Slay the Spire ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
Slay The Spire を購入 - Microsoft Store ja-JP
真ボス倒したので『Slay the Spire(スレイザスパイア)』のレビュー行くぜ!
メーカー:Humble Bundle/Mega Crit Games/フライハイワークス
機種:PS4/Switch/Xbox One/PC
ジャンル:ローグライク×カードゲーム
発売日:2019/1/24(初リリース日)
価格(税込):2570~2900円
入る度に変化する塔に挑むローグライク×カードゲームだ。
2019年に発売して大ヒットしたインディーゲームで、
この手のジャンルが増えるきっかけになった作品でもある。
俺は今年になってやっとプレイしたんだが、こりゃ人気になるのも納得!
ランダム要素に翻弄されながらデッキを強くしていく緊張感と、
相手の行動を読み切って殴り倒す爽快さが格別!
絶妙過ぎるバランスと、分かりやすいUIの調整にも唸る完成度だった。
ゲームは単純で「どっちに進むか?」を選択してマップを進んでいく。
止まったマークで発生する戦闘やイベントをこなしていき、
最終地点まで到達してラスボスを倒せばクリアだ。
戦って強くなるか、残り体力を考えて休憩ポイントを目指すか、ショップを目指すか。
強敵だが強力なアイテムを落とすエリートを避けるか挑むか。
自分の状態と相談しながら選択していくのだ。
戦闘はターン制となるカードバトル。
毎ターン回復するエナジーを消費し、
毎ターン配られるカードを使って敵にダメージを与えていく。
敵が次に取る行動は頭の上に表示されているので、
これを踏まえて上手くカードを選んでいく。
最初に選ぶキャラによって戦闘スタイルはガラリと変化する。
アイアンクラッドは筋力、防御力、回復力を軸にした肉弾戦。
サイレントは毒攻撃と手数の多さで相手を追い詰める。
ディフェクトは追加攻撃や補助を行うオーブを複数生成して戦闘力を底上げ。
ウォッチャーは性能がガラリと変わるスタイルを使い分けて臨機応援に対応する。
どれも個性豊かなんだけど、
俺は脳筋っぷりが気持ち良いアイアンクラッドでずっと遊んでいたね。
巷ではウォッチャーが最強と言われているようだ。
とにかく戦闘の面白さが格別なゲーム。
基本的にカードの効果が累積する仕様なので、
筋力アップカードを複数使用して攻撃力を上げてぶん殴ったり、
防御カードを複数使用して敵の攻撃を完全にシャットアウトしたり、
毒攻撃を重ね掛けして敵の体力を爆速で奪ったりとやりたい放題!
カードの種類も豊富かつ「これ強すぎない?」って効果のものが多いため、
組み合わせて効果をドンドン強くしていくのが爽快の一言!
「防御力を上げる度に敵にダメージを与える」
「1ターンだけ防御力を2倍にする」
「防御力と同じ数字だけダメージを与える」
この3枚を組み合わせて大ダメージ!などのコンボが決まると痺れるぜ。
手に入れると永続でパワーアップ効果のあるレリックも強烈。
ボスや強敵、一部のイベントなどで手に入るが、
レアカードの入手確率を上げるものや、
敵の防御を貫いてダメージを与えた時に状態異常与えるもの、
カードの使用に必要なエナジーの上限を上げるものなど多彩。
ターン終了時に手札を捨てるのが基本ルールのゲームなのに、
「ターン終了時に手札を捨てなくなる」レリックなんてのもあるぞ。
これと、手札を捨てることで効果を発揮する系のカードを組み合わせると、
大変なことになるぞ!
地味に強いのが「ダメージを1減らす」レリックで、
1発のダメージが低い連続攻撃をしてくる敵に対して超強い。
レリックには明らかなハズレもあるので、入手チャンスが来るたびに一喜一憂だ。
また、カードとレリックの他にポーションもある。
使い捨てのアイテムになるが、
こちらも回復から強化、攻撃まで様々な効果が揃っているので、
助けられる場面が多いぞ。
凶悪なコンボを次々に作り出せるゲームだが、敵も強敵揃い!
仲間を呼んでボコってくるボスや、
こちらが攻撃カード以外を使うと攻撃力がアップするボス。
一定以上ダメージを与える度にフォームが変化するボス。
2ターンに1回ほぼ無敵になるボス、
挟み撃ちにして両方からボコってくるボスなどなど。実にバラエティ豊か。
高火力な敵が多く、判断ミスをすると体力最大の状態から瀕死、
あるいは即死に追い込まれることも珍しくない。
が、逆にこちらのコンボが上手く決まれば完封も狙える。
手札と相談しながらの読み合いが熱い。
敵の行動パターンが事前に分かるので、判断ミスした時に
「自分が悪い!」「準備が足りなかったか……」と素直に悔める良いゲームだ。
戦闘中の立ち回りや、カードやレリック入手時の選択、
ショップで何を買うか、残り体力を考慮してのルート選択など、
あらゆる局面でランダム要素と絡み合った「選択の重さと面白さ」が溢れていて、
遊ぶ度に展開がガラリと変化するから飽きさせない。
選択肢によって結果が変わるランダムイベントも大量にある。
最大HPを半分にする代わりに、
1ターン敵の攻撃をほぼ無効にする「幻姿」カードが5枚手に入るイベントもあるぞ。
しかしこのカード、手元に来たらすぐ使わないと消滅しちゃうカードなので、
強力だが最強とはならないのが難しいところ。
カード、レリック、ポーションの購入と、
いらないカードの除去が出来るショップの利用にも悩む。
無駄遣いは控えたいが、金を渋って死んだら元も子もない。
金が少し足りなくて超絶便利カードの「神格化」 を手に入れ損ねた時は
視界が「ぐにゃあ……」と歪んだぜ。
イベントによってはデメリット効果のある呪いカードを手に入れてしまうこともある。
こちらは手札にある状態でカードを使う度に1ダメージを受ける「苦痛」カードだ。
純粋なマイナスカード……なんだが、これを利用して、
「戦闘終了まで、ダメージを受ける度にカードを1枚引く」カードのトリガーにしたりと、
状況次第では有効活用できるのが面白いところ。
「戦闘終了まで、状態異常や呪いカードを引くたびに敵全体にダメージ」
なんてカードもあるぞ。
こういう戦い方がいくらでもあるからこのゲーム奥深いぜ。
1プレイが1時間も掛からないテンポの良さと、
遊べば遊ぶほどに新しい発見があるバランスが凄まじい完成度。
完璧な日本語翻訳と、知りたい情報がすぐに分かる快適なUIも見事だ。
本当に細かな調整を積み重ねることで、この傑作が出来てるんだなと唸るしかない。
このゲームで一番凄い部分が何かと聞かれたら「調整」って答えるよ俺。
戦闘ルール自体はそこまで複雑じゃないし、
カードを1枚ずつデッキに加えていく形式だから、取っつきやすいのも良い所だね。
気になる点としては真ラスボスがちょっと強すぎるかな!
条件を満たしてからラスボスを倒すと戦えるんだが、
事前準備がかなり上手く行かないと喉元に刃が届かない。強敵中の強敵。
俺の場合、50時間以上プレイしてやっと1回倒せたぜ……。
まあ、通常ラスボスはちょうど良い強さだし、
隠しボスに近いからこのくらいでいいのかも。
恐ろしいゲームだった……。
ゲーム後半は10個以上のレリックが画面上にズラリと並び、
多種多様な効果で強化されたプレイヤーキャラと、
凶悪カードで膨れ上がったデッキからとんでもないコンボを繰り出せるようになる。
これがもうメチャクチャ爽快なんだけど、
ちょっとした油断や判断ミスをするとあっという間にやられてしまう。
失敗した時にやられた理由も自分でよく分かる。
1プレイが短いからやられた後につい「もう1回!」とリトライしてしまい、
ランダム要素に翻弄されながら、
今度はこういう立ち回りで行こうかと試行錯誤しているうちに、時間が吹っ飛んでいる!
一時期、塔に心を囚われっぱなしだったぜ。
50時間以上遊んだけどアイアンクラッドで真エンドを見ただけで、
まだ他の3人のキャラがいるし、デイリーチャレンジや、
様々な特殊ルールで楽しめるカスタムモードなんかもある。
中毒性もボリュームも最高のゲーム。
超オススメだが……遊び過ぎに注意だ!