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Switch「シリアルクリーナー ジョージの裏シゴト」レビュー!サツにバレずに死体を隠せ!センス溢れるブラックなステルスアクション!

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Nintendo Switch|ダウンロード購入|シリアルクリーナー ジョージの裏シゴト

 

『シリアルクリーナー ジョージの裏シゴト』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:テヨンジャパン

機種:Switchダウンロード専用ソフト

ジャンル:ステルスアクションゲーム

発売日:2018年6月28日

価格1000円


 

テヨンジャパンがローカライズするタイトルで、

Steam版もあるがそちらは日本語無し。値段もこちらの方がずっと安い。

 

内容は警察に見つからないように死体や証拠品を掃除する「シゴト」をこなしていく、

一風変わったステルスアクションゲームだ。

難しいところもあるが1000円ならかなりお買い得。センス溢れる一品だぜ。

  

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舞台は1970年代のアメリカ。

主人公は金を稼ぐために死体を掃除する仕事を請け負っている掃除屋のジョージ。

ギャンブル好きでいつも負けているし死体はバリバリ損壊するが、

一緒に住んでいる母親のことはとても大事にしている優しい男である!

 

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ステージクリア式のアクションゲームで、殺人事件の現場にコッソリと出向き、

警察に見つからないように指定された死体と証拠品を隠滅してクリアだ。

 

証拠品は近づいてボタンを押すだけで回収できるが死体はそうはいかない。

死体袋に入れて担いで運び、

スタート地点にある愛車のトランクに押し込んでやっと回収となる。

ステージによっては死体を処理できる場所が存在するのでそちらを使ってもよい。

歯並びの良い魚が沢山泳いでるデカい水槽……とかな!

 

おっと、床にぶちまけられた血痕の掃除も忘れちゃいけない。

相棒である掃除機でピカピカに磨いておこう。血痕は一定の%以上除去すればOK。

 

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巡回してる警察を倒す方法は無い。

視界が赤いサークルで表示されるので、

移動パターンを覚えながら素早く横を通らせてもらおう。

 

また、ステージにあるオブジェを活用することも重要で、

一部のタンスやベンチ、コンテナを動かして道を塞いだり、逆に道を作ったり。

スピーカーやジュークボックスを鳴らして警察をおびき寄せたり。

「近道」という名のワープゾーンを使って特定のポイントまでショートカットしたり、

追われていたらダンボールやタンスに隠れたりといった動きも出来る。

 

警察の動きはかなりバカで、目の前で隠れてもこちらを見失う仕様。

どんなにギリギリまで追われていても隠れれば大丈夫。

しばらくそのままにしていれば辺りを警戒しつつ元の巡回ルートに戻っていく。

ジーッとしていればドーにかなる……!というわけだ!

 

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ボタンを押せばマップ全体をリアルタイムで把握できるようになっているので、

動かせる仕掛けや死体と証拠品の位置、警察の行動を把握しながら、

移動ルートを構築していくことになる。

 

やられるたびに死体と証拠品の数が微妙に変化するランダム要素もあるが、

基本は死に覚えのルート構築ゲー。

0秒でスタート地点から自動でリスタートするのでテンポも良いね。

 

攻撃方法が無いこともあってステルスアクションゲームとしてはシンプルな作りだが、

オブジェを上手く使って警察を誘導したり、

視界を隠したりといったパズル的な味わいに加えて、

「死体を処分しなければならない」

という個性的かつブラックなノリが非常に楽しい内容だ。

隠れ場所などでかなりゴリ押しは効くが、

捕まったら一発アウトで警察の数もどんどん増えていくのでバランスは取れている。

 

敵の種類は少ないんだが、主人公が死体を処分する時の独り言や、

ステージのバリエーションもかなり豊富で遊んでいて飽きさせないぜ。

主人公、どっか他人事だったり、自分は普通とでも言いたげだったり、

やっぱ死体の掃除屋やってるだけあっておかしいわ!

 

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クリアする毎に

自宅でくつろいでいるところに電話が掛かってくるパートが挿入される。

こちらでは母親とのほのぼのしたやり取りが交わされたり、

ラジオや新聞で自分が関わった事件に関する報道がされていたり、

全然関係ない情報があったりと、テキスト量は少ないがなかなか読ませる作り。

死体の掃除屋というスタート時点の段階でゲキヤバな設定だが、

ストーリーが進むにつれて更に不穏な展開になってくるから実に続きが気になるぜ。

 

ゲーム進行で自宅の様子が色々と変わっていくのも細かいところ。

自室の棚にこれまで回収した証拠品がどんどん増えていくとかね。

 

……って、処分していなかったんかい!

銃とかチャンピオンベルトとか2秒で足が付く証拠品沢山あるんだが?!

 

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ジャズやヘビメタなどステージに合ったBGMやグラフィックなど、

ゲーム全体のセンスも実にいい。

1970年代が舞台ということもあって一昔前のアメリカドラマっぽい雰囲気。

メニュー画面での各ステージの説明だけでもうカッコいいわ。

ターゲットである死体のイラストと毎回違うステージタイトルが凝ってるわ。

 

ちょっと誤字や脱字が気になったが、テヨンジャパンのローカライズもしっかりしてて、

特に雰囲気に合ったカタカナフォントは高く評価したい。

 

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ステージに散りばめられたフィルムやファッション誌を回収することで、

コスチュームや隠しステージがアンロックされるやり込み要素もあるぞ。

隠しステージはパロ要素が強め。

こちらは一瞬で首をはねる恐ろしいウサギが登場するステージだ!

 

というわけで全体的には良く出来ているんだが、

グラフィックが凝り過ぎてステージの高低差や、

通り抜けられる場所が把握し辛かったり、

一部ステージはクリア条件がやや分かりにくいのは気になったところ。

回収しなければならない死体の数が増えることもあり、

終盤は難易度も結構高めだったぜ。

 

直接的なグロ要素は無いんだが、

まあ死体や血痕を扱ってバリバリ処理していくゲームなので苦手な人は注意。

そういうの苦手な人はそもそも死体を掃除するゲームなんて買わないと思うけども!

 

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クリアするだけなら6時間掛からないくらいだったかな。

シンプルなステルスアクションゲームとして面白かったし、

世界観や主人公のセリフなどテキストも良かった。

テヨンジャパン、よくぞこれをローカライズしてくれたぜ。

血の赤と陰謀の黒で彩られた毒の効きっぷりがたまらない1作。オススメだぜ!