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Switch/PS4 『アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくん』レビュー!なめてんじゃねぇぞ!今も色あせぬ傑作ケンカアクション再び!

 

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Nintendo Switch|ダウンロード購入|アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくん

 

PS4 アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくん | 公式PlayStation™Store 日本

 

『アーケードアーカイブス 熱血硬派くにおくん』のレビュー行くぜ!

 

数年前にPS4版をレビューしたんだが、

最近出たSwitch版を知り合いが遊んでいるのに影響されてそちらも購入。

久々に遊んでも面白いなあということで、

昔のレビューにSwitch版独自の仕様も含めて加筆修正したのがこのレビュー記事です。

 


メーカー:ハムスター

機種:Switch/PS4ダウンロードソフト

ジャンル:アクション

発売日:2014年7月24(PS4) 2018年6月28日(Switch)

価格:823円


 

本作は1986年にテクノスジャパンがアーケードで稼動させた

「熱血硬派くにおくん」をそのまま移植した内容となるぜ。

ハムスターが大展開しているアーケードゲーム復刻レーベル

『アーケードアーカイブス』の1本。

 

『アーケードアーカイブス』共通の仕様として

様々なオプションやオンラインランキングを搭載しており、

初期設定でランキングに挑むハイスコアモードと、

5分間でどこまで得点を稼げるか競うキャラバンモードもある。

 

が、PS4版はアーケードアーカイブス初期の作品ということもあって

この2つのモードは未搭載!

 

また、PS4版では

テクノスジャパン作品を3本以上買うと無料で貰えるキャンペーンソフトだった、

海外版『Renegade (レネゲード)』も、

Switch版では普通にゲーム内に収録されている。

 

4年遅れの発売と、その間の『アーケードアーカイブス』そのものの進化もあって、

Switch版の方が少し充実した内容になっているな。

まあどちらもオプション周りはしっかりしているので、

普通に遊ぶ分にはPS4版でも問題ないぞ。

 

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本作は今も続く「熱血硬派くにおくん」シリーズの記念すべき第一作目!

ドッジボールや運動会をやっている

デフォルメされたくにおくんの方がお馴染みという人も多いだろうが、

この頃のくにおくんは等身が高く、内容も不良同士のガチンコバトル。

まさに熱血硬派なゲームとなっているぜ。

 

スーファミ時代に

等身の高い硬派路線を復活させたことあったけど後に続かなかったね……。

最終的におでんになった。

 

俺はダウンダウン熱血物語やダウンダウン熱血行進曲からくにおくんに入ったので、

やっぱファミコン時代のデフォルメされたキャラこそ

くにおくんって印象が強いのだが、

本作のオンリーワンな魅力には「初代の完成度すげぇ……!」と圧倒されたわ。

 

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内容は全4ステージの2Dアクションゲーム。

親友のひろしをボコった連中をくにおくんが次々にやっつけていく内容だ。

 

新しいステージに行くたびに、

そのステージの敵がひろしをぶん殴るデモが挿入される。

最終的にひろしはヤクザにドスで刺されてるんだけど何やったんだよ……。

 

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画面内にいるザコ敵を一定数倒すとボスが登場。

そいつを倒せばクリアという単純明快なルール。

操作は移動、ジャンプ、左アタック、右アタックの4つ。

 

昔のアーケードらしく操作はシンプルだが、

ジャンプ&攻撃でジャンプキック、移動2回でダッシュ、

ダッシュ&攻撃でダッシュパンチ、

ダッシュ&ジャンプでダッシュジャンプキック。

攻撃で怯ませた相手を掴んで逆方向の攻撃ボタンで投げ。

倒れてる相手の上で方向キーを下に入力すると馬乗り。

その状態で攻撃すればタコ殴り!

 

などなど、少ないボタン数で実に多彩な技を繰り出せる。

ここら辺はさすが「くにおくんシリーズ1作目」という感じだなあ。

 

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攻撃ボタンが「パンチ」「キック」ではなく

「左アタック」と「右アタック」という仕様と、

複数の敵を相手にした立ち回りが基本となるのが最大の特徴。

くにおくんの向きと敵の位置で繰り出す技が変化する。

 

例えばくにおくんが右を向いてる時に右アタックを出すとパンチ攻撃になるが、

この時に左アタックを出すと振り向いてのキック攻撃になる。

で、キック攻撃の方が攻撃力が高い。なので、

 

「右にいるザコ敵をパンチでボコボコにして、

背後を取ろうと左から接近したボスに強烈なカウンターキックをお見舞いする」

 

みたいな立ち回りが重要になってくるし、

マウントからのタコ殴りを成功させると体力最大のザコ敵も一瞬で倒せるので、

ダッシュパンチなどと組み合わせて

敵をまとめてダウンさせて的確に潰していく戦略も有効だ。

 

敵を駅のホーム下や海に叩き落すと一撃で倒せるので狙えるようになると楽。

もちろん自分が落ちた場合も一撃で死にます。死んだ。

 

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ステージや敵ごとに有効な戦法は違うので、

繰り返しプレイして敵のクセを見切るのが重要。

 

敵はザコ敵含めて6人以上で登場して襲い掛かってくるので、

下手な立ち回りをすると左右から挟まれてボッコボコのボコボコにされる。

敵も絶妙な距離の取り方で攻撃を避けたり、

微妙に間合いを開けたりしてくるのがいやらしい!

テクノスジャパンのアクションゲームって感じだ!

 

この1対多の立ち回りが今遊んでも本当に熱い。

敵を殴った時の効果音や

「なめてんじゃねぇぞ!」「グワーッ!」というボイス演出も遊んでいて気持ち良い。

最初は時間切れで負けることも珍しくないのに、

慣れてくるとダッシュパンチやダッシュ振り向きキック、

馬乗りパンチでアッという間にクリア出来るのがいいね。

自分がうまくなったのがハッキリ実感できるのはいいゲームの証拠ですよ。

 

単車に乗って襲い掛かってくるザコ敵などのいかにも不良マンガ的なノリに、

1980年代当時のセンスで作られた背景や音楽は今遊ぶと逆に新鮮に感じるぜ。

 

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ステージ1のりきはこちらの首を掴み、

連続で顔面に高速パンチを叩き込む攻撃が強烈。

こ、これが最初の「マッハパンチ」かーーーーーッ!

 

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そしてステージ3で登場するみすずのインパクト!重戦車襲来って感じだ!

体当たりをすると逆に弾き飛ばされるし、

迂闊に近づくと連続ビンタで体力をごっそり持っていかれる。

ファミコン版ではマイルドになっていたがこの表情が凄い。完全に女子プロレスラー。

 

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後にみすずがシリーズに再登場した時は大体ファミコン版準拠のドットだったんだが、

近年の作品ではアーケード版に近い表情になっているのが嬉しい。

 

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左右アタックの使い分けは慣れるまで戸惑うし、

敵もかなり強いので最初はステージ1のりきを倒すだけでも苦労するんだが、

根性で1、2、3と乗り越えた最後のステージ4が地獄。

それまでは敵が不良だったのにドスを持ったヤクザが登場!

ドスの攻撃に当たると一撃死!

 

ちょっと待ってくださいよ!ゲーム変わってるじゃないですかこれ!

これがアーケード版 龍が如くか……。

いきなり一撃で殺されて唖然としたわ!

 

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ヤクザは大人だからドタバタ走ったりしないし、

ドスも大振りなので慣れると処理はしやすい。

が、そこを越えると登場するラスボスのさぶは

ドスを持ったザコ3人を引き連れてる上に、

中距離からチャカをぶっ放してくるという更なる地獄!

 

相手は学生なんですよ!?それが大人のやることかッ!

もちろん当たれば一撃死!さすが昔のアーケードゲームは鬼畜だぜ!

コンティニュー?そんなものは無い!100円入れて最初からだ!

 

何度もやり直してクリアしたけど、

これを1回100円でやっていた当時のプレイヤーは凄いな……。

 

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「アーケードアーカイブス」としての機能面を紹介しておくと、

モニタの位置やサイズ、向きの調節。

キーコンフィグに残機やエクステンド、4段階の難易度といったゲーム設定の変更に、

「高音域を強める」など音質の設定まである。

Switch版ではリバーブ機能で更に細かな調整可能。

中断セーブも可能で途中休憩も出来るぞ。

 

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スキャンライン設定では、このように昔のブラウン管っぽい画面に出来る。

ラインの濃さを1~10から設定可能。

Switch版では更にラインの雰囲気をソフトとシャープから選べる。

もちろん完全にOFFにしてクッキリした映像で遊ぶことも出来るぞ。

 

不満点としてはこのくにおくんの場合、

ゲーム設定が残機が1と2の2択、

エクステンドが無しと30000点の2択とやたら幅が狭い……。

基盤設定か何かに準じてるのかもしれないけどもうちょっと自由に変更できれば。

 

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そしてこちらは海外版の『Renegade (レネゲード)』。

Switch版には標準搭載。

PS4版でもテクノスジャパン作品のアーケードアーカイブスを

本作含めて3本を買うと無料で貰えるんだが、

ゲームそのものは同じながら、

グラフィックをアメリカンなものに書き直してある凝りっぷりが面白い。

 

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そこら辺のザコやステージ2のしんじなんかは完全に別人になってるんだけど……。

 

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ステージ3のみすずは服装がセクシーになっただけなのがずる過ぎる。

ますます女子プロレスラーだよ!

続く最終ステージはほぼ日本版そのままだったりするので力尽きたんだろうか。

 

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そんなわけで『熱血硬派くにおくん』

アーケード版はアーケードアーカイブスで初めてプレイしたんだけど、

「1対多のケンカアクション」としての完成度が高くて唸ったわ。

パンチ、キック、ジャンプ、掴み、投げ、馬乗り。

複数の敵を相手にすることを前提にした操作性と、

緊張感のある立ち回りが一体となったシステムは後のシリーズとは違った魅力がある。

 

不良たちと正面から殴り合うステージ1。

突っ込んでくるバイクを迎撃しなければいけないステージ2。

ボスであるみすずをどうするかがすべてのステージ3。

敵の攻撃がすべて即死攻撃の最終ステージ。

 

全4ステージで1周も短いけどとにかく密度が濃い。

ステージの特色がハッキリしてるし、

遊んでいて思わず声が出るような敵の賢い動きも見事で翻弄されっぱなし。

それでいて、慣れるとあっという間にクリア出来るテンポの良さもいいね。

何度もプレイしてるとドスもチャカも見切れるようになる。

それでも死んだりする……!

 

本作の次にアーケードで登場したのがあの『ダブルドラゴン』なわけだけど、

ハッキリ言ってアクションとしての完成度はこっちの方が上だと思うなあ。

リスクとリターンがしっかりしていて、爽快さと緊張感のバランスが素晴らしい。

何度遊んでも飽きない。

 

難易度は高いので最初はとにかく苦戦するが、2Dアクションゲームが好きな人や、

くにおくん好きだけど1作目は未プレイという人は遊ぶ価値あり!

なめた奴らに硬派な一発を叩き込んでやろう!