アプデ前にトロコンしたよるのないくに2のレビュー、今更行くぜ!
メーカー:コーエーテクモゲームス
機種:PS4/Vita/Switch
ジャンル:美少女従魔RPG
発売日:2017年8月31日
価格:PS4/Switch 7300円(税抜) Vita 6300円(税抜)
美少女が主人公で美少女と一緒に戦う美少女満載のアクションRPGだ!
PS4/PS3/VITA「よるのないくに」レビュー!遊んだ後に何も残らない恐ろしいほどの無味乾燥さ。
前作は「新規IPか!ガストのゲーム全然買わないけどたまには買ってみるか!」
と買ってみたらすごく煮え切らない内容でなんともコメントし辛かったんだが……。
続編の方はプロデューサーとイラスト以外は
シナリオ含めメインスタッフ総入れ替えで、
前作の不満点をしっかり踏まえた内容になってそうだと感じたのでまた購入してみた。
……つまらなくはないけどやっぱりちょっとコメントし辛い内容だったな!
舞台はかつて起こった夜の君と聖女の世界を賭けた戦いの結果で、
陽が沈むと「邪妖」と呼ばれる怪物が闊歩するようになってしまった世界。
夜の君に変わって現れた強大な妖魔の長、月の女王を倒すために、
そして月の女王への生贄としてさらわれた幼馴染のリリアーナを助けるために、
半分人間、半分妖魔の体となった主人公のアルーシェが仲間たちと共に戦う!
というストーリーだ。
主人公が所属する教皇庁。その教皇庁と敵対するルルエ教団。
そして妖魔と、複数の勢力が入り乱れて進む構成になっている。
世界を救うためにはどうすればいいのか?何を信じればいいのか?
アルーシェの選択はいかにッ!
しょうもないギャグばかりで
ストーリーの掘り下げがまったく行われなかった前作に比べると、
ストーリーはかなり分かりやすくなったし
登場キャラもなかなか良いキャラが揃ってるね。
主人公のアルーシェが半妖になってしまうところから始まるから
自分の体で悩むシーンなんかが自然に入ってくるし、
アルーシェと自己犠牲系ヒロインのリリアーナがイチャイチャしつつ、
そこに別の幼馴染でアルーシェのことが大好きだけど
言い出せないルーエンハイドが絡んでくる関係がいい。
一目でお嬢様なことが分かる髪型のルーエンハイドは
やや上から目線なところもあるが一生懸命な熱いキャラ。
節々で見せる嫉妬っぷりが可愛いし、遊んでると好感度高くなるタイプだな。
光の戦士を目指して正しき道を歩こうと頑張ってる。
光の戦士になりたいという説得力がカンストしてるシーン。
こちらは主人公に剣を教えた師だったが、半妖になった上に完全に闇落ちして襲い掛かってくるミュベール。
強敵ポジションとして非常に美味しい設定なんだが割とすぐ仲間になって、
その後はおっぱいに羽が生えてるだけの
ポンコツ先輩キャラと化すのは色々とひどくて面白かった
ヴェルーシュカはルルエ教団からの刺客として相対することになるキャラで、
心や感情が分からなくて悩んだり、
自分が死んでも代わりはいくらでもいるとか言い出すポジション。
一人称が「俺」なのは変わってるが今時なんとコテコテな設定……!
ルルエ教団で画面に出てくるキャラは
お前と教団トップ含めて3人しかいないんだから代わりはいねぇよ!
キャラデザと戦闘スタイルがめっちゃエロカッコいいこともあって
ヴェルーシュカ一番お気に入りです。
他にもセクシーな天才科学者であるカミラに、
文字通りのスイーツ脳であるショコラティエのエレノアと仲間キャラは多い。
分かりやすく楽しいサービスイベントが増えたところも評価しますよ!
仲間は一緒に戦ったりサブクエストをこなすことで好感度が上がって強くなったり、
新しいサブクエストがどんどん発生していく仕様となっているぜ。
戦闘は仲間キャラ1人と、従魔と呼ばれる仲間モンスター2体をセットして出撃。
ゲージを溜めて仲間と一緒に大技を繰り出してぶっ飛ばす!
というノリが強くなっている。
前作は能力の違う従魔を4体セットして戦うシステムで、
事前にセットした別グループも選べた、
比べると良くも悪くも普通のアクションっぽくなったというか、
更に無双っぽくなったかも。
従魔は攻撃スキルサポートスキルと使わせたり、
武器に変身させて一定時間使ったりが可能だ。
従魔1体につき1つの能力しか持っていないので
出撃するステージに合わせた編成が大事。
拠点では戦闘で得た血を消費することで新しいスキルを覚えたり
レベルアップをしたりが可能となっている。
というシステムで仲間キャラと共闘したりするのはまあ楽しいんだが……。
通常攻撃のコンボの種類が少ないし、
5つの武器が自由に選べた前作と違って剣以外は
特定の従魔を連れないと使えない上に時間制限付き。
仲間との大技は演出のせいでややテンポ悪いし、
一部の演出は効果音が抜けてたりボイスが小さくて迫力が無いという、
予算が無い時の仮面ライダーのゲームみたいになってる。
また、特定の従魔じゃないと通れない場所がマップにあちこちにある上に、
出撃してからは従魔の入れ替えが出来ない。
1回出撃する度に日数が経過して
一定日数経過するとゲームオーバーになる日数制限があるから、
探索も考えるとどうしてもパーティが決まった面子になってしまうなど。
遊んでいて自由度が減って窮屈に感じる要素が増えてしまった。
前作にあった変身して一定時間無敵で暴れまわるシステムも無くなっている。
つまり、4×4という複数のモンスターでデッキを作って
状況に応じて使い分けるアクションだった前作から、
ガチガチの制限の中でゲージ消費の大技をぶっ放すゲームになってしまってる。
前作もバランスは良くなかったけどこれはちょっと。
最初は面白かったんだけどすぐに底が見えてきて、ベツモノと割り切っても単調だ。
従魔要素をもっと掘り下げて戦略性を高めるか、
あるいは従魔を完全に無くして仲間キャラを複数連れられるようにして
色々出来るようにするとかでも良かったと思う。
前作ではあったやり込み向けの闘技場もカットされている。
今はアプデで撤廃されているが、
発売当初は2周目以降も日数制限があるままだったのも辛かったなあ。
月の女王のドスケベ衣装凄いしストーリーも分かりやすくなってはいるんだが、
勢力図が入り組んでいて話のスケールがデカい割に、
肝心の部分の掘り下げが薄いから
よく分からないまま登場キャラが勝手に盛り上がっていくとか、
モブキャラが一切画面に出てこないからどの勢力も全然組織に見えないとか、
構造的な部分だと前作から悪い部分があんまり変わっていない。
予算の関係だろうか……。
主人公たちが滞在してる街はもう放棄されていて人がいないって設定がある辺り、
そこら辺をなんとか誤魔化そうとする意思は感じられた。
唐突にcv子安武人の謎キャラが出てきて
ギャグっぽい流れで戦うボス戦が何度もあるんだが、
これも話から浮いてて緊張感無くなるだけだった。
サブクエストとかのギャグは結構面白かったんだけどここはちょっとなあ。
前作のボス戦はどれも迫力あったのに。
前作の人気キャラで俺も好きだったクリストフォロスが
案内役として頻繁に出てくるんだけど、
クリストフォロスって今回のメインストーリーにそんなに深く絡んでないから、
案内役としてそんなに前面に出されても……ってなった。
敵勢力の名前付きキャラが
幹部とラスボスの2人しかいない割に2人とも出番少ないからねぇ。
そっちの掘り下げをして欲しかった。
仲間として登場する前作主人公のアーナスもほとんどいるだけ参戦で、
一応前作の話も出てくるんだけど
正直1と2がどういう繋がりになってるのかよく分からなかった。
前作のプレイヤーとしてはクリストフォロスがプレイアブルキャラで、
アーナスの強キャラ感や従魔コンボアクションもスタイリッシュだった
無双☆スターズの方が満足度高かったかなって思ってしまった。
アクション面は前作の良かった部分を活かすのではなく、
異なる平坦なシステムに差し替える……という感じになってしまっているし、
部分的には前作より面倒になっている部分もある。
キャラや雰囲気は悪くないしストーリーも分かりやすくなったけど、
根っこの部分だと前作からそこまで進歩しているわけでもなくと。
なんかこう……煮え切らないな!
メインスタッフ総入れ替えしてまで作った続編の割に色々と残念な内容だったぜ。
キャラデザやBGMは良いし、
現在はアプデで2周目以降の時間制限も撤廃されているので、
キャラ目当てで軽く遊ぶ分にはまあ遊べなくもないか。