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このタイミングでここまで出来るのか!爽快アクションとしても良質な『SD シン・仮面ライダー 乱舞』レビュー!【Switch/PC】

 

SD シン・仮面ライダー 乱舞 | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

 

『SD シン・仮面ライダー 乱舞』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:バンダイナムコエンターテインメント

機種:Nintendo Switch/PC/

ジャンル:一騎当千爽快アクションゲーム

発売日:2023/3/23

価格(税込):3520円


 

3月18日に公開されたばかりの映画『シン・仮面ライダー』を早くもゲーム化した作品だ。

かわいいSDキャラになったライダーが豪快に戦う2Dのアクションゲームで、

開発はナツメアタリが担当しているぞ。

 

ナツメアタリ公式サイト

 

ナツメアタリ(旧名ナツメ)は30年以上ゲーム開発を続ける老舗で、

近年の代表作は『ザ・ニンジャウォーリアーズワンスアゲイン』『奇々怪界 黒マントの謎』。

バンナム関連だと『KAMEN RIDER memory of heroez』や

『ガールズ&パンツァードリームタンクマッチ』『GODZILLA VS』など。

良質なキャラゲーを多く手掛けているところだ。

 

久しぶりの仮面ライダーのゲーム。

しかも更に久しぶりのSDキャラがメインということで期待したいが、

定価3520円のキャラゲー。しかも映画公開直後というタイミングでの発売。

どうなるものか……と思いながら遊んでみたら期待以上!

映画の要素をガッツリ拾いつつ、

TV版仮面ライダーのオマージュも取り入れた拘りの作り。

爽快なアクションとしてもかなり良作だったぞ!

 

 

なお、今回のレビューは3月23日に公式から公開された

「シン・仮面ライダー 追告」の範囲内でのネタバレを含むから注意してくれ。

 

注意したので最初に書いてしまうが本作に登場するボスキャラは以下の通り。

 

 

 

クモオーグ

コウモリオーグ

ハチオーク

K.Kオーグ

大量発生型相変異バッタオーグ

仮面ライダー第0号

まさかの第0号まで含めた完全ゲーム化。

そりゃ公式サイトにこのゲームはネタバレ含むって注意書きがあるわけだ!

ショッカーライダー出て来た時は驚いて叫んでしまったよ。

サソリオーグ?あいつはベントされた。

 

 

「シン・仮面ライダーでやらなかったタイプのTV版オマージュ」

が多いゲームで、起動するといきなりそれっぽいBGMと共にアイキャッチ!

 

 

本編だと回想でチラッと映る程度だった改造シーンも冒頭で流れるし、

いかにもなナレーションも頻繁に挟まる。

 

 

ステージをクリアする度になんかそれっぽい次回予告まで挟まるぞ。

 

なるほど!映画よりも明るく楽しいノリなんですね!

 

 

しかし映画に無かった「本郷は味覚を感じない」という設定が開示され、

食べ物を食いまくるゲームなのに

食う度に本郷の「味がしない……」という呟きを聞かされるぞ!

いきなり出てくる改造人間の悲哀!クリアまでこのセリフ何度聞いたか分からん!

許さんぞショッカー……具体的に言うと緑川博士!

 

 

ゲームの話をすると、

本編では早々に爆破された気がするセーフハウスを拠点に出撃。

最初のステージから最終ステージまで一気に駆け抜ける構成で、

やられたら最初のステージからやり直し。コンティニューも無い。

 

 

ただし、道中で拾ったお金や強化アイテムのクリスタルは引き継がれ、

それを使って拠点で強化が可能。

ライダーを強くすればステータスがどんどん底上げされていくし、

サイクロン号を強化すると一度クリアしたステージをスキップ出来るようになる。

繰り返し遊ぶほどゲームがサクサクになるバランスだ。

 

 

ゲーム部分は必殺技が使えない本郷からスタート。

構えてボタン入力すると仮面ライダーに変身してパワーアップ&必殺技解禁!

そこから更に構えてボタン入力するとコートを脱ぎ捨て、

防御力ダウン&攻撃力アップとなり、超必殺技が使用可能になる。

 

変身するとHPが回復するので、本郷のまま粘るのも大事だし、

ボス戦のここぞというタイミングでコートを脱ぎ捨てて勝機を狙うのが熱い。

凄く「仮面ライダーのアクションゲーム」してる。

 

 

ボスの体力を半分削るとBGMが「レッツゴーライダーキック」のアレンジになるとか、

トドメが超必殺技のライダーキックでしか出来ないのも分かってる~~!

この時に必殺技ゲージが少し回復するので安心。

 

 

ゲーム部分も非常に爽快でスッキリする!

ワラワラ登場するショッカー構成員をなぎ倒す感触が実にいい。

基本攻撃が広範囲だからバシバシ決まる!

回避行動を織り交ぜながら敵を翻弄し、

必殺技のライダーチョップやライダーキックで敵をまとめて粉砕!

敵を掴んで投げる!掴んでジャンプして投げた後にキックで追い打ち!

操作性も良いから動かしてて楽しいし、

200コンボ、300コンボ当たり前でとにかくスピーディ。

ダメージ表示や小気味良い効果音も気持ちいいね。

 

 

通常のザコに混じってスーパーアーマー持ちの敵も登場。

映画で見たこと無い構成員だ……。

攻撃力が高くて固有の攻撃をしてくるし、

HPと別に用意されたゲージを削り切らないと仰け反らない強敵。

 

最初はかなり鬱陶しく感じるが、攻撃の予兆が分かりやすく出るので、

パターン見切ってジャスト回避を心がければかなり戦いやすくなる。

一回ゲージを割ってしまえば、あとは投げや吹っ飛ばしでボコり放題だ。

単調にならない良いアクセントになってる。

 

 

敵を全滅させると出撃させる宝箱、

もといアタッシュケースからは様々な食べ物がランダムで出現。

やられて拠点に戻るまで継続するパワーアップが可能で種類は豊富。

レア度によって効果の強さも変化する。

組み合わせによって強力な効果を発揮するものも多数だ。

 

ここら辺が公式が謳うハクスラ要素……というかローグライク要素かな。

シン・仮面ライダーがラーメンやニンニクやおにぎりを食べるシーンが見られるのはこのゲームだけ!

PS2版『仮面ライダーカブト』以来の食べ物要素と言える。

 

 

食べ物だけでなく超必殺技を強化するパーツも存在。

なんか仮面ライダーフォーゼ感あるな?

ルート分岐で「次にどの種類のアイテムが出るか」はある程度分かるので、

自分に必要なものを選びながらの進行となるぞ。

 

 

お値段は張るがパワーアップドリンクが買える自販機や、

やられた時にお金が消えるのを防げるATMも登場。

ここら辺はファミコンの『仮面ライダー倶楽部』を意識したシステムかな。

シン・仮面ライダーの世界観で登場するのはかなりシュール。

 

 

難易度は

「気軽にストーリーを楽しみたい」

「歯応えのあるアクションを楽しみたい」

「自分の限界に挑戦したい」

の3段階。

 

俺は「歯応えのあるアクションを楽しみたい」でプレイしたが、

最初のクモオーグの段階で普通に苦戦したしラスボスも強かった。

攻撃パターン見切ってジャスト回避でしっかり隙を突かないと、

一瞬で体力を削り取られる。

しかし見切ればコート脱ぎからのラッシュでボスの体力ゲージをガシガシ削れる。

アクションゲームに慣れた人が遊んでもしっかり歯応え有って面白いぜ。

 

とはいえ、成長に必要なお金やクリスタルは溜まりやすいし、

最初に書いた通りサイクロン号でのステージセレクトもある。

回避アクションの判定もゆるいので、

この手の軽いローグライク要素のあるアクションとしては遊びやすい作りかな。

 

 

SDだからストーリーもギャグで……ということはなく、基本的に映画と同じ進行。

ボイスあるのが本郷、一文字くん、ルリ子さんの3人で、

人間キャラもこの3人だけなので節々で大幅にアレンジされているものの、

セリフもそのまま出てくるぞ。

アレンジや描写のカットがあまりに豪快過ぎて映画見てると笑っちゃうが、

その後にいろんな意味で「これはこれでいいな……」としんみりしちゃう。

 

 

1周クリアするだけなら6~7時間くらいで、

最高難易度に挑んだり全キャラの成長率MAX目指せば更にやり込める。

 

昭和ライダーの細かいオマージュが丁寧かつ、

コンパクトなローグライク風&無双風の2Dアクションとしてもよく出来ていた。

ざっくりではあるが映画のストーリーとキャラも最後までしっかり拾っていて、

どんだけ用意周到な開発体制ならこれ作れるんだ!?と驚いたわ。

映画公開が3月17日でこのゲームの発売が3月23日だからな!

 

細かいUIの使いやすさや、クリア後のちょっとしたサプライズ、

いかにも昭和ライダーっぽいBGMの数々もいい仕事してる。

さすがナツメアタリ。これ1本で終わらすのが惜しいので、

是非とも「SD乱舞」としてシリーズ化してもらいたいね!

 

 

とりあえずゴジラ・初号機・ウルトラマン参戦という、

令和のザ・グレイトバトル感が凄すぎるDLCが用意されてるのでそれを待つぞ!

これ専用ステージだけじゃなくて本編でも使えるのかな……?

クモオーグにスペシウム光線撃ち込んだりできる?

ご期待してます。