シャンティ:ハーフ・ジーニー ヒーロー - オーイズミ・アミュージオ公式
おシャンティのレビュー行くぜ!
メーカー:オーイズミ・アミュージオ
機種:PS4/Switchパッケージソフト
ジャンル:アクション
発売日:2018年5月31日
価格:5800円+税
GBカラー時代から続く海外の人気アクションゲームシリーズ
『シャンティ』の最新作だ。
本編である『ハーフ・ジーニーヒーロー』に加えて、
元々は有料DLCだった外伝や別モードをすべて収録した構成。
素晴らしいキャラの可愛さに反してローカライズに恵まれないシリーズで、
やっと出たと思ったら翻訳がひどかったり、
今回も海外版に比べて大分割高になったりはしているものの、
ゲーム内容は盛り沢山で凄く面白かったぜ!
相変わらずキャラの可愛さが満点で、
探索要素アリのアクションゲームとしても遊びやすいし、
モード多いからボリュームもあるぞ。
主人公は人間とジーニーのハーフで強力な魔法とダンスが使えるシャンティ。
邪悪な連中から街を守るために奮闘する。
前作の『海賊の呪い』は探索アクションだったが、今回は一本道のステージクリア式。
ステージの横道に色々なものが隠されていたり、
進んでいると街でおつかいイベントを依頼されたりする構成だ。
髪の毛を振り回して敵をバシバシと倒しながら進み、
落とし穴やトゲを避け、頼りない足場を乗り継ぎ、
ボス目指して突き進む王道2Dアクション。
港!砂漠!遺跡!海!空!幽霊屋敷!
ステージも敵キャラもバラエティ豊かで飽きさせない構成になっているぜ。
誘拐した女の子の下半身にデカい魚を食い付かせてニセモノの人魚を作り、
商品として出荷していく人魚製造工場……という、
助走つけて性癖で殴るようなステージをいきなり出してくるのは唸った。
なめらか過ぎるダンスを筆頭にシャンティのめちゃくちゃ細かい動きも必見なんだが、
敵キャラも手抜き無し!
「こいつザコなの?!」ってデザインのザコがどんどん出てくるし、
ボス戦もデカいキャラが豪快にグリグリ動いて攻撃を仕掛けてくるから迫力満点だ!
戦っている場所全体に関わるギミックを使ってダメージを与えられるとか、
画面を埋め尽くす勢いのザコ敵が次々に襲い掛かってくるとか、
どのボス戦も趣向を凝らしてあるぜ。
ステージクリアや探索で見つけることで増えていくダンスで変身可能。
サル、クモ、ゾウ、ネズミ、コウモリ、ハーピーなどなど。どれも可愛いしエロい!
見つけることで水中深くに潜れるようになったり、崖を越えられるようになったりと、
機動力がアップして探索範囲が広がっていくぞ。
使えるダンスを駆使した謎解きも散りばめられているので、
しっかりと考えて踊らなければいけない。
お店で交換できるダンスもあり、そちらはクリア済みのエリアをスキップ出来たり、
回復アイテムを作りだしたりと、無くても進めるけどあると便利という位置づけ。
ステージに隠されたアイテムを取っているかどうかは、マップで確認できる。
おつかいイベントもこれを目安に進めればいいから親切。
登場キャラはメインキャラもモブキャラも頭の悪さ全開で、
ちょっとしたイベントも笑える作りだ。
ゾンビ娘のロッティ・トップスは仲間なんだけど、
シャンティの脳みそを食べたがっていて
ちょいちょいリクエストしてくるとかパンチ効いてるぜ……。
展開自体はシリアスなんだけどやり取りが脱力モノのイベントや、
やたら回りくどい手段でクリアするイベント、
メタネタ満載のイベントなどやりたい放題だ。
序盤で依頼される「営業許可証」を手に入れるイベントをクリアする時に、
あえて営業許可証を渡さない選択肢を選ぶと、
物凄い長文で恨み辛みを語られるのもめちゃくちゃ面白かった。
ただ、ストーリーそのものは過去作の設定が絡んで来たり、
歴代ボス続々登場!なノリもあって、
本作からのユーザーにはややとっつきは悪い。
なんせ出てきたと同時に内輪ネタしか喋らないイカとかいるからな!
BGMも絶品なんだけど、
屈指の名曲である「Dance Through the Danger」が流れるのが
オープニングステージとスタッフロールだけなのがめっちゃ不満だ!!!
達成度100%まで遊んでクリア時間7時間ほど。
探索アクションとしては「探索→新能力発見→行ける場所が増える」の繰り返しで
前作であった面倒なステルスミッションも無い。
ショップでパワーアップアイテムを買っていけば難易度は下がるし、
回復アイテムや魔法でいくらでもゴリ押しが可能なので難易度は低め。
ジャンプアクションでちょっと苦戦する場所はあるけどね。
やや大味だが安定感のあるアクション部分に、
ハイクオリティなグラフィックとBGMが乗っかっている内容で非常に遊びやすい。
先に進むためにクリア済みのステージを探索するミッションが定期的に挟まるのが、
やや煩わしく感じられたが、総合としては十分良作と言える1本だな。
続いて別モードの一つである「パイレーツ・クイーン・ストーリー」を紹介。
こちらはシャンティのライバルである
女海賊リスキィ・ブーツを主人公にしたモードだ。
素晴らしい!
本編の裏側を描いたストーリー。
ステージも本編と同じだが、
ステージ構成が変化しているしキャラ性能も異なっている。
こちらもアイテムを集めてキャラの性能を上げて行動範囲を広げつつ、
クリアに必要なアイテムを集めていくという構成。
キャラ性能や構成がやや異なっているとはいえ、
本編で探索したステージを
また探索するのはかったるい……というのが序盤の印象だが、
パワーアップすると凄まじい弾幕を張れるようになるメイン武器の銃、
大砲を使った多段ジャンプ、
海賊の帽子を使ったグラインド、複数の部下を召喚しての攻撃などなど。
探索を進めていくと攻撃力、機動力共に、
シャンティを上回る勢いになっていくのでなかなか楽しい。
基本アクションは前作「海賊の呪い」と同じものなのでそこも懐かしかったね。
とはいえ、そのレベルに辿り着くには結構進めないといけないし、
終盤になるとその攻撃力をぶつける相手がラスボスくらいしか残ってないのも寂しい
収集物が少ないので、ボリュームは本編の半分ほどってところか。
外伝としてはまずまずの内容だった。
しかし海賊らしくセリフ回しが怖くてカッコいいぜリスキィ。
今回はローカライズもマトモになっていて、
韻を踏んだ言い回しや粋な言い回しを堪能できるようになってるぜ。
まあ、それでもちょっと表現が固い場所があったり、
フォントが合ってないところもあったりはしたが、前作までと比べたら雲泥の差だわ!
続いて「仲間たちの冒険」の紹介にいこう。
シャンティの仲間である
ボロ、スカイ、ロッティの3人を使い分けながら進むモードで、
こちらも本編の裏側を描いたストーリーになってる。
探索要素の無い完全なステージクリア型の構成で、
ステージ内に3つ隠されたアイテムを探すオマケはあるものの、
完全な収集アイテムで進行に影響は無しだ。
モーニングスターをフックに引っ掛けて移動が可能なボロ。
鳥を使った遠距離攻撃や足場の生成、滑空移動が可能なスカイ。
自分の頭を投げて、落下地点にワープが可能なロッティ。
と、それぞれ個性的な性能になっているぜ。
ロッティのインパクトがヤバ過ぎるわ……。
ステージやボスは本編と同じなんだけど、こちらも手が加えられていて、
3人の能力をしっかり使わないと進めない構成になっている。
スカイで足場を作ってその上に乗り、
ロッティに切り替えて頭を投げて先に進む……みたいな合わせ技も要求される。
本編と違って回復アイテムのゴリ押しは出来ない
ガチなアクション&パズルで歯応え満点。
ロッティだけはゲージを消費することで、脳みそを食べて体力を回復できるので、
どのタイミングで脳みそを食べるかが大事になってくる。
やっぱロッティだけおかしいって!
このモード、アクションゲームとしては本編より面白かったなあ。
終盤の「お前ふざけてんのか!?」って言いたくなるんだけど、
何度かやり直せばちゃんとクリア出来るステージ配置が絶妙。
いい仲間を持ったな!シャンティ!
俺はクリアしてないが、
これ以外にもすべてのダンスを持った状態で本編を遊ぶモードや、
難易度が上がった状態で本編を遊ぶモードに加えて、
水着、忍者、マイティスイッチフォースの衣装でプレイする3つのモードも存在する。
こちらも「仲間たちの冒険」と同じで、本編と同じだけど少し違うステージを、
異なる性能のキャラで進む構成。
『マイティスイッチフォース』はシャンティと同じ開発元が作った別のシリーズで、
本作に収録されているモードはコラボ。
オリジナルをやってるとニヤリと来る演出もあるぜ。
水着モードは一定時間日焼け止めを取らないと、
日焼けして体力が減り続け、やがて死ぬという訳の分からないルールになっているぞ!
というわけで
『シャンティ:ハーフ・ジーニーヒーロー アルティメット・エディション』
のレビューだった!
キャラとグラフィックは文句無しだし、
海外では別売りだったDLC全部入りというだけあって盛り沢山。
ただ、本編は100%クリアしても7時間ほどで、
他のモードは沢山あるけどどれも少し手を加えたステージを、
異なる性能のキャラでやり直す構成。
そこをどう捉えるか、かなあ。俺は十分楽しめたので、
キャラの可愛いアクションゲームがやりたければオススメしたいね。