『文字遊戯 第零章』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:フライハイワークス
機種:PC
ジャンル:真なる文字冒険遊戯(シン・テキストADV)
発売日:2023/7/14
価格(税込):無料
すべてが文字で構成された世界を冒険するアドベンチャーで、
2024年に配信が予定されている『文字遊戯』の序章となる内容だ。
元々は中国語のゲームであり、日本語化は不可能……というか、
他言語にローカライズする発想がまず出ないであろう内容なんだが、
まさかのフライハイワークスが名乗りを上げて完全日本語化への挑戦がスタート。
ジャンルは簡単に言うとパズルADVではあるんだけど、
公称の「シン・テキストADV」という呼び名がピッタリくる内容だったね。
というか実際遊ぶと「本当に元は中国語のゲームだったんですか?」ってビビるぞ!
勇者である「我」を操作して世界を救う冒険する内容で、
このように登場人物も風景もすべて文字で表現されている。
村では鍛冶屋や食堂が並び、士農工商に民が歩いているぞ。
RPGのように「我」を動かして人に話しかけたり、あちこち調べたりできる。
主人公は「文字を消す能力」「文字を動かす能力」「文字を合成する能力」を持っており、
これを活用して先へ進んでいく一本道の構成だ。
例を挙げよう。
増えるスライムだらけの洞窟に閉じ込められ、
なんとかスライムの増殖は止めたが状況が変わってないシーン。
「増殖は止まったが、状況に変わりはない。
史莱姆(スライム)の数を減らしたい。」
と表示されているので、この文章の「減らしたい」から「い」を消す。
すると状況が
「増殖は止まったが、状況に変わりはない。
史莱姆(スライム)の数を減らした。」
となってスライムの数が減って状況が変わる。
こんな感じでゲームを進めていくのだ。
こちらは主人公が牢屋に閉じ込められているシーン。
「砂利」の「砂」を押して「壁」にくっ付けて「砂壁」にして壁を破壊して進む。
その後は「不可能だよ……」とボヤいてる囚人のセリフから「不」だけを引っ張って、
上に表示された
「最悪な事に、この番人はこの組織で一番真面目な奴って噂だ」
に持っていき、
「最悪な事に、この番人はこの組織で一番不真面目な奴って噂だ」
にセリフを変える。
すると牢屋を見張ってる番人がサボってどこかに行ってしまい、
脱出することが出来るのだ。
ずっとこんな展開が続くから、序章の段階でメチャクチャ面白い。
本当にこれ元々は中国語のゲームなんですか!?
主人公に能力を教える師匠達の名前が
「太字(ボールド師匠)」「斜体(イタリック)師匠」「下線(アンダーライン)師匠」
なのも好き。
システムを説明すると難しそうに聞こえるけど、
ヒント機能があるし、干渉できる文字は決まっているのでそこは優しい作りだ。
文字だけで構成されたゲームなのに、
こんな文字で魅力を伝えるのが難しいとは……!
序章なので1時間掛からないくらいのボリュームなんだが、
システムだけでなく、うねる文字によるアニメーション表現も圧巻の作り。
プレイヤーの想像力と創造力をダイレクトに刺激する
驚愕の「シン・テキストADV」序章!とにかく凄いから遊んでみてくれ!
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