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見事なこだわりに血は滾ったが物足りなさも目立つッ!『キルラキル ザ・ゲーム -異布-』レビュー!【PS4/Switch/Steam】

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キルラキル ザ・ゲーム -異布- 公式サイト

 

 『キルラキル ザ・ゲーム -異布-』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:アークシステムワークス

機種:PS4/Switch/Steam

ジャンル:キルラキル耐繊アクション

発売日:2019/07/25

価格(税抜):6800円


 

2013年に放送されたTVアニメ『キルラキル』をゲーム化した対戦アクションだ。

当て字の多かった本編に倣ってジャンルは「耐繊アクション」となっている。

開発はアークシステムワークスとエープラスで、

アニメを制作したトリガーの監修もガッツリ入っている。

 

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アホみたいな露出度のキャラが出てくるけど内容はバトルアニメで、

見ていると濃ゆいキャラと怒涛の展開とアクションに引き込まれて

服装が全然エロく見えなくなってくる作品!

 

原作好きなので発表された時から期待してて即購入だ。

凝りまくった演出や動かしていて楽しいキャラの挙動などは満足だったが、

ちょっと物足りないところも多い1本になってたな。

 

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登場キャラは8キャラ+武器違い2キャラ。

 

纏 流子(通常/二刀流)

鬼龍院 皐月(通常/二刀流)

蟇郡 苛

猿投山 渦

犬牟田 宝火

蛇崩 乃音

針目 縫

鬼龍院 羅暁

 

以上だ。

今後の無料アップデートで

満艦飾マコとDTR(道頓堀ロボ)の参戦も予告されているぞ。

マコが10月くらいとか言ってたのでまだ大分かかりそうだが……。

 

対戦アクションとして見るとどうしても少めに感じるものの、

原作のメインキャラは全員出てるので人選には文句無し。2クールアニメだからね。

 

とはいえ、最終フォームである更衣がストーリーモード限定なのは残念だったし、

いないのはしょうがないが部長連中が何人かいたら嬉しかった。

隠しキャラで暴走流子と鮮血皐月辺りもいるかなーと思ったらいなかったね。

少しだけ人選に文句あったわ!

 

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モードはゲームオリジナルのif展開が楽しめるストーリーモードがメイン。

対戦モードやオンライン対戦、CPU相手の勝ち抜き戦に、

大量のザコ敵を相手にするおまけモードなんかもある。

 

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キャラクターのモデリングや演出は圧巻の一言。

トリガーからの監修で表情やポーズの角度はもちろん、

3Dモデルなのに「武器を握った時の手の形」までチェックが入ったというだけあり

(限定版の設定資料に手の形状も載ってる)、アップだとアニメそのまんま。

 

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エフェクトや表情の崩し方までアニメまんまで感動するぜ……。

本編で使いまくってた極太フォントの文字演出もバシバシ入れてくれる。

 

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ゲームとしては3D空間を走り回る1対1の対戦アクションで、

ボタンの組み合わせや溜め押し、方向スティックとの組み合わせなどで、

多彩な技が繰り出せる簡単操作だ。

 

相手との間合いを一瞬で詰められる追尾ダッシュなどもありスピーディ。

溜まっていくゲージを各キャラ3種類ある必殺技に使うか、

緊急回避のバーストに使うか、一発逆転もアリの血威バーストに使うかが悩みどころ。

 

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血威バーストは範囲の短い近接攻撃で、

当たれば『血威表明縁絶(けついひょうめいえんぜつ)』発動。

内容は簡単に言うと……口喧嘩ジャンケンである!

 

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3すくみになっている選択肢を選んでジャンケンに勝てば、

ダメージやゲージ上昇、回復などの効果が得られる。

 

ジャンケンで勝てば選んだ効果を得られ、血威レベルが1上がってモード継続。

引き分けなら血威レベルが1上がるだけで終了。

負けなら相手が選んだ効果を得られて終了となる。

 

血威レベルが上がると各キャラの特性が強化されてグッと強くなるし、

レベル3の状態になるとゲージが自動回復する上に、

ゲージMAXで超必殺技が発動可能!

 

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超必殺技が当たれば原作通りに相手の服がバラバラになって裸になる

「戦維喪失(せんいそうしつ)」演出が挟まり、

残り体力や残りラウンド数に関係なく当てた側の勝利となる!

 

ジャンケンシステムとかPS2時代の微妙なキャラゲーみたいだな!

と思ったもんだが、対戦で狙ってみるとなかなか緊張感あるし

戦況をひっくり返せるとテンション上がるぜ。

 

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針目縫は分身攻撃を駆使して相手を追い詰めるし、

蟇郡先輩は敵からのダメージや自分を痛めつける技で専用ゲージをチャージし、

それを消費して強力な攻撃を繰り出せるキャラになっている。

猿投山は竹刀を使った圧倒的な高速コンボが特徴。

 

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相手を分析するアナライズ技を当てることで性能を高められる犬牟田など、

原作を踏まえた各キャラの個性付けがハッキリしていて、

派手なコンボが簡単に出ることもあり、どのキャラも動かしていて楽しいゲームだ。

流子と皐月様はどちらもバランスタイプで扱いやすい。

 

針目縫はステップ移動すると薄っぺらくなったり、

犬牟田は変態的なポーズで常に体に付いたキーボードを叩いていたりと、

動きのこだわりっぷりが。キャラの組み合わせによる専用ボイスも豊富。

 

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俺はばら撒き弾やガード無視の極太レーザー、

他の攻撃に反応して破裂する共鳴弾を撃てる蛇崩で頑張ってる。

近づかれると弱いが、相手の動きを先読みして攻撃を当てられると爽快!

 

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やっぱ新谷真弓の声は最高だな!

 

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ストーリーモードは全10章で、

ライバルキャラだった鬼龍院皐月を主人公にしたifストーリー……じゃなかった。

異布ストーリーが展開されるぞ。本編途中から分岐した内容で、

一度クリアすると纏流子が主役のストーリーが解禁され、物語の全貌が明らかになる。

 

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ストーリーモードはバトルよりデモ見ている時間の方が長いくらいの構成だが、

このクオリティの3Dモデルで喋りまくり動きまくりなので見応えあり。

特に3Dで完全再現されたマコ劇場はマジですごいぞ!

地味ながら存在感のある伊織糸郎の活躍も良かった。次回予告も必見。

 

本編の再現シーンなどもあって

針目縫が両腕ぶった切られるくだりをちゃんとやってくれたのも嬉しいぜ。

あのシーン大好きなもので。

 

「シリウス」を筆頭に原作BGMをしっかり使ってくれたのもイイ。

やっぱりキメのシーンで「Before my body is dry」流れるのはアガる!

バトル中はゲームスタッフによるオリジナル曲だが、

キャラ毎にBGMが用意されていてそれぞれ雰囲気出てるぜ。

 

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ストーリーモード以外ではCPU相手にどこまで戦えるかを競う勝ち抜き戦や、

大量のザコ敵と戦うおまけのカバーズチャレンジなどがある。

カバーズチャレンジはかなり運が絡むがハイスコア目指すとそこそこ楽しい。

 

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その他、登場キャラのモデルを配置し、

ポーズや表情を調整してジオラマを作るモードや、

大量のボイスを聞けるギャラリーもある。

声優のコメントも含めたおまけボイスも収録。ここはファンには嬉しいところだ。

過酷な現代を生きる諸君!みんなも皐月様に励ましてもらおう!

 

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用語辞典ではゲームに登場していないキャラも含めて

かなり細かいところまで網羅しているぞ。

宝多金男!お前をゲームで見たかった……!

 

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そんな作品だが気になるところは多く、

まずストーリーモードのバトル構成がイマイチ。

ゲームシステムが完全に「1対1」で組まれており、

ロックオンやロックオン切り替えなど存在しないゲームなのに、

複数の敵を相手にしないといけない変則バトルが多く、

単純に遊んでいて面白くないしストレス溜まる。

そんなシステムなのに複数の四天王と同時に戦わせないでくださいよ!

 

ストーリー自体も良くも悪くも本編に関わらない外伝的なシナリオで、

同じような場所を舞台にメインキャラのみで話を進行させるため、

こじんまりとしてて物足りなくはあったなぁ。

マコの家族やヌーディストビーチ連中も一切出てこない。

やっぱり、濃い脇役が大量に出てきて

事態がどんどん進んでいくのが本編の面白いところなので。

 

とはいえ、改めて新作エピソードが見れたのは嬉しかったし、

諸々の事情を展開やセリフに落とし込んでるところはなかなか面白かったが。

セリフ回しに関しては本編と同じく中島かずきがやってるだけある。

 

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ストーリーモードが3時間ほどで終わっちゃうので、

後はCPU対戦とオンライン対戦、おまけのカバーズチャレンジをやるだけになる。

遊ぶことで溜まっていくポイントを使って

ボイスやサウンドテストやジオラマ用の素材を1個ずつアンロックしていくんだが、

必要なポイントが無駄に多いのでかなり面倒だぜ。

 

オンライン対戦も既に人があんまりいないし、

フレンド部屋作っても何故かマッチングしない……。

 

そこまで対戦回数こなしたわけじゃないが、

猿投山などの一部キャラが強すぎたりでバランスは荒削り。

まあ、オンラインランキング見ると割と色んなキャラが入ってるから

やりようはあるのかもしれない。俺は蛇崩を使い続けるぞ!

 

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物足りない点はあったが、

原作のビジュアルやアクションをしっかりとゲームに落とし込んであって、

俺みたいな原作ファンが遊ぶ分には十分評価できる1本にはなっているかな。

満艦飾マコとDTR(道頓堀ロボ)の追加アプデにも期待しとこう。