絶対SIMPLE主義

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Switch「ザ フレイム イン ザ フラッド」レビュー!相棒は犬!イカダに乗ってサバイバル!いざ、水平線の果てにある希望へ!

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Nintendo Switch|ダウンロード購入|ザ フレイム イン ザ フラッド:Complete Edition

 

『ザ フレイム イン ザ フラッド』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:テヨンジャパン

機種:Switchダウンロード専用ソフト

ジャンル:サバイバルアドベンチャー

発売日:2018年3月29日

価格:税込1500円


 

Switchでノッてるテヨンジャパンがローカライズする海外タイトルだ。

舞台は大洪水で荒廃した世界。

孤独に生き延びていた主人公の元に、信号を発する無線機を持った犬がやってくる。

自分が最後の生き残りでは無かったことを知った主人公は、

犬と共にイカダで川を下りながら希望を目指す!

自動生成で毎回マップが変化するサバイバルアドベンチャーだ。

 

地味なゲームではあるんだが雰囲気が絶品。

延々と遊び続けてしまう魅力に溢れていたぞ。

 

 

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イカダに乗ってひたすら川を下っていき、

上陸地点を見つけたら上陸するかどうかを決める。

上陸したらアイテムを集めてまた川下りを再開する。

この繰り返しで最終地点を目指すゲームだ。

 

食事を取らないと死ぬし、水分を取らないと脱水症状で死ぬし、

雨が降ってきたら体を乾かさないと体温が下がっていくし、

腐ったものを食べたりすると感染症になるし、

野生動物に攻撃されると裂傷や骨折といった怪我を負う。

サバイバルは死と隣り合わせなのだ!

 

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上陸できる場所やキャンプや荒野、教会、釣り場など様々で、

場所によって手に入るアイテムが異なるので状況に応じて上陸だ。

「釣り糸」が欲しいから釣り場に上陸しようとか、

食べ物が少ないからキャンプを見つけたらすぐ上陸しようとかを

考えながらの旅となるが、

イカダで川を下っているので流れを無視した自由な行き来は難しい。

 

少し先にある上陸先はアイコンが表示されて確認できるので、

常に上陸する場所の取捨選択をすることになるぞ。

 

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サバイバル系のゲームということもあって最重要なのは「クラフト」。

素材アイテム同士を組み合わせたり、たき火や作業台を使ったりして、

どんどん上位のアイテムを作成して過酷な世界を生き抜くのだ。

 

例えばカビの塊という単体では役に立たないものも火があればペニシリンに出来るし、

浄水フィルターを作れば汚水をきれいな水に出来る。

生肉はそのまま食べるとやはりお腹を壊すが、

火を通して焼けば美味しく食べられるし、

塩があればジャーキーにして長期保存が出来るようになる。

石のナイフやハンマーを作って動物の皮を加工して防寒具を作ったりも出来るぞ。

これぞサバイバルだぜ!

 

ちなみに船着き場に上陸できればイカダを改造することが可能で、

モーターを装着してガソリンと引き換えに

川の流れをある程度無視できるようになったり、

海水をろ過する機械を装着出来たり、ストーブを設置出来たりと、

イカダをどんどん要塞化できる。

改造に必要なパーツは低確率で色々なところに落ちている。

とにかく強力な改造が多いので、

野生動物が闊歩している危険なフィールドを隅々まで調べてでもやる価値はあるぜ。

 

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動物はウサギにオオカミ、ヘビ、イノシシ、そしてクマ!

ウサギは可愛いものだがそれ以外は野生むき出しで襲い掛かってくる。

 

こちらが出来る直接攻撃は弓矢のみだが、動きが速いのでそのままでは当てづらい。

罠を作って仕掛けておけばそこに誘導してバチーン!と気持ちよく倒せるし、

生肉と毒花を組み合わせた毒肉を食べさせるのも有効な手段。

人間のあふれ出る知性で野生に対抗するのが楽しい。

 

イノシシは突進攻撃を見切ればカンタンに避けられるし、

オオカミが活発に動くのは夜だけ。

どの動物も特徴や動きを見切れば対処法はあるぞ。

たまにクマがオオカミやイノシシをなぎ倒してる時もあって大迫力。

死体はそのままになっているので、

クマさんの贈り物として毛皮や肉をありがたく頂こう。

ちなみにクマは超強くて毒肉も食わないのでひたすら弓矢を撃ちまくるしかないぞ。

 

野生動物への対策で最も有効なのは「火」。

特にたき火は野生動物が近づいてこないから落ち着いて攻撃や睡眠が可能。

たき火があれば肉も焼けるし作れるアイテムも増える。

雨に濡れた服も乾かせるしと良い事ばかり。

 

たき火の近くにいる時は、主人公と一緒にプレイヤーもホッと出来る。

この感覚は本作の好きなところだぜ。

そして突然の大雨でたき火が消えて絶望したりするのだ……!

 

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あちこち旅をしていると意外と生存者がいて話しかけることが可能。

荒廃した世界の生き残りなんて、気の狂ってる危険人物ばかりかと思いきや、

アイテムくれる子供とか、

催眠術で病気を治してくれるサイキックババアとか普通にいい人が多い。

生存者は助け合いでしょ!

 

相棒の犬も素材がある場所を教えてくれたり、

危険な野生動物が近くに来ると吠えたりと頼れる奴だ。

当たり判定が無く絶対に死なないので安心して逃げ回れるぞ!

 

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ちょっと前のテヨンジャパンのゲームだと

怪奇なローカライズが飛び出すことも度々あったが、

本作は誤字脱字がチラホラあったりするものの基本はしっかりした作りだ。

一番よく見ることになるメニュー画面が違和感ないのが大きいし、

カタカナのタイトルロゴもなかなかカッコいいぜ。

 

ゲーム中に開発スタッフのコメントが流れるように出来るおまけモードもあるんだが、

こちらもちゃんと翻訳されている。

 

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本作で出色なのは米フォークロックシンガーのチャック・ラガンが担当したBGM。

カントリーからロックまで名曲揃い、

流れるタイミングはある程度ランダムみたいなんだけど、

水面が夕日を美しく反射し、

時折水没した建物や車も目に入る川をのんびりと下っている時や、

大雨が降っている中を必死で走っている時など、

音楽と映像がピタリとハマる素晴らしい瞬間が度々やってきて

めっちゃテンション上がる。エンディングに向けての高揚感はとくに物凄かったわ。

 

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楽しいゲームだったが一通りやり方を理解すると

割と物量のゴリ押しでなんとかなったり、

後半は雨の頻度を多くすることでバランス取ろうとしてるのが分かったりと、

ややバランスは大味。

建物の影にキャラが隠れてしまう場面がちょいちょいあったのも気になったな。

あと夜だとヘビがよく見えなくてきつい。

 

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作りの粗さはあるが、運が絡む自動生成のゲームだからこその一喜一憂と

素材を集めて命を繋ぎ続ける緊張感がたまらない内容で、

単純な作りなんだけど軌道に乗ってくると止め時が見つからなくなるぜ。

全体的には70点くらいのゲームなんだけど

グラフィックと音楽で80点くらいにまで押し上げてる作品。

あっさりしたストーリーもこれはこれで好みだった。

 

よく死ぬゲームだが、少し前のチェックポイントから再開出来るので

ちょっとずつ遊べるお手軽さもありがたかった。

Switchの携帯モードでチマチマ遊ぶのに向いてる。

チェックポイントが少ない上級者向けのモードもあるし、

本当のサバイバルを求める人向けに、

死んだらそこで終わりのエンドレスモードも用意されているぞ。

 

テヨンジャパン公式が

「弊社がこれまでパブリッシングを担当させて頂いたタイトルの中で、

間違いなく本作は一番大きなプロジェクトでした」と語るだけあり、

俺がこれまで遊んできたテヨンジャパン作品でもトップクラスのデキだった。

手軽に遊べるサバイバルアドベンチャーゲームとしてなかなかの良作だし、

テヨンジャパンがこういうタイトルを出すようになったことが嬉しい。

 

水平線の先にある希望を信じて、

あまりにも頼りない命を胸に、犬と共にイカダで旅立つ!

主人公の顔は妙に怖いが、システムに興味を持ったら是非遊んでみて欲しい。