『原始人うぉーりあーず』のレビュー行くぜ!
発売したばかりなんだけど面白くて一気に8時間ほど遊んでコンプしたので
もうレビューだ。
メーカー:レイニーフロッグ
機種:Switch/PCダウンロード専用ソフト
ジャンル:アクションゲーム
発売日:2018年3月22日
価格:税込1500円
海外タイトル『Caveman Warriors』を、
輸入するタイトルの当たり外れが
激しいことでお馴染みのレイニーフロッグがローカライズしたもの。
Steamでも配信されていてそちらは日本語が無いが、
元々テキストがほぼないゲームなので遊んでも問題ないと思う。
チュートリアルが少し分かりにくい程度かな。これもイラストで説明があるが。
Steam版のページは、インスピレーション元のゲームを
分かりやすいイラスト付きで掲載するという原始人並の豪快さだぜ!
ゲーム内容は宇宙人にさらわれた赤ちゃんを助けるために、
個性豊かな4人の原始人が全8ステージを大冒険する2Dのアクションゲームだ。
アクションゲーム好きな人が作ったんだなと分かる手触りになっているし、
何より遊んでいてワクワクする雰囲気がすごく気に入ったぜ。
やはり原始人が主人公のゲームは謎のパワーがあって良いな!
まずはプレイヤーが操作することになる野蛮な原始人どもを紹介するぜ!
左からリリアナ!武器はヘビが絡まった槍!
一部の地形では壁に槍を刺して踏み台に出来る。
真っすぐに槍を投げて遠くの敵を狙撃出来るのであらゆる場面で使えるぜ。
お次はジャック!武器は斧!タックルで一部の壁も破壊可能だ。
放物線を描く軌道で斧を投げられるので、
凹凸のある地形や障害物の向こうにいる敵を狙い撃ちに出来る。
見た目によらずテクニカルなキャラ。
ブライエニー!武器は巨大骨付き肉!
ボス含めた敵の攻撃の大半をガードすることが可能なので盾役として非常に重要。
なんとこの骨付き肉、ビームやガトリングガンもカンタンに防く!
何の肉なんだよ?!
握っている手から原始パワーを送り込んで強度を上げているのかもしれない……!
他のキャラに比べて攻撃範囲がやや広いのも地味な長所。
強くてエロいガチムチ女だ!
最後はモー!骨ブーメランとお供のサルを使いこなす!
サルを発射して広範囲ので敵を踊らせ一定時間行動不能にできるため、
ザコ敵が密集している難所ではすさまじい強さを発揮するぞ。
サポート役として有能だ。
こいつらが大暴れするステージは草原、洞窟、墓場、
そして次元を超えてナチ……じゃなかった、
ドクロ軍という軍隊が支配する戦場まで様々。
敵性原始人や恐竜、謎のロボットが待ち受けるので蹴散らしていくのだ。
宇宙人が来てるのに原始人同士で争っている場合じゃないだろう……。
そう簡単に人は変われないということかッ!
オーソドックスな2Dアクションで、
ステージ最後に待ち受けるボスを倒せばクリアとなる。
マルチプレイだとそれぞれが違う原始人を担当するが、
1人プレイでもLRボタンで自由に切り替えられるので
1人プレイでもちゃんと面白いのだ。
4人の原始人それぞれに使いどころが存在するので特徴が活きてくるし、
ザコ敵の個性もハッキリしていて配置も考えられているから試行錯誤できる作り。
攻撃をガードしてやるとそのまま武器を捨てて逃げる敵がいるとか、
サルで躍らせると大抵の敵に専用モーションがあるとか、
見た目でも、アクションゲームとしても、敵の動きが凝ってるんだわ。
敵の配置は結構いやらしいんだが、
ザコ敵を倒した時に回復アイテムが出現しやすい作りなので
割となんとかなることも多い。
チェックポイントを通過すれば全回復するし、
やられても残機が無くなるまではそこから再開出来る。
簡単過ぎず、難し過ぎず。
敵の行動パターンを見切ればしっかり対処できるゲームバランスだ。
空中の足場を乗り継いでいく場面や、仲間のスキルで扉を開く箇所など。
アクションゲームお約束のギミックも邪魔にならない程度で織り込んである。
バランスも良いんだけど、
何より、ステージ毎にガラリと変わる雰囲気が本当に楽しいんだよね。
卵から恐竜が出てくる洞窟とか、サイコパワーを使う呪術師が統治してる墓場とか。
ターミネーターから逃げるためにトリケラトプスで逃げるとか。
ハチャメチャで笑える。
ボスもみんな個性的で見た目もぶっ飛んでるし、
最初は苦戦するが攻撃パターンを見切ると
簡単に避けられるバランスがちょうどいい。
「弱点を突いてピヨっている間は一定時間殴り放題」
なボスが多いのも遊んでて爽快なところ。
さすがインスパイア元を堂々と公言するゲームだけあって小ネタも満載。
おい、この機械めっちゃ見覚えあるぞ!
他にもホットドッグとかハンバーガーとかかき氷とか
原始感の無い食い物が多すぎる!
宇宙人の落とし物かもしれないがこのゆるさ、嫌いじゃないぜ。
全8ステージでそれぞれに高難易度の裏ステージと、
収集物である電池を集めるやり込み要素があって、
一度クリアすると更に難易度が上がるアーケードモードも出現するので、
やり込もうと思えばなかなか遊べるボリューム。
最初にも書いたが全ステージクリア+電池コンプで8~9時間ってところかな。
気になったのは隠しステージに行くために必要な電池の隠し場所が一部えぐいところ。
何かありそうな壁や、不自然な空間に隠し通路があったり、
何かありそうな地面をすりぬけられたりという、
『Newスーパーマリオブラザーズ』シリーズに近い隠し方ではあるんだが、
割とノーヒントに近いような場所がチラホラあり、
最終的にあらゆる壁と地面に体をこすりつける原始的過ぎるプレイになりがちだ。
全体で見ると導線がちゃんとしてる箇所の方が多くはあるんだが
ここはちょっとつらかった。
っていうかNewマリの隠し通路も結構えぐいところあったけどな!
基本的に一人プレイでも十分なゲームバランスにはなってるんだけど、
飛行機ステージはこっちの動きが遅いのに、高速で突撃してくるザコ敵が大量登場。
しかも倒した時の爆発にダメージ判定があるのでギリギリで倒すとダメージを受ける。
ここはマルチ前提っぽいなと感じた。
それでもちゃんとクリアできる難易度にはなってるけどね。
スーパーファミコン時代のアクションゲームを思わせる良作アクションゲーム。
それは単純にグラフィックが昔懐かしいからではなく、
登場キャラが生き生きとしていて、
遊んでいてワクワクする手触りがあるからスーパーファミコン時代っぽいのだ。
アクションゲームとして新しいことは特にやっていないし、
いかにも海外ゲームといった絵柄もやや好み分かれそうだが、満足度は高かった。
このスタッフの次回作にも期待してるぜ!