Giraffe and Annika ジラフとアンニカ公式 ハートフル3Dアドベンチャー+リズムアクション
『ジラフとアンニカ』のレビュー行くぜ!
俺がプレイしたのはPS4版ね。
メーカー:PLAYISM
機種:PS4/Switch/Xbox One/PC
ジャンル:ハートフルアドベンチャー+リズムアクションゲーム
発売日:2020/8/27(PS4/Switch/Xbox One)2020/02/18(PC)
価格:2480円(ダウンロード版・税込)3980円(パッケージ版・税抜)
かわいい猫耳少女のアンニカを操作して、
不思議なスピカ島を大冒険するアドベンチャーゲームだ。
「かわいくて面白そう!」と思ったので購入。
かわいさいっぱいのキャラクター達と不思議がいっぱいの島。
拘りを感じる数々の仕草にやさしさ溢れるシナリオが大満足の1本だったぜ。
しかし、遊んでいると少しきついところも顔を出す。
めちゃくちゃやさしい人たちがふいに厳しさを見せてくるゲームでもあった!
物語はネコ人間であるアンニカが、スピカ島で目を覚ますところから始まる。
何故か記憶がおぼろげで、ここがどこかも分からない。
そこに現れたのは、どことなく石田彰が声やってそうな謎の少年ジラフ。
アンニカは「星のかけら」を3つ集めるように依頼され、
各地にあるダンジョンを攻略していくという流れだ。
島を探索していくうちに、少しずつアンニカの記憶も戻っていく。
イベントデモはコミック風の演出になっていてバリエーションはかなり多い。
フキダシや擬音の表現も細かくて見ていて楽しいぜ。
ゲームの構成は島の探索が3Dのアドベンチャーゲーム。
ダンジョンは敵の攻撃を避けながら進むアクションゲーム。
ボス戦はリズムゲームとなっている。
本作最大のポイントは、とにかく可愛いアンニカのリアクション!
調べると感想を言うポイントが大量にあるため、
探索を進めていくとアンニカへの思い入れが深まっていく作りだ。
リアクションに加えてモーションも凝っていて、
待機モーションの豊富さとか、イベントシーンでの細かな動きとか、
椅子に座った時の足の動かし方とか、
「アンニカの動きだけは手を抜けない!」という作り手の気合をバシバシ感じる。
あちこちにある太鼓を調べると笑顔でドンドコ叩いたり、
そういう仕草一つ一つでこちらも笑顔になってしまう。
スピカ島には「なんだこれ?!」って言いたくなる
変な場所も沢山あるから、探索し甲斐があるぜ。
シュールギャグみたいな建物から、割とリアルなオブジェまでが混在してる。
宇宙猫とは一体……。
こちらは遊んだプレイヤーの9割が写真を撮ると思われる顔出し看板。
ねこじゃらしに振り回される人生から脱却し、自らがねこじゃらしになるのだ……!
島で出会うキャラたちもみんな愛嬌があっていい。
離れたところに住んでる男の子に片思いしてる女の子とか、
子沢山なうさぎの家族とかね。
会話のリズムとコミック風演出が上手く噛み合っていて、見ていて心地良い。
そしてうさぎのうさママ、妙に色気があるな……と思ったら、
その後に出て来たうさパパが更にあざとい造形でケモ戦闘力が高い!ってなった。
ライバル的な存在で何度も戦うことになる魔女リリィも、
なかなかのポンコツっぷりでアンニカとの掛け合いが笑える。
セーブする時は各地にいるセーブさんにお願いするシステム。
大阪のおばちゃんみたいなキャラ付けをされていて、
たまに「セーブおまけしといたよ!」とかよく分からないことを言われる……!
やめてくれないか!セーブデータが不安になるだろ!
スピカ島は時間の概念があり、空模様が美しく変化していく。
ベンチに座って、移り変わる景色を眺められる場所があちこちあるので、
水平線に思いを馳せながらのんびりとしたくなっちゃうね。
各地で見つかる「ねこ絵」を収集する要素もある。
多数のゲストアーティストが描いたねこのイラストが見れるもので、
純粋にねこを描いたものから、ねことの生活を描いたもの。
ファンタジーなものからねこ耳の美少女、ゆるいねこ四コマまで。
タッチも方向性も様々だ。
創作における「ねこ」という存在のフリーダムさがよく表現されているぜ。
もちろん、一枚一枚にアンニカの個別コメントが付いてくるぞ。
ねこ絵を沢山集めると着せ替えアイテムなど特典も貰える。
こちらはおさかなセーラー服。かわいいけどなんかいかがわしい!
ダンジョンは攻撃をしてくるオバケやトラップを避けながら、最深部を目指す構成。
体力ゲージが無くなったらチェックポイントから再開だ。
しかしこのダンジョンがなかなかクセモノ。
細かい調整がし辛いジャンプなどアンニカの操作性があまり良くないし、
敵を攻撃する手段がないのに向こうはガンガン攻撃してくる。
一度水没したら陸に戻れずジワジワと窒息する海のダンジョンや、
落下したら一撃死の山のダンジョン、
「この操作性の悪さでこんなことやらせる?!」
って言いたくなる終盤のダンジョンなど、構造も結構ストレス溜まる。
ミニマップが無いから迷いやすいのも大変だ。
チェックポイントは多いので、めちゃくちゃ理不尽とか、
きつすぎてクリア出来ないってほどでは全然無いんだけど、
3Dアクションとしては二世代くらい前の作りだね。
やさしさに溢れた他のパートと比べて、
ダンジョンだけ表現的にもやたら殺意高くて浮いてるんだよなー。
ここは大分不満だったぜ。
ま!でも、どっこい生きている!
ダンジョンのボス戦では魔女リリィとリズムゲームで勝負!
音楽に合わせて飛んできたボールが、
画面左か右のサークルに入ったらボタンを押す!というものだ。
ボールの種類はタイミング良くボタンを押すだけのリズムボールと、
ボタン長押しのフレーズボールの2種類。
たまに敵弾が飛んでくることがあり、それは左右移動で避ければOK。
リズムゲームとしてはかなり単純だが手堅く遊べる作り。
終盤は妨害の敵弾が少し見辛いのは気になったが……。
BGMはクオリティ高いし、展開に合わせたリリィのダンスの細かさも必見。
そして海のダンジョンで着てる水着がセクシー過ぎる。
やさしさに満ちたこのゲームの治安を乱すんじゃない!
あと、オプションで液晶の遅延に合わせたタイミング設定も可能なので、
最初にそちらで調整しておくことを推奨だ。
クリアまでは7~8時間ほど。
実績のフルコンプ目指しても15時間はかからないかな。
ダンジョンパートは不満もあったが、
かわいいキャラを操作して、かわいい島を冒険する、
かわいいゲームとしては満足出来た!
シナリオも暖かく、それでいて終わった後に納得できる綺麗なオチだった。
エンディングを見て、なんだかんだでこのゲームを遊んで良かったと思えたね。
みんなも行こう!スピカ島!