2017年9月25日に発売された「ゲームボーイクソゲー番付」を買ったので一応紹介しておくぜ!
項目別に80本のクソゲーを取り上げた書籍だ。
ゲームボーイソフトの本ということで買ってみたが…まあ、予想通りの内容だったぜ……。
メインである「クソゲー番付」を筆頭に
「バカキャラゲー番付」「RPGダメゲー番付」「ボリューム微妙ゲー番付」など。
ジャンル毎にクソゲーを紹介する構成。
紹介は1本辺り1~2ページで、
それぞれに「クソゲーポイント」というクソゲーである理由をまとめた項目も用意してある。
記事は言い掛かりみたいなものがほとんど。
ソフトの長所や魅力を一切無視して、欠点だけあげつらってクソゲー扱いしてる記事ばかり。
「騎士ガンダム物語 ラクロアンヒーローズ」は
最初の街から外に出たり、ルート通りに進まないと強敵が出て殺される点だけを取り上げてクソゲー扱いしてるし、
「鬼忍降魔録 ONI」なんか最初のおつかいイベントをこなした後に故郷が滅ぶ点と、
故郷が滅んでるのにお店が通常営業してる点しか取り上げてない。
「時空戦記ムー」や「ザードの伝説2」もそんなノリで紹介されてる。
紹介タイトルには実際クソゲー扱いされてもしょうがない物も多いんだけど、
肝心の部分に触れてなかったり、ツッコムところがズレてたりでイマイチ。
「RPGダメゲー番付」で横綱クソゲーである「サンリオタイムネット」のページは、
ポケモンのパクリだからダメ、キャラのセンスがひどいといった部分しか書かれておらず、
街中でも敵が出現する仕様や、進行フラグの分かりにくさといったRPGとしての問題点には一切触れていない。
「ブーム便乗ゲーム番付」の項目なんか、ゲームボーイで出したこと自体が罪!みたいな勢い。
白黒ゲームボーイの「ぷよぷよ」はまあ分かるけど、
「ビートマニアGB」なんか音源やグラフィックのデキかなり良くて十分面白いのにそこには触れず、
「専用コントローラーでクールに決めるゲームなのに、クールな操作で遊べる方法が用意されなかった」
でクソゲー扱い。
全体的に少ない文字数で淡々と書いてるだけなので読み物として面白くも無いし笑えもしない本だ。
Jウィングのゲームへの当たりがやたら強いと思っていたら、
「ダンジョンセイバー」のページで筆者が社会科見学でJウィングを訪れたエピソードを語っていて、
本作について語る社員の生き生きとした様子を描写し、
「『ダンジョンセイバー』の失敗は本当に、残念でならない」でシメてるところはちょっと好きだった。
パッケージの写真を載せていて、一部だが説明書の紹介もあるところも良かったかな。
「ストリートファイターALPHA」のページの
「誉め言葉の前にGBCなのにをつけるの禁止!」という見出しが本書の内容を集約してる。
全体的に当時の時代性や、スペックの劣るハードで出すに当たっての作り手の努力、
そして何よりいつでもどこでも遊べるというゲームボーイ自体の携帯性を評価しない姿勢。
クソゲーを語る本である以前に、ゲームボーイを語る本としてダメな1冊だった。