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伝説のRPGがサクサク風味で復活!『G-MODEアーカイブス22 ヘラクレスの栄光Ⅲ 神々の沈黙』レビュー!【Switch】

 

G-MODEアーカイブス22 ヘラクレスの栄光Ⅲ 神々の沈黙 ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

『ヘラクレスの栄光Ⅲ 神々の沈黙』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:ジー・モード

機種:Switch

ジャンル:RPG

発売日:2020/10/29

価格(税込):500円


 

ガラケーの作品を復刻する「G-MODEアーカイブス」の1本だ。

元々は2008年に配信されたアプリ。

1992年にスーパーファミコンで発売された

『ヘラクレスの栄光Ⅲ 神々の沈黙』のリメイク作となっているぞ。

 

『ヘラクレスの栄光Ⅲ 神々の沈黙』は野島一成によるシナリオの評価が極めて高く、

スーファミの名作RPGの話題になると必ず名前が出るくらいの有名作。

しかし当時の感覚でもゲームバランスや操作性などかなり厳しい作りだった。

 

今回のアプリ版はグラフィックを一新し、ダンジョンなど大幅に簡略化。

戦闘もググッと簡単になったため、やり過ぎなくらいにサクサク進行するぞ。

昔オリジナル版をクリア出来なかった俺でもしっかり堪能出来た。

BGMの再現度も高く、今から遊ぶならこっちをオススメしたい。

 

ヘラクレスの栄光III 神々の沈黙 | プロジェクトEGG | レトロゲーム配信サイト

 

ちなみにオリジナルの方はWiiUのバーチャルコンソールくらいしか移植がなかったが、

最近になってプロジェクトEGGでの配信がスタートしたぞ。

原点の方に触れたいならこれが一番お手軽かな。

 

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ギリシャ神話をモチーフにしたRPGで、

記憶喪失かつ不死身の体を持った主人公が旅立つシーンから始まる。

自分が誰かを知るために、魔物によって混乱する世界を旅するのだ。

 

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戦闘はオーソドックスなターン制のバトルだが、

モブキャラみたいな奴が一時的に加入する展開が多いのが面白いところ。

妖精や兵士、奴隷などのキャラたちを引き連れて戦うことになる。

 

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主人公、ドレイ、金持ち老人の3人パーティなんて場面もあったり。

 

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画面いっぱいを覆うような巨大ボス戦もあって大迫力。

ほとんどの戦闘は回復をしっかりしながら殴れば勝てるバランスで、

敵が強いと感じてもちょっとレベル上げをすればなんとかなる。

ラスボスは結構手強かったが、苦戦したのはそこくらいかな。

 

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オリジナルではエンカウント率が高い上に敵が非常に強く、

ダンジョンが本当に苦しいゲームだったんだが、

今回はダンジョンが一本道で短い。敵も弱いから驚くほどスムーズに進むぞ。

 

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主人公の旅は、時折見ることになる謎めいた夢、

各地で会うことになる不死身の仲間たち、

地上に溢れる怪物、混乱する国々、それを何故か静観してる神々と、暗躍する神々。

様々な要素を織り交ぜながら進んでいく。

神話のエピソードを元にした個性的なイベントや、

スケールの大きいイベントがテンポ良く繰り出されるため、遊んでいて飽きさせない。

 

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特に「主人公は不死身」ということを表現するために、

高い所から飛び降りることで進むイベントが多いのは力技過ぎて面白い。

 

「高い所から飛び降りて勇気を見せた奴が次の隊長だ!」

と、盛り上がってるところで飛び降りて兵士を率いることになったり。

飛び降りショーをやってる不死身の男を見つけて、

自分も飛び降りることで同じ存在であることを理解しあったり……。

発想がダイナミックで最高。

 

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こちらは生で飛び降りショーが見られて感動したモブのセリフ。

このゲーム以外ではなかなか聞けそうにない。

 

 

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ドレイを助けるために女装をするイベントもあって、

女装するとちゃんとグラフィックが変わる凝りっぷり。

また女装した主人公がなかなか可愛かったりする。

 

女装以外にも様々な姿に変身して進む場面があって、

ここもギリシャ神話をモチーフにしたゲームらしいと言えるかも。

 

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モブキャラのちょっとしたセリフ回しもいちいち小粋で印象に残る。

スーファミ時代のRPGの良さはこういうところだよなぁ

 

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「私は、ヘラクレスだぞ!」

と騒いでつまみ出される登場シーンがもう面白いが、

めちゃくちゃ有能でもあって頼れるヘラクレスや、

主人公の相棒として長く行動することになるレイオン、

パーティの紅一点であるステイア、そして超重要キャラである謎の男と、

登場する仲間キャラもそれぞれ魅力的だ。

 

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中盤以降のストーリーは圧巻の一言。

数々の伏線が収束して爆発する怒涛の展開が始まり、

「これからどうなるんだ!?」とエンディングまで一気に引っ張ってくれるし、

プレイヤーが主人公を操作するゲームだからこその面白さに溢れていた。

1992年のゲームでこれは名作と呼ばれるのも納得しかないシナリオだったぜ。

 

それを彩るBGMの数々も名曲揃い。

特にフィールド曲「失われた時は何処に」は、

このゲームを遊んだ人間なら絶対に忘れられない1曲になるはずだ。

 

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サクサク進むのでクリアまでは6時間ほど。

今も色あせない、壮大なスケールで描いた「人間と神のRPG」だった。

『ヘラクレスの栄光IV』は大好きなんだけど、

こっちはクリア出来ていないのが心残りだったので今回最後まで遊べて良かった。

 

オリジナルは高難易度っぷりが面白いRPG……とかではなく、

単純にしんどいRPGだと思うので、シナリオを楽しむならこっちの方が良いし、

「オリジナルをよく知らない」「Switchで安くて手軽に遊べるRPGがやりたい」

というだけの人にもしっかりオススメ出来る1本だ!