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Switch「刑事J.B.ハロルドの事件簿 マーダー・クラブ(殺人倶楽部)」レビュー!現場100回!情報は足で稼ぐ古典ADV!

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刑事J.B.ハロルドの事件簿 マーダー・クラブ|Nintendo Switchソフト|任天堂

 

刑事J.B.ハロルドの事件簿 マーダー・クラブ(殺人倶楽部)のレビュー行くぜ!

 


メーカー:メビウス

機種:Nintendo Switch専用ダウンロードソフト

ジャンル:アドベンチャー

発売日:2017年8月10日

価格:税込864円


 

1986年にリバーヒルソフトから発売された古典ADVのリメイク版。

「J.B.ハロルドシリーズ」の1作目だ。

リアルなグラフィックとシナリオで好評を博し、

数々のPCやMSX、ファミコン、

PCエンジン、DS、スマホへと移植された時代を超えて語り継がれる作品。

神宮寺三郎といい、ハードボイルドADVはしぶといな。タフな男たちだぜ。

今回のはスマホ版がベースになってるのかな?

 

それなりに面白かったが……。

リメイクされていても大昔のゲームだなあという印象が強かったかな。

 

 

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リバティシティの刑事であるJ.B.ハロルドとなり、

ロビンズ商会社長のビル・ロビンズ殺人事件を調査するアドベンチャーゲームだ。

 

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同僚にコーヒーを淹れて貰ったり、

上司から愚痴を言われたりしながらリバティシティを歩き回り、

関係者に聞き込みをして事件の真相を突き止めるのだ。

リアル調のグラフィックがいい雰囲気だぜ。

 

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全体マップから行く場所を選択して移動し、

行先にいる関係者にとにかく聞き込み!聞き込み!また聞き込みだ!

人物に関してやアリバイ、

事件にあるキーワードなどを聞きまくるって手がかりを探す。

 

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登場人物は20人以上いるので、聞き込みをして回るだけでも一苦労。

どんどん新キャラが増えていくし、被害者の弟だの、被害者の家のメイドだの、

結婚して姓が変わった嫁だの、被害者の会社の駐車場の警備員だの、

通りすがりの小説家だの、人間関係や血縁関係が複雑で全然名前が覚えられねぇ!

 

聞き込みで新しいキーワードや新しい人物の名前が出て来たら、

話を聞き直すためにすべてのキャラにまた会いに行くくらいしないといけないぞ。

 

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この笑顔、守りたい。

 

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情報が揃ってくれば担当検事に家宅捜索の許可や、

逮捕の許可を申請することができる。

物理的な証拠を見つけたら鑑識に回して新しい情報を引き出し、

それを元にまた聞き込みに行くのだ。

 

まさに現場100回!刑事は足で情報を稼げ!な内容。

主人公=プレイヤーという構図なのか

主人公のハロルドは自分からはほとんど喋らない。

 

聞き込みでの会話も最低限のあっさりしたものでかなり地味な展開が続くが、

意外な人物の口から意外な人名が飛び出したり、

一見無関係そうな人物から重要情報が手に入ったり、

証拠品が複数見つかって一気に捜査が進展したりと、

人間関係や証拠を元に

バラバラだった点と点が繋がっていく構成はなかなかに引き込まれるぜ。

 

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しかし、やはり人間関係の把握がかなり大変。

バックログも無ければ、

操作メモを開いてプロフィールを確認するような機能も無いので余計に混乱する。

ここはもう少し現代に合わせて欲しかった……と思ったら、

過去に発売されたタイトルだと付録で相関図が付いてきたり、

DS版だと相関図やプロフィールが確認できる機能があったりしたらしい。

それ欲しかったよ!なんで無いのさ!

 

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重要な情報を聞いた時に振動する機能をOFFに出来なかったりもするし、

機能面はイマイチだ。

初対面の人間に名前や職業などの9項目を聞く場面ではすべての項目で振動するので、

「名前は○○です(ブルルッ!)」

「家族構成は○○です(ブルルッ!)」

「職業は○○です(ブルルッ!)」とか、

個人情報バイブレーションが止まらない。

主人公が個人情報を聞くのが物凄く苦手で動揺しまくる人みたいになってる。

お前刑事だろ!

 

ゲームを進行させるためのフラグ立てもかなり大変で、

最初にも書いたが新しい情報が手に入る度に、

すべての登場人物にすべての質問項目を聞き直す

総当たりプレイをしないと絶対クリア出来ない仕様。

もちろん、人間関係や情報を元にピンポイントで質問すれば

ちゃんと先に進める場面もあるんだけど、

全然関係ない人物から意外な情報が手に入ってフラグが立ったり、

一度聞いた質問から新情報が手に入るシーンも多いため、総当たりは必須だぜ。

 

主人公が割とガバガバな理由で家宅捜査や逮捕を申請したり、

「逮捕や家宅捜査は許可取るのにそれはノー許可でやるの!?」

と驚くような行動をしたり、時代を感じる描写もチラホラ。

 

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クリアまでは5時間ほど掛かった。

シナリオや登場キャラ同士の会話を楽しむゲームではなく、

地道な捜査で情報を集めて

パズルのピーズを組み合わせていくのを楽しむゲームって感じかな。

 

システムはシンプルでとりあえず総当たりすればクリア出来るようになっていて、

雰囲気は良いし、捜査の繰り返しで

最初は名前も覚えられなかった登場人物たちの性格や背景が

徐々に把握できていく感覚や、

これまでの操作が真相に収束していく盛り上がりなども面白かった。

 

が、初プレイの俺としてはやはり古いADVだなあという感想になったな。

フォントが安っぽかったリUIがイマイチだったり、

機能面が現代に最適化されてなかったり、フラグ立てが面倒だったり、

2017年に発売するADVとしてもうちょっと頑張って欲しい点も多かったね。

 

ADVの古典に触れてみたいという人や、

地味だが硬派なADVがやりたい人にオススメかな。

シリーズに興味は出たので続編である

「マンハッタン・レクイエム」以降の移植にも期待してるぜ。