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PS4/Xbox One『JUMP FORCE(ジャンプフォース)』レビュー!微妙に煮え切らない夢のオールスターゲーム!

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PS4/Xbox One「JUMP FORCE(ジャンプフォース)」 | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト

 

クリアしたので『JUMP FORCE(ジャンプフォース)』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:バンダイナムコゲームス

機種:PS4/Xbox One(XboxOneはダウンロードのみ

ジャンル:対戦アクション

発売日:2019/02/14

価格(税抜):8200円


 

開発スパイク・チュンソフトで送る少年ジャンプのオールスターゲームだ。

3vs3の対戦アクションゲームで、メインとなるストーリーモードの舞台は

現実世界とジャンプ世界が融合した世界。

ジャンプヒーローたちの組織「Jフォース」と、

謎の男カインが率いる悪の組織「ヴェノムズ」の激闘を描く内容になっているぞ。

 

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ストーリーモードの主人公はプレイヤー自身。

街で暴れたフリーザの攻撃で命を落としかけるが、

通りすがりのトランクスの助けでヒーローとして復活!

ジャンプヒーローたちの技を受け継ぎ、共に戦っていくのだ。

 

キャラメイクが可能で、性別や肌の色、

髪型や目などそれなりにいじれるようになっているが、

オープニングで作成した後は髪型と傷や模様以外は作り直せないのが難点だな……。

 

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ゲーム中でコスチュームやアクセサリーなども手に入っていくので、

俺は褐色で顔に薄い傷があって、

グローブとゴツいブーツとセクシーなタイツを装着したJKにしました!

得意技はギャリック砲と北斗百裂拳です!

 

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プレイアブルキャラは総勢40名。

『ドラゴンボール』からは孫悟空 、ベジータ、ピッコロ、トランクス、

フリーザ、セル。

『ワンピース』からはルフィ、ゾロ、サンジ、サボ、ハンコック、黒ひげ。

『ナルト』からはナルト、サスケ、カカシ、我愛羅、カグヤ、ボルト。

『BLEACH』からは一護、ルキア、恋次、藍染。

『HUNTER×HUNTER』からはゴン、キルア、クラピカ。ヒソカ。

『幽遊白書』からは幽助と戸愚呂・弟。

『聖闘士星矢』からは星矢と紫龍。

『るろうに剣心』からは剣心と志々雄真実。

『ジョジョの奇妙な冒険』からは空条承太郎とDIO。

『北斗の拳』からはケンシロウ、『シティハンター』からは冴羽獠。

『ダイの大冒険』からはダイ、『遊戯王』からは武藤遊戯。

『ブラッククローバー』からはアスタ。

『僕のヒーローアカデミア』からは緑谷出久。

 

以上だ。こう見ると人数は多いけどキャラ偏ってんな!

DLCで更に9名が追加予定。

そしてプレイアブルキャラではないが、

ストーリーモードに『DEATH NOTE』から夜神月とリュークも登場している。

 

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ゲームは様々な施設がある拠点を中心に進めていく。

拠点にも色々なジャンプ世界が融合しているので、

ワンピースの世界かと思いきや近くにジャギの像が雑に置いてあったりする。

 

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終盤になって気づいたけど△ボタン長押しで

全体マップとファストトラベルあったんだね……。

 

ショップでは色んなキャラクターの技やコスチュームを買って装備できるし、

ミッションカウンターではゲームを進めるキーミッションの他に、

様々な条件で戦うフリーミッションも行える。

フリー対戦やオンライン対戦も拠点から移動する。

 

どんなモードでも拠点を移動するパートを経由して開始するので、

『ドラゴンボールゼノバース』っぽい作りだな。

 

オンラインモードで開始すると他のプレイヤーがワラワラ歩いてるのが確認できるし、

エモーションを使ってコミュニケーションも取れる。

エモーションはオーソドックスな挨拶から、

『天地魔闘の構え』まであってジャンプネタ満載。

 

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戦闘は3vs3だが、乱戦ではなく基本は1vs1。

控えのキャラクターはサポートとして呼び出したり、交代したりが可能。

体力ゲージと技ゲージは共通なので、

体力が危ないので余裕のあるキャラと交代するような立ち回りは出来ない。

 

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ボタンの同時押しで設定された必殺技をバシバシ繰り出せるシステムで、

ガードを崩せる投げや溜め攻撃、一瞬で間合いを詰められるチェイス、

連続攻撃から更に相手を吹っ飛ばす追撃などがある。

ダメージなどで溜まる覚醒ゲージを消費して変身したり、

強力な覚醒技を繰り出すことも可能。

 

吹っ飛ばした相手を飛行して追いかけてボコボコにする追撃は

動きがドラゴンボール過ぎて他のキャラだとやや違和感あるが、

っていうかドラゴンボールのゲームでよく見るヤツだが!

まあスピード感があって爽快ではある。

 

タイミングはかなりシビアだが、

「攻撃が当たる瞬間にボタンを押す」で発動する

回避や追撃に対するカウンターがあるし、一度使うとしばらくは使えないが、

ボタンを押すだけで敵のコンボから簡単に脱出できるエスケープもある。

攻撃タイミングをずらすクイックなんてテクニックもあり、

操作は簡単だけどどう崩すか、

どのタイミングで避けるかの読み合いを軸に置いた作り。

対戦はこの辺の操作を使いこなすこと前提だね。

 

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連続攻撃から必殺技に繋げてコンボを叩き込んだり、

相手の一瞬のスキに突進技を叩き込んだりするのが気持ち良い対戦アクション。

主人公は自由に技を付けられるので、色々と組み合わせを試してみるのも面白い。

 

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必殺技演出はやや動きが早すぎ、

エフェクトが派手過ぎで『ドラゴンボールファイターズ』辺りに比べちゃうと

ややメリハリに欠けるところはあるが、

モーションは作り込まれてるし、

やっぱりボイス付きの最新ハードクオリティでバシバシ技を叩き込んでくれるのがイイ

 

ケンシロウや承太郎の連撃の気持ち良さや、

光のエフェクトが美しい剣心の天翔龍閃、

原作では幽助が仙水に叩き込んだ内臓殺しの連打や、

トランクスがフリーザをぶった斬った時の連続ラッシュのスピード感はたまらんぜ!

 

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最高にドスの効いた遊戯の声と共に繰り出されるオシリスの天空龍も圧巻!

こういうデカいキャラを召喚する系の覚醒技はどれも迫力あっていいね。

 

っていうか遊戯の声の圧が承太郎やケンシロウにまったく負けていなくて、

さすが風間俊介だわってなる。

 

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ダイの声優は2018年に亡くなった藤田淑子さんがそのまま演じていて、

アバンストラッシュAとB、ギガストラッシュにドラゴニックオーラ解放と、

映像化されていなかった原作終盤の技を使いまくってくれるのは感動しかない……!

 

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戦闘中にダメージを受けると

体に傷が増えて服も少しずつボロボロになっていく表現がまた素晴らしい。

これぞジャンプヒーローよ!

上着が破れてシャツになってそこから更に露出するとか、

キャラ毎にかなり細かいのが良い。

 

他にも北斗百裂拳を直撃させると100hit入るとか、

サンジで女性キャラと戦うと表情やセリフが変化するとか、細かい仕様も面白いぜ。

 

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ただ、突進して当たると演出が挟まってダメージ、という技が非常に多いせいもあり、

全体的にキャラの技性能がやや似たり寄ったりなところがあるかなあ。

3vs3と言ってもゲージ共通だからサポート攻撃の強さで決める感じになる。

 

これはこれで手軽ではあるし、

「ドロー!」でランダム効果が発動する遊戯とか面白いキャラもいるし、

対戦でコンボなど研究すればまた違った感じになりそうではあるけどね。

 

ちなみに今のところ藍染と悟空がめっちゃ強いし、

冴羽獠もダブルロケットランチャーが

ホーミングミサイルみたいな謎追尾をしまくるので厄介。

逆にトランクスがやたら弱かったりする。歴史改変の罪かな……。

 

作品を越えた掛け合いも数そのものが少なかったり、

セリフも違和感が強かったりで今一つ。

幽助が悟空のことを「悟空のおっさん」ってボイスで呼ぶとこなんかは感動した。

 

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グラフィックが綺麗なのは良いけどエフェクトが派手なせいで画面が見辛く、

エネルギーを溜めてる時のオーラや、爆発した時の地面の盛り上がりや破片、

攻撃エフェクトの火花などで敵の姿が隠れてしまうこともしばしば。

 

現在はアプデで短くなったが、

それでもロード時間が毎試合数十秒掛かるのがだるいぜ……。

 

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アニメ調のキャラをリアルな質感で表現したキャラのモデリングは、

パッと見は綺麗なんだけど、動かし方がチープなせいでなんだか不気味。

ツルっとした目の表現が特に気になる。

表情がもっと細かく変化すれば全然印象は違ったと思うんだが、

ほとんど口しか動いてないシーンが多すぎる……。

 

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今回はストーリー重視ということもあって

参戦作品がバトルマンガで固められているが、このメインストーリーが、

公式で散々オリジナルストーリーを推しておいてこれかよくらい酷い。

 

ほとんどドラゴンボール、ナルト、ワンピースの面子だけで話が進んで、

本筋にほぼ絡まないキャラが大量にいるし、

ストーリーは雑に洗脳されたキャラを殴って雑に味方にする、

何度も何度も登場するレプリカ(悪役キャラのコピー)を淡々と倒し続ける、

何度も何度も登場するヴェノムズ戦闘員(キャラメイクのパーツを使ったザコ。色々なジャンプキャラの技を使う)を淡々と倒し続ける。

ひたすらこの繰り返しで水増し感がハンパじゃない。

 

戸愚呂・弟のレプリカが大量に出てきて3回連続で戦った後に、

仲間の我愛羅が洗脳されて戦う展開が来たときは真顔になったぜ……。

 

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この「洗脳に使われてるキューブを回収してくれ!」って流れマジで20回くらい見る。

 

主人公は一切喋らないし選択肢も無い。

仲間との交流もまともに描かれないまま、

無言で一緒に戦ってるうちにいつの間にか信頼を得ているノリ。

 

魅力的な敵キャラも全然活かせておらず、

フリーザはやたら出てくるけど毎回適当な理由をつけて撤退するし、

他の敵キャラもなんとなく出てきていつの間にか協力してたり、

とりあえず出てきて原作っぽいセリフを言って去っていくだけの連中が多数。

DIOや志々雄真実、カグヤ辺りはメインストーリーで1回だけ顔見せして、

後はクリア後のおまけミッションしか出てこないとか使い方がひどすぎる。

ゲームオリジナルのボスキャラも全然魅力が無い。

 

イベントも、もっとガシガシ動かせばいいのに

棒立ちで会話してるシーンが多いせいでさっぱり盛り上がらない。

本来あり得ないキャラが連携するアクションシーンみたいなのも全然無く、

クライマックスシーンも

「こんな誰が料理しても盛り上がる流れを、こんな淡々と演出する!??!」

って唖然としたわ……。

ラスボス戦の仕様が大分イラッとするせいもあって印象悪いぞ!

 

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サブイベントでは「遊戯を見てダービーを思い出す承太郎」

「カカシを見てアバン先生を思い出すダイ」

「剣や刀に関連したキャラが集まるイベント」

「ドラゴン関連のキャラが集まるイベント」などクロスオーバーっぽいものが多いが、

みんな当たり障りの無い会話しかせず、話題をあんまり掘り下げないので、

シチュエーションは面白いのに会話が物足りない。

 

個別イベントも特訓や散歩に出た先で

唐突に通りすがりの敵戦闘員とバトルになるようなものばかりだな……。

 

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でも孫悟空と夜神月の2人は

ただ会話してるだけでめちゃくちゃ面白いからずるい!

 

月はデスノートの力を失っていて特別な能力は無いが、

その分知略で立ち回るポジション。

しかし非戦闘員なのに謎ワープで重要な場所に突然現れたり、

大したことしてないのにやたら敵側から一目置かれたりと、

展開の都合の良さが目立つね……。

 

ラスボスとはしっかりと決着は付けるものの、

まだまだ一波乱起きそうな感じでクリア後に色々とミッションが出現。

そこでストーリーが止まってしまうんだけど、

まさか続きはDLCでってヤツですか~ッ?!

 

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操作が簡単で取っつきやすいのは長所だし、

システムがちょっと地味ではあるがゲームとして面白くないわけじゃない。

キャラメイクで自分だけのキャラに色々な技を覚えさせられるのも好き。

新規作品としてプレイアブルキャラ40人も決して少ないとは思わないんだが、

キャラ選がかなり偏ってるし、

メインストーリーのあんまりな雑さを中心に物足りないところも多い。

楽しめなくは無かったけど色々と煮え切らない1本だったぜ!