スーパードラゴンボールヒーローズ ワールドミッション | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト
『スーパードラゴンボールヒーローズ ワールドミッション』のレビュー行くぜ!
メーカー:バンダイナムコゲームス
機種:Switch
ジャンル:スーパーカードバトルアドベンチャー
発売日:2019/04/04
価格(税抜):6800円
8年の歴史を誇り、今だに超大人気のキッズ向けのカード型アーケードゲーム。
『ドラゴンボールヒーローズ』をSwitch向けにアレンジ移植したものだ。
家庭用版は3DS版から数えてこれで4作目。
開発はディンプスとサファリゲームズが担当。
ストーリーモードを筆頭に多数のオリジナルモードを搭載し、
アーケード版のステージも収録している。
収録カード&ストーリーは『スーパードラゴンボールヒーローズ』の1~8弾と、
『ユニバースミッション』の1~2弾までとなっている。
俺はキャラだけは知っていたが
アーケード版はあんまりやってなかったので今回がほぼ初プレイだ。
ドラゴンボール好きとしてはかなり楽しめたものの、
ストーリーモードの単調さなどしんどいトコもあったな!
最大7vs7で行うゲームで、手持ちのカードから自由にデッキを組んで挑む。
バトルはターン制で、作戦フェイズとバトルフェイズの繰り返しで進行だ
作戦フェイズでは7枚のカードを動かしてポジションを決める。
コントローラーの場合は動かすカードを切り替えてスティックなど動かして、
携帯モードならそのままタッチでカードを動かせるようになっている。
カードを3つあるアタックエリアに置けば攻撃に参加するし、
敵に近いエリアほど戦闘力がアップするがその分気力を消耗する。
サポートエリアに置けば攻撃に参加しないが気力が回復する。
気力が低いと戦闘力が上がらなくなるし、戦闘でダメージを受けても気力が減る。
気力がゼロの状態にダメージを受けると気絶してしまい、
完全に無防備になってしまうぞ。
カードの場所を決定したらバトルフェイズ。
攻撃に参加してるメンバー全員の戦闘力を合計して、高い方が先に攻撃する。
バトルフェイズではタイミング良くボタンを押してゲージを止める勝負になる。
攻撃側がゲージ勝負に勝てば攻撃が直撃するし、必殺技が出せるならそれも発動。
防御側が勝てばダメージを減らせるし、必殺技の発動もキャンセル出来る。
必殺技は戦闘力の高さによってチャージされるヒーローエナジーが、
一定以上溜まっていれば発動だ。大ダメージ!
その他、カードの特殊能力によっては
変身したり合体したり特殊攻撃を発動したりすることもある。
悟空が攻撃とは別にかめはめ波や元気玉をぶちかましたり、
トランクスと悟天が合体してゴテンクスになったりね。
この時にはカードをこする、回す、図形を描くなどのミニゲーム的な操作が挟まるぞ。
要するにカードを置く場所で先行と後攻を決めた後は、
ゲージ止め勝負や簡単なミニゲームが勝敗を分けるという単純なルールで、
キッズ向けアーケードゲームらしく1試合も数分で終わる短さ。
しかし、カードタイプによる気力の増減や各種アビリティ、
戦闘に参加できないが強力な支援効果を持つサポートタイプのカード、
ゲージ速度や必殺技コストの概念があるため、
必ずしもレアカードを詰め込めば有利とはならない点など。
色々と考えなければ高難易度ステージは突破出来ない。
色々な戦略が取れる作りで、
1ターン目に最高火力出せる編成にして一気に勝負を決めるのもよし。
前半は耐えて後半に勝負を決める編成にしても良し。
ゲージ勝負で勝ちやすい能力で固めるも良しだ。
クリア報酬やショップでカードに装備させられるアクセサリーが入手可能で、
ステータスを底上げしたリ、特殊能力を付けたり、必殺技を変えたりできる。
バトル中に1回だけ特定のタイミングで使えるアプリというアイテムもあり、
どちらもかなり強力なので更に戦略の幅が広がる。
そして歴史あるゲームだけあって登場キャラ数は300以上!
初代、Z、GT、超、劇場版、ヒーローズオリジナルと幅広い顔触れになっており、
自由に7人のメンバーを組める。
グラフィックや演出は家庭用のドラゴンボールゲームと比べると見劣りするものの、
この物量だけでキャラゲーとしては非常に強いッ!
かなりの脇役までプレイアブルキャラとして揃っているのでカード集めが楽しい。
ターレス一味やボージャック一味やクウラ一味は全員いるし、
スポポビッチとヤムーもいるし、
最初のブロリーの映画でシャモ星人を虐めていた宇宙人とか、
メタルクウラの映画でワラワラ出てきた地味に良デザインのロボット兵までいる!
宇宙サバイバル編のキャラだと
ジレン、トッポ、ディスポにカリフラやケールはもちろん、
ベルガモやカトペスラやガノスまで登場だ。
神チューバーのゴワス様どころか、ババリ星人まで使えるのは笑うしかない!
多数登場しているヒーローズオリジナルキャラは完全な新キャラも多いが、
バーダック、悟飯、ブロリーが超サイヤ人4になるわ、
ナッパやラディッツも超サイヤ人になるわ、
歴代劇場版ボスが魔人化(デコにMマークが付くバビディの洗脳)して強くなるわ、
ベジータ王やパラガスが暗黒の力で超パワーアップするわ、
色々とやりたい放題過ぎる!
アニメとマンガしか見てない俺は頭痛が痛くなりましたよ!
超サイヤ人4バーダックの必殺技カッコいいけどさ!
原作とアニメが終わったドラゴンボールのゲームを
8年も続けるのは本当に大変なんだなと思わせられるぜ……!
こういうものと割り切って楽しもう。超サイヤ人4デッキを作ったりしてね。
Switchオリジナルであるストーリーモードは、
ゲーム世界と現実世界が繋がってしまい、
ゲームからドラゴンボールの悪役が飛び出して暴れるなど、数々の異変が起こる。
プレイヤー自身が主役となり、
声を聴いただけで一発で正体が分かるグレートサイヤマン3号と共に、
仲間たちと力を合わせて事件解決に挑むという展開だ。
で、ゲームを進めていくと、
「異変でおかしくなったドラゴンボールの世界を修正しろ!」みたいな
いつもの感じに落ち着いていくんだが、
主人公も仲間も「ドラゴンボールがゲームとして存在してる世界」の住人なので、
ちょいちょいメタい突っ込みを入れるのも笑える
『スーパードラゴンボールヒーローズ』を始めたばかりなのに凄い才能がある主人公が
世界を救うために仲間と共に戦うという王道ホビーマンガ的なストーリーで、
世界設定を活かした後半の展開はなかなかに燃える。
マップを進んで戦っていく作りで、
メインストーリー以外にも色々なキャラが出てくるサブイベントが満載。
キャラ物量を活かして
「原作でスピードキャラであるバータとネイズとディスポ3人が口論してる」
「タピオンとミノシアの2人が登場」「ゴタンとトランテンとベクウの3人とバトル」
なんてサブイベントが山ほどあってたまらんぜ!
アーケードからの移植モードも10弾分を収録してるだけあって大ボリュームだし、
エイプリルフールイベントだった『社会サバイバル編』も必見。
トランクスの「悟空さんがついに就職したぞ!」のボイスだけで笑える。
強敵に挑むバトルスタジアムやオンライン対戦、
他のユーザーが作ったミッションを遊んだり、
自分でカードやミッションを作れるモードなどもあり、
すべて遊びつくすには100時間じゃ足りなそうだぜ。
っていうかストーリーモードを普通にクリアしても25時間くらいかかるからな!
カードクリエイトは素材を集めれば能力以外に、
キャラ絵、エフェクト、背景、フレームとかなり細かくエディット出来る。
こちらは俺の作った「バーダック一味になんか知らない人が混じってるカード」です。
こっちは「悟空が自分と会ったこと無い奴らに戦いを任せるカード」。
カード作り楽しい!
そんなわけで大ボリュームではあるんだが……。
メインとなるストーリーモードはステージ数は多いのに、
同じような能力の敵ばかり出てくるからかなり単調だ。
それも「こっちのゲージを高速にする」「こっちの気力を1にする」みたいな、
戦ってて楽しくないものばかりで、
ゲージ止めバトルがメインなせいもあって遊んでいて疲れる。
中盤からはワンターンキル出来るデッキ組んでそれで殴り倒す作業だった。
ラスボス戦は結構歯応えあったものの、こんなバランスじゃ戦略性も何もないぜ。
ストーリーも節々で盛り上がる展開はあるものの、
同じ敵とダラダラ連戦するような箇所が非常に多いので遊んでてダレてくる……。
そんなとこまで悪い時のドラゴンボールのTVアニメ再現しなくていいんだよ!
それでクリアまでに25時間くらい掛かる物量だから疲れきった。
アクセサリーやカードクリエイトの素材など買うものが多いのに、
金が全然貯まらないのも大変なところ。
カードは1試合で3~5枚くらい手に入るチケットでランダム入手なので
コンプも果てしない。
まあ、他のユーザーが稼ぎ用のミッションを沢山作ってくれているので、
それを利用すれば楽ではあるかな。
ミッションの人気ランキングそれで埋まってたわ……。
宇宙サバイバル編のキャラのモデリングがちょっと微妙なのも気になる……。
ジレンの顔も結構バランス悪いんだよなあ。
キャラによっては戦闘中にボイスがあるんだが、
音量バランスがチグハグで聞こえたり聞こえなかったりするし、
オプションでボイス音量を弄ることも出来ないのも不満だね。
というわけでストーリーモードの単調さなど不満もあるが、
色々なモードでデッキを構築して戦う楽しさはあるし、
やりたい放題のノリに、そこらのキャラゲーとは別次元の物量は必見。
オリジナルキャラは好みが分かれるところだが、
ドラゴンボール好きならば楽しめる内容ではあるな。
歪とも言えるパワーインフレを繰り返し、登場人物は際限なく増え続ける。
それでも世代を超えて愛され、限界を超えてどこまでも広がり続ける。
そんな『ドラゴンボール』というコンテンツを象徴したような1本だった。