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探せ!撃ち抜け!収録センシティブワードは100以上!『ウーマンコミュニケーション』レビュー!【PC】

 

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『ウーマンコミニュケーション』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:げーむくりえいたーねこ

機種:PC

ジャンル:知的ことば探しゲーム

発売日:2023/10/26

価格(税込):1430円


 

何気ない日常会話に潜む卑猥な単語を探して撃ち抜くゲームだ。

「知的ことば探しゲーム」という堂々とした公式ジャンル名が良すぎる。

発売前から王者の貫禄すら感じる直球勝負の下ネタゲームだが、

シナリオもシステムもしっかり練られている。

「言葉」を題材にしたゲームとして真面目な作りで唸ったぜ……。

遊んだユーザーの心に色んな意味で傷痕を残すこと間違いなしの1本だった。

 

 

幼馴染に誘われて風紀委員会に入った主人公が、

人々の言葉に潜む「無意識風紀違反」を取り締まることになるストーリーだ。

そう、ちゃんとしたギャルゲーっぽいストーリーがあるゲームなのである。

そして無意識風紀違反とはどういうことを言うのか?

入部シーンでは具体例を上げて説明してくれるぞ。

 

 

「たとえば『カフェラテをカチンコチンに凍らせる』という発言の場合、

『FELLA』ならびに『CHINKO』という2つの卑猥な単語が意図せず含まれている。」

 

なるほど……なるほど?

 

 

チャプター名も全部こんな感じなのでとにかくひどいぜ!

この手の言い回しをきっちりゲーム内で回収するので、

割と伏線回収の気持ち良さに振った構成になっていたりする。

ジェントルマン小林の件は驚かされましたね……オット!詳しくはゲーム本編で!

 

風紀委員会のメンバーも「下野口 マコ(しものくち まこ)」

「小栗 久梨子(おぐり くりす)」「言ノ葉 さち】(ことのは さち)」と、

ギリギリを攻めた名前のキャラが多い!

でもコテコテの幼馴染、お嬢様、クール系のキャラ付けで普通に可愛いんだよな……。

 

 

下品なワードが出まくるゲームだからこそ、

恥じらいを大事にしてるのが見事なワザマエ!

 

舞台になっているのが女子高なのに何故か主人公が男子だったり、

センシティブワードを取り締まる行為に理由があったりと、

プレイの最中に抱く謎や違和感の数々を

マルチエンディングで解明する構成は普通に力入ってるぜ。

 

 

ゲームはステージクリア型。

マウスカーソルを動かし、次々に表示される会話に潜む卑猥な言葉を撃ち抜いていくのがすべてだ。

撃ち抜いた時の感触が爽快なので遊んでて気持ち良い。

いかにも淫語に接続されそうなカタカナの単語に注目し過ぎると、

さりげない場所に仕込まれた言葉を見逃してしまうのも上手い作り。

 

 

会話してるモブも結構キャラが立っていて、

個人的にはこの「のじゃ」口調の女の子が気になってしまう。

 

 

ただ撃つだけでなく、一瞬だけ会話を止められる時間停止能力や、

卑猥な単語の頭文字を撃ち抜く「ヘッドショット」や、

二つの単語が重なった部分を撃ち抜く「ダブルショット」の概念もあるため、

ステージクリア時に最高評価を目指すならこの辺りのテクニックが必須となる。

 

例えば「無理やりチンゲン菜」という会話には

「ヤリチン」と「チンゲ」の二つのセンシティブワードが重なっているので、

上手くダブルショットを決めると「ヤリチンゲ」で高得点になるぞ。

このゲーム、説明してるだけで頭おかしくなりそうなんですけど!?

 

 

複数の会話が入り乱れるステージもある。

ハレンチ聖徳太子となって全方位の風紀に気を配るのだ!

 

 

ボス戦だと飛んでくる……えーと……。

魂魄妖夢の半霊?いや、弾幕?を上手く避ける要素も加わるから、どんどん忙しくなっていく。

 

他にも「ウーマンコイン」を集めてパワーアップアイテムを買う要素があったり、

チャプター終了時に軽い性格診断があったりと、

単調にならないような工夫が盛り込まれているのが丁寧だ。

 

 

実績コンプを目指さなければゲーム難易度はかなり低め。

チェリー/ノーマル/アブノーマルというパンチの効いた難易度が用意されているが、

1ステージが短く、一度発見したワードは色が変わる要素や

早送り機能もあるので繰り返しプレイが楽。

ノーマルからだとステージ終了時に会話リストと隠された言葉のヒントが出る。

チェリーだと色つきのヒントが出る上に、「クリア時に高評価を取ると貰える星を、一定数集めないと先に進めない」という要素が撤廃される。

 

 

行き届いた親切設計!

なんとしても卑猥な言葉を発見してもらいたいという想いを感じる!

 

 

安心してゲーム実況・配信が出来るように搭載されたモザイク設定の細かさも凄い。

100以上のセンシティブワードすべてに個別でモザイク設定を掛けられるぜ!

このゲーム、本気……!

 

 

全エンディング見るだけなら4時間掛からないくらい。

どう見ても出オチの一発ネタのバカゲーにしか見えないが、

「言葉」をテーマにしたゲームとして真摯な作りでビビったわ。

 

「このゲームでしか体験できない複雑な感情、そして驚きと感動のマルチエンドストーリーがあなたを待っています。」

 

という公式の文章に噓偽りはなく、終盤は「やられた!」という気持ちになった。

あらゆる会話からセンシティブワードを見つけ続けるゲームなので、

クリアした後は日常生活の中でも無意識にセンシティブワードを探す呪いが掛かってしまうぞ!

 

ひたすら下品な単語を探すゲームだけど、

「下品な単語の意味」を掘り下げるシーンがほぼ無いところも評価したい。

コンセプトにブレが無いし、これがあるから笑ってゲーム実況が出来る下品さに収まってるのだ。

いや、画面にデカデカと「MANKO」とか表示されるゲームだし収まってる……かな!?

俺が麻痺してるだけな気がしてきたぜ!

 

侮れない「知的ことば探しゲーム」。コンセプトに惹かれたらイチオシだ!