これだけの難易度なので、レベル99にして最高ランクまで育てたSランクフィギュアを装備しても
ボスの攻撃一撃でほぼ瀕死。コンボが成立したら死を覚悟するしかない。
遠距離攻撃持ちのボスが2体出てくるステージなどは正攻法でクリア出来るとは思えない。
そしてリトライする度に30秒以上のロード。
サバイバルモードはステージの間と間にランダムでイベントが発生。
色んなキャラが登場してプラスの効果やマイナスの効果が付くんだが
「敵の攻撃力4倍」「敵の攻撃頻度3倍」「体力半分でスタート」などのキツい効果も存在。
ファイナルサバイバルでこれ引くとマジで白目になりますね……なる……なった。
全部クリアしたけど、
ディケイド激情態のストライクベントやバースのショベルアームなど、
「それ連発してれば勝てる」って技持ってるライダーが何人かいるのでそれでゴリ押ししました……。
ありがとう激情態。距離とってストライクベント最高!
前作は成長させきったライダーの使い道があまり無かったし、
フィギュアも端から買えばいいだけだったので、新たにやり込み要素を強化させたかったのは分かる。
でも実装したのが理不尽な難易度のサバイバルと
果てしなく作業的なフィギュア集めって方向性間違い過ぎだろ。
「バランス調節したの紘汰さんですか?」って言いたくなった。
キャラの動作がおかしくなったり、フリーズしたり、BGMが突然流れなくなったり。
突発的なバグっぽい挙動もチラホラ。
フリーズは40時間以上プレイして2回程度だったが、BGMがおかしくなるのは結構多かった。
仮面ライダーなりきりゲーとしては前作に引き続き
思わずヘルヘイムの森の実にマヨネーズをかけてドカ喰いしたくなるレベルの楽しさではあるんだが
明らかに前作の半分以下の期間で製作してるのが遊んでて丸分かり。
アクション性の向上、使えるキャラの追加、既存キャラの手直し、新たな敵キャラの追加。
確かにパワーアップはしているもののあらゆる部分で使い回しが多く、
「ライダー映画の再現をするならここは外して欲しくない」
「バトライドウォーの続編ならここは外して欲しくない」
という要素も片っ端から外しまくっているのでどうしても評価は低くなるね。
2というより1.5レベルの進化。
前作は非常にお気に入りでヒットもしたので
これはシリーズとして大事に育てて欲しい!と思っていただけにこの安直な続編っぷりはとても残念。
TV放送に合わせて1年に1本はライダーのゲームを出さないといけないんだろうけど、
せっかくの素晴らしい新シリーズだったのになあ……。
前作を遊んでいないライダーファンや、
暴れん坊将軍の暴れっぷりに定価分の価値を見出せる人ならば…ってとこかな。
とりあえず仮面ライダーバトライドウォー3に期待ということで。
「クライマックスヒーローズの時みたいに
ライダーゲーの新作出る度に俺が『次回作に期待』って言い続ける数年間が始まる流れかもしれないな」
と思うDAIKAI-6であった。