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なんだか分からねぇがスゲェもんを遊んだ……『ツクールシリーズ Loplight』レビュー!【Switch】

 

ツクールシリーズ Loplight ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

Loplight on Steam

 

『ツクールシリーズ Loplight』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:Gotcha Gotcha Games

機種:Switch

ジャンル:ツインスティックシューター

発売日:2023/3/9

価格(税込):550円


 

『アクションゲームツクールMV』で制作された作品だ。

日本語は今のところNintendo Switch版のみ。

ゲームボーイカラー辺りを思わせる画風のツインスティックシューター。

ストーリーが意味不明かつゲームとしては大味過ぎる作りだったが、

ドットと雰囲気作りは550円とは思えない作りこみ。

なんだか分からないがスゲェもん遊んだ満足感のあるゲームだったぞ。

 

 

タイトル画面の段階で

「いったい何が始まるんだ……?」と得体の知れない気持ちにさせてくる。

ストーリー:
終わりの果て世界でさまよう若き少女、エッダ
四元素が解放され、古代の化け物が大地を追い詰める。
エーテル(五番目の元素)の欠片を集め、神の座に登り、
そして世界の魂を食らうの旧神を倒すのだ!

ストアページにはこう書いてあるが、クリア後に読むと

「そういうストーリーだったのか……そういうストーリーだっけ?」

となる文章だな!

 

 

二丁拳銃で敵を撃ちまくるゲームで、

一瞬無敵になるダッシュや敵の攻撃を受け止めるパリィ。

敵への攻撃で溜まるゲージを消費して放つソードと、

体力を回復させるヒールを活用しながら進んでいく。

 

 

ゼルダっぽく見えるが謎解きも成長要素もアイテムも無くダンジョンも一本道。

ほぼステージクリア型のアクションゲームだね。

 

 

ただ、アクションゲームとしては非常に大味。

操作の重さと画面の狭さで無敵ダッシュが使い辛いし、

ボスに体力ゲージが無くエフェクトも曖昧だから攻撃が通ってるのか分かり辛いし、

ちょっと攻撃すればゲージがMAXになるので、ソードとヒールのゴリ押し一択。

ザコを倒してもアイテムとか一切落とさないので倒す意味が無い。

操作説明が無い上にパリィ効いてるのか効いてないのか、

効いてるとしてどういう効果があるのか一切分からない。

 

アクションとしての手触りが悪くて、

色々頑張ってみようとしても結局ソードとヒールのゴリ押しになってしまうね。

 

 

クソデカメッセージウインドウで語られるストーリーも全然分からん!

抽象的な会話の連続で要領を得ないし、

何が起こってるのかさっぱり分からないまま次のシーンへと進んでいく。

展開が唐突な上にドットの描き込み過ぎで

「何が起こってる場面なのか」「こいつは誰なのか」

が理解し辛いシーンも頻発。

そもそもメッセージウインドウで画面が全然見えない問題もある……!

 

 

主人公は喋らないので相棒のジェイコブがシナリオを進めていく。

「あれは何だ!?」

とか疑問に思ったことを口に出してくれるのはありがたいが、

結局よく分からないまま進むので「なんだったんだ……」という気持ちが果てしない。

 

 

その上、急に場面が飛んだり、含みのある言い方で説明しない場面もあるので、

最初から最後までずっと頭が混乱するぜ……!

「ヘルメス主義」と「西洋錬金術」に基づいたゲームらしいので、

そっちの知識があると理解しやすいんだろうか。

単純に翻訳の問題かもしれない。

まあ、「一度滅びかけた世界を救うためにエーテルの欠片を集めるゲーム」

とだけ理解して遊べばいいのかな。

 

 

おどろおどろしいドットとBGMで表現された世界観は秀逸で、

新しいダンジョンに行くたびに新しい敵や背景が登場するので非常に力が入っている。

 

 

ボスのバリエーションも文句無し。

とにかく新しいボスがバンバン出てくる上に、

どいつもこいつも強烈なデザインなので「なんだこいつは!」と毎回手に汗握る。

 

 

崩壊した街を列車で走ってるところを、

ロボットのボスに襲撃されるシーンとかシチュエーションも燃えるね。

 

 

見下ろし視点のゲームかと思ったら横スクロールに切り替わったり、

和風のステージに突入したりとグラフィックのこだわりがマジで凄い。

この水面に映る月の表現を見てくれよ!

終盤の展開も「このためにこんな凝ったことやるの!?」と驚かされた。

 


DEEP HEARTHのボスのだらしない体のエロさも印象に残ったところだぜ……!

 

 

バトルをほぼゴリ押しで進めてクリアまでは2時間掛からないくらい。

作者のセンスとこだわりを原液で飲まされているような作りで、

アクション部分やシナリオには問題が多いものの、

550円のゲームとは思えない作り込みだ。

魑魅魍魎、玉石混淆が蠢くツクールシリーズの中でもトップクラスの怪作。

こういうゲームを拾い上げるところに、シリーズとしての意義があるのかもしれない。

最初から最後まで飽きさせないゲームであることは保証するぞ!