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WiiU「トガビトノセンリツ」レビュー!えぐい設定がどんどん出てくる!血みどろデスゲームノベル!

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トガビトノセンリツのレビュー行くぜ!

トガビトノセンリツ | Wii U

トガビトノセンリツは2013年10月3日にケムコから配信されたWiiUダウンロード専用ソフトだ!

現在は1028円で配信されている。

スマホで人気を博したノベルADVでそっちは500円。

しかしWiiU版は100円×5の追加コンテンツを最初からすべて収録しているので合計ではほぼ変わらない。

ゲーム性は低いしクセも強いがなかなか面白い1作だったぜ。

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謎の施設に監禁された11人の登場人物たちが、

『看守』『囚人』に分かれて行なう殺人ゲームを強制させられる内容だ。

閉じ込められたメンバーは一部を除いて同じ高校の管弦部だが、

このプリズナーゲームはどうやっても犠牲者を出さなければ解放されないルールになっている。

仲間同士で殺しあうしかない絶望的な状況。

登場人物それぞれの思惑が交錯する中、主人公は自らの「勝利条件」のために奔走する……。

少年少女が殺人ゲームに巻き込まれるっていう設定自体はよくある話。

ゲーム開始直後。自分の仲間達がいかに愉快な変人揃いであるかを

エセヤンキーの主人公が独白するプロローグのノリがしんどくて、

「俺も…年かな……」とかなり心をやられたものの、

プリズナーゲームが始まってからは面白くて引き込まれたわ。

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登場人物「仲間同士で殺し合いなんて絶対にしたくない!」と強く主張する

一見するとよくあるタイプの主人公を筆頭に、一癖も二癖もある連中揃い。

みんな可愛かったり、凄い才能があったりするんだけどどっかが欠けている。

それぞれの過去の出来事や、いつかどこかで聞いた歌「トガビトノセンリツ」。

これらが複雑に絡みあってプリズナーゲームは混沌としていく。

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こんな状況でもみんなバカ騒ぎしたりアホなこと言ったり基本的には明るいノリなんだけど、

当然プリズナーゲームが進行していくとそんなことも言ってられなくなって……という流れね。

どんどんギスギスしていって血みどろのデスゲームへ。

プリズナーゲームは『囚人』『看守』に分かれて行なう。

『看守』は1日に1回だけ『囚人』の1人を処刑か解放することが可能。

『囚人』の中に1人だけ紛れ込んでいる殺人鬼は、夜に『看守』を殺害するチャンスを与えられる。

『看守』が全滅したら『囚人』側の勝ち。

殺人鬼が死んだら残り全員の勝ち。

とまあそんな感じのルールで

最低でも殺人鬼の役割を与えられた人間は死なないと脱出できないんだけど、

かなり早い段階で主人公は誰が殺人鬼かを知ってしまう。そこからの転がり方も面白い。

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殺人鬼以外の『囚人』も特別な役割を与えられていて、

これが更にプリズナーゲームを引っ掻き回すことに。

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基本的には文章を読み進めて、

たまに出る2択の選択肢の片方で一発バッドエンドという作りなのでゲーム性は低い。

バッドエンド後にヒント部屋が出るんだけど、もう片方を選べば済む話だし!

登場人物は明るく振舞っているもののみんな黒かったり倫理観がおかしかったり

えぐいトラウマ持ちだったりでまともなキャラが本当に少ない!

プリズナーゲームをきっかけにそれが噴出していく展開はなかなか続きが気になる。

好きなキャラはくるみ、蓮、せいしろー、エレナ辺りかなあ。

自分に感動が無いことをめっちゃ感情豊かに表現する系イケメンのアイツも嫌いじゃない。

2周目以降はストーリーのあちこちで「この時、このキャラはこういうことを考えていた」という別視点が挿入される。

これがまた面白くて「こいつこの時点で気付いていたの?!」とか、

「こういう理由があったのか…」と、キャラの印象がガラリと変わってくるぜ。

ちゃんとバッドエンドにも文章が追加される。

本編が壮絶なので最初は強烈だった開幕茶番も2周目だとなかなか切ない。

個人的にこの手のデスゲームモノはどうも最後は投げっぱなしで終わる印象が強いんだけど、

本作は真エンドはきっちりハッキリ徹底的に決着をつけてくれるぜ。

真エンドはかなりあっけないと言えばあっけないんだが、

このあっけなさというかすべて終わってしまった感はなかなか印象強かったわ。

黒幕はもうちょっと底知れない感じが欲しかったけども。

追加シナリオは本編とはノリの違うギャグシナリオと、登場人物の過去を掘り下げるシナリオ。

読まなくてもいいけど読むとより楽しめる内容ね。これも面白かった。

欠点は2周目に文章が追加される仕様なのに、スキップはあっても既読スキップが無いところ。

動作がやや不安定で遊んでいてちょいちょいフリーズすることがあったことだなあ。

バッドエンド後のヒント部屋は回想できてもエンディング自体は回想できないのに、

セーブデータ6個ってのも少ない。

あと、元が500円の携帯アプリなせいもあるんだけど一枚絵が少ないのが寂しかったわ。

死体のシーンも赤一色。

まあ、一枚絵を出せないような状態の死体が多いんですけどね!

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オプションでグロ表現カット機能があるのは親切で良し。

でもONにすると該当部分が伏字になって逆に怖い!

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デスゲームモノとして十分面白かったし、2周+追加シナリオでボリュームもまずまずだ。

登場キャラの濃さとギャグのノリで好みは分かれそうだが面白かった。

興味があれば是非!