4月28日に公開された『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を
当日の朝一番で見て来たので、極力ネタバレ無しで感想を書く!
ネタバレするとマリオとルイージがピーチ姫を助けてクッパを倒す映画です!
さすがに金曜の朝一だけあって人が少なかったけど、
マリオの服を着てる人がいたりで練度は高そうだった。
子どもの頃に初めて遊んだ『スーパーマリオランド』から、
マリオと共に人生を駆け抜けた人間として
めちゃくちゃ楽しみで前日から心穏やかではなく、
1000円増しのプレミアムシートを予約して備えた。
万全の環境でキノコ王国での冒険を堪能したぞ。
内容は……最高の一言!
「マリオの映画を見に行ったらマリオの映画が出て来た」
ですべて完結するほどにマリオ。
マリオをこんな真正面から映画に出来るのかってくらいにマリオ!
少しでもマリオに触れたことのある人ならば興奮必死。
ノンストップなエンタメ全振りの作りなので詳しくなくてもOKだ!
最初から最後まで面白かったし、
ゲームの動きやカメラワークを取り込んだアクションも見事で、
俺は大スクリーンで活躍するマリオの雄姿を見て3回くらい泣きそうになったよ。
マリオでこのシーンをやるならこれを外して欲しくない!
というのをまったく外さないのも恐れ入った。
確かにこれやるならこの要素欲しいけど、
こんなに正面から綺麗に入れてくる!?と唸りっぱなし。
クッパも迫力満点で火炎放射の表現が特に良かった。
ファン向けの小ネタも圧巻で背景やチラリと映るモブやセリフまで瞬き厳禁の密度。
BGMの完成度とバリエーションもバケモノ級で、
お馴染みのBGMを素晴らしいオーケストラアレンジで映画に盛り込んでる上に、
ここでこの曲!を外さないからマリオファンなら涙腺爆発。
初代から最新作まで幅広くネタがカバーされていて、
『スーパーマリオブラザーズ35』並みにマリオのわんこそば状態だ。
ただ、懐メロの使い方はちょっと浮いてたかなー。
当時遊んでた世代を意識したのかな?とは思ったし嫌いではないけどね。
映画向けに設定を再構成したシナリオも綺麗にまとまっていて、
マリオやピーチ姫の性格や設定は映画オリジナル要素強めだけど納得感ある。
厳密には「今回の映画ではこういう設定です」ってだけの話なんだけど、
見ていて「マリオってそういう設定だったのか」と素直に飲み込めるんだよね。
今回、ピーチではなくルイージがクッパに捕まっているというのも見て納得。
マリオからルイージへの兄弟愛もしっかり描かれているから、
マリオが必死になる理由付けに繋がってるし、
1作目としても、「スーパーマリオブラザーズ」の映画としても、
「マリオ」というヒーローのオリジンとしてもこの構成がベスト。
というか、今回の映画が宮本茂と任天堂による理想のマリオ映画だとすると、
『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』って当時としては解像度高かったんだな……。
再評価の時が来たのかもしれない。
ゲームでお馴染みの描写をそのまんま映像化して
「こういう変な世界です」で押し通すのも力強い。
「ブロックを叩くとキノコが出て食べるとパワーアップ」
「ブロックが空中に浮いている」「土管に入ると移動できる」
とか全部そのままやるからな!
見る方はこれが見くて映画館に来たんだ!ってなるし、
単純に映像としても見ていて飽きさせない作りだ。
吹き替えで見たんだけどここも非常にレベルが高くて、
頼りないけど決める時は決めて成長していくマリオを表現した宮野真守も
ルイージの「マリオを呼ぶ声」を完コピしてる畠中祐も、
今回の勇ましいピーチ姫にピッタリだった志田有彩も、
「ワガハイ」演技がたまらなかった三宅健太も
「山ちゃんじゃないんだ!?」って驚いた武田幸史のドンキーコングもみんな良かった。
「ゲームをそのまま映画化した」と言うと簡単な話に聞こえるけど、
単に設定やキャラを使っただけでなく、
ゲームでの感覚や体験まで含めて映像に落とし込めているのが本作の一番凄いところ。
それを実現するためにメチャクチャ作り込まれているのが分かる。
見た事のあるシーンばかりで構成された、まったく見たことのない映画だ。
欠点を挙げると「もっと見たい!もっと見せろ!」ってことくらいかな!
あのキャラとかあのキャラとかあのキャラとかまだまだ映画で見たいぜ!
諦めず何度も立ち上がるヒーローであるマリオが誕生する映画であり、
それを何度もミスしながらマリオのゲームを遊んできた観客が見て完成する映画。
冒頭のCMから最終決戦~スタッフロールまで最高だった。
ありがとう宮本茂。
そしてこいつが何だったのか教えてくれ宮本茂!
大満足だったのでパンフレットと一緒に劇場限定アクリルスタンドも購入。
入場者特典のハテナブックはクッパでした。
アクリルスタンドが「これで1200円!?」ってボリュームでホクホク。
オススメです。