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街はスケールアップ!暴力とkawaiiは据え置き!『熱血硬派くにおくん外伝 リバーシティガールズ2』レビュー!【PS4/PS5/Switch/XBOX/PC】

 

熱血硬派くにおくん外伝 リバーシティガールズ2 公式サイト

 

『熱血硬派くにおくん外伝 リバーシティガールズ2』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:アークシステムワークス

機種:PS4/PS5/Switch/XBOX/PC

ジャンル:ベルトスクロールアクション

発売日:2022/12/1

価格(税込):3190円

備考:PS4/PS5/Switchは前作とセットのパッケージ版有り


 

『シャンティ』や『ダブルドラゴンネオン』で知られるWayForwardと、

アークシステムワークスが組んで制作されたくにおくん外伝2作目だ。

一応、「過去作のヒロイン2人が主役になって大暴れ!」

的な構成にはなってるんだが、

世界観もキャラの見た目も性格も完全なベツモノ。

歴代ネタごった煮のパラレル時空になっており、

完全な新シリーズに近いタイトルだ。

 

完全な新シリーズに近いタイトルなのに、

コアなファンにしか分からない小ネタをぶっこんでくるのが

ここのスタイルでもある。

 

 

あふれ出る暴力とkawaiiの奔流!最高のスピンオフ『熱血硬派くにおくん外伝 リバーシティーガールズ』レビュー!【PS4/Switch/Xbox One/PC】 - 絶対SIMPLE主義

 

前作はバランスなど荒削りな部分はあったものの、

見事という他ないポップなグラフィックとぶっ飛んだノリで、

くにおくんシリーズに新風を吹き込んでくれた。

続編の本作はノリそのままに色々スケールアップしてるんだが……。

アクション部分はそこまで進歩が見られなかったし、

プレイアブルキャラが増えた分シナリオが薄味になってる。

面白いんだけど、続編としてはちょっと物足りなさがあったね。

 


ストーリーはその場のノリでヤクザをボコボコにした前作からの続き。

報復で学校を占拠したヤクザにボコられて、

キョウコとミサコが退学になるところから始まる。

 

しょうがないから2か月間ソファーに座ってテレビゲームを遊び倒してたら、

ゲームの続編が出てることに気付いて久々に外出。

そうしたら街がヤクザに占拠されている!

ふざけやがって!ぶっ飛ばして街を正常化するぞ!

今回は最初からクニオとリキもキャラとして選択可能だぜ!という内容だ。

前作ラスボスであるサブコの父親である「サブ」や、

その義理の息子である「ケン」などが敵として立ちふさがる。

 

スーパーファミコンで発売された

『新・熱血硬派 くにおたちの挽歌』要素が濃いシナリオに思えたが、

実際遊んだらそこまで関係なかった!

 

 

前作の死闘を戦い抜いたキョウコもミサコもクニオもリキも、

「2か月間ソファーに座ってゲームしてたからレベルが1になって技も忘れた」

という舐め腐った理由で弱体化してる。のっけからふざけたゲームだぜ!

 

 

今回もメインストーリーを追いかけて各地のボスを倒しながら、

各地で寄り道のサブクエストやアイテム収集をこなしていく構成。

敵を倒せばレベルが上がって強くなるし、

お金を貯めればショップで新しい技やステータスアップの食事が可能だ。

ファミコンの『ダウンタウン熱血物語』から続くアクションRPG形式。

 

 

ポップでカラフルかつモブに至るまで描き込まれたドットが凄かったが、

続編である今回はステージ数が2倍以上にスケールアップ!

ほとんど通らないような場所まで背景がめちゃくちゃ凝っていて、

どんだけ労力掛かっているんだと驚く限り。

サブクエストであちこち歩き回ることになるゲームなので、

街の雰囲気作りに凝るのは正しい作りと言えるね。

 

 

悪の大企業テクノスに乗り込んで大暴れする展開もあるぞ。

くにおくんシリーズを生んだ偉大なメーカーを悪役で出すとは許すまじ!

でもアークシステムワークスとテクノスジャパンとWayForwardで、

悪の企業にして一番面白いのは絶対テクノスジャパンだからな!

くにおくん以外の過去作品ネタも満載で、ツッコミが追い付かないほど。

 

 

「ダブルドラゴンで毎回腹パンされて誘拐されてた人」

ことマリアンもプレイアブルで登場してる。

腹パンはもうウンザリだと体を鍛えて、

腹筋ムキムキのマッシブな体形になって大暴れしてるのは

ダブドラファンだとかなり楽しい。

ダブドラ2で死んだり死んでなかったりしてた頃から立派になったなマリアン……!

 

 

ダブルドラゴン3人目の兄弟であるソニー・リーも脇役で登場だ!

アーケード版『ダブルドラゴン3』の3人プレイ時のみ出現する謎のキャラで、

一応『ダブルドラゴン4』に隠しキャラでいたけど知名度は低い。

 

 

ファミコン版には登場してないこともあって

「ビリーとジミーしかいなかったじゃん」と辛らつな扱いを受けてる。

『デジボク地球防衛軍』のライトニングアルファみたいな扱いだ!

こういう小ネタがメチャクチャ多く、

前作に続いてどうかしてるマニアが作ってるのがよく分かる。

 

 

ダブルドラゴンのボスとして有名なアボボ……の、

色違いである緑色のミボボが登場して、

キョウコから「モノクロ写真なら見分けつかないよ」って言われる。

恐らく色の見分けがつかない白黒時代のゲームボーイで、

ダブルドラゴンが発売されたことを踏まえたネタ。

細かすぎて伝わらないネタにも程がある!

 

 

WayForward単独作品のネタも多く、

『マイティースイッチフォース』や

『ビタミンコネクション』のキャラがカメオ出演してるのは嬉しかった。

『シャンティ』はいなかったけど、

もしや3でのプレイアブル化を想定して温存してる……?

 

 

アクション部分も前作同様にコンボ重視の爽快かつ豪快な作り。

どんどん覚える新技で敵をボコボコにする!

そこら辺にあるもので敵を殴ったり、

ダウンした敵をぶん投げて他の敵にぶつけたり。

大味だがハチャメチャなアクションが楽しめる作りだ。

ガードブレイクの要素が加わったが、

基本的には前作から手触りは変わってないかな。

 

 

倒したザコ敵をアシストキャラとして仲間にすることが出来るし、

今回から強力なアシストキャラである用心棒も登場。

各地でお金を払って仲間に加えることが可能で、

前作のボスや意外なキャラなどがここに含まれているぞ。

敵も魅力的なデザインだから、アシストとはいえ仲間に出来るのはやはり嬉しい。

 

 

今回から自宅などの拠点でプレイアブルキャラの変更が可能になったし、

アシストキャラも背景にどんどん追加されていく。

自宅がやべー奴らのたまり場になってるキョウコのお母さんが気の毒過ぎる……。

 

 

前作はやや理不尽気味なボス戦が多く、最初に戦うミスズが異常に強かったり、

後半のザコ敵がやたら硬かったりしたが、

今回は大分マイルドなバランスになっているかな。

適度に回復アイテムでゴリ押せるバランス的がちょうど良かった。

 

 

SNSを活用して攻撃してくるツイコとか、

物凄い数の部下に攻撃させて走り回ってるケンとか、

前作以上に派手なボス戦が楽しかった。

 

 

ボスの登場演出がいちいちキマっててたまんねぇ!

 

 

ただ、ストーリー自体はちょっとパワーダウンした印象。

プレイアブルキャラがキョウコ、ミサコ、クニオ、リキ、マリアン、プルービィの6人で、

誰を使っても個別のセリフをボイス付きで喋る仕様は非常に凝ってる。

途中加入のマリアンやプルービィを使って、

ストーリーを最初から遊んでもちゃんと専用のセリフがある凝りっぷりだ。

操作キャラ以外にもお金や経験値がそこそこ入るので、

色々なキャラを試しやすい作りにもなっている。

 

しかし、誰を操作しても成立する展開にする都合上、

どうしても話が薄味に感じたし、たまに不自然なセリフもあったり。

個人的にはハセベ&マミの出番が全然無いのが不満だ!

 

 

ステージが広くなってサブクエストなどのボリュームはアップしたものの、

アクション部分などにそこまで進歩が無いため、ちょっとダレてくる。

 

ステージは広くなったのに、

前作同様にファストトラベルが一部のバス停でしか出来ないのが面倒だし、

マップをこまめに確認したいのに、

マップ表示の切り替えがちょっとテンポ悪くなったのもつらい。

 

ザコ敵をボコると低確率で命乞いをするので、

掴んでボタン操作をすることでアシストキャラに出来るものの、

命乞いに無敵時間が無いからついそのまま倒してしまう……って欠点も直ってない。

 

命乞いしてる相手にそのままコンボ叩き込んじゃって、

「違う……私そんなつもりじゃ!」ってなるぜ!

 

 

1人プレイだとショップで表示される味方キャラが1人だけなのも地味に寂しい。

 

 

前作は1人プレイでもコンビで表示されてて

綺麗な一枚絵になってるのがめちゃくちゃ好きだったのでここ残念。

 

 

ボリューム大幅アップ!基本部分はそこまで変化無し!という作り。

ビジュアル面での凝りっぷりは文句のつけようが無いし、ぶっ飛んだノリも健在。

アクションとしても面白いから前作が気に入ったのなら十分楽しめる。

ただ、もうちょっと洗練させて欲しいところも多かったね。

CPU操作の仲間と一緒に戦える新要素とかあれば印象は違ったかな。

 

まあ、くにおくんシリーズで「無難に面白い続編」って意外と思いつかないので、

これはこれで貴重かもしれん……!

このくにおくん本編とまったく違うふざけたノリは唯一無二だし、

今後も本家とは別のシリーズとして末永く続いて欲しいぜ。