『ポップスリンガー』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:レイニーフロッグ/Funky Can Creative
機種:Switch/PC
ジャンル:アクション
発売日:2022/4/28(Switch)2022/4/15(PC)
価格(税込):1500円
Funky Can Creativeが手掛けたアクションシューティング。
90年代ポップな雰囲気がウリの作品だ。
まずは何も言わずにPVを見てもらいたい!
オシャレなBGMや淡い雰囲気、アニメチックな絵柄どれも最高!
特に主人公の変なカタカナTシャツ、「ソーダ!」が味あり過ぎて良い。
これは買いだろうと期待していたんだが、実際遊んだらポップどころか、
鉄で出来たシャボン玉でぶん殴られるようなゲームだった……。
ストーリーは異世界からの侵略者を倒すために、
主人公であるリアがポッピンフェアリーであるジンと契約。
ヒーローとなって戦って街を守るというものだ。
武器はドリンクを打ち出すソーダ銃。スカッと爽やかに撃ちまくる!
全7ステージ構成のアクションシューティングで、
敵を倒しながら一本道を右に進んでいく。
最後に待ち受けるボスを倒せばクリアだ。
同じ色の敵を倒していくとスコアボーナスやポッピンパワーが発動。
これに合わせてBGMが盛り上がっていく演出がたまらない。
ポッピンパワーはシールドや回復、ジンとの協力攻撃などなどだ。
また、ボスを倒すと新しい武器も手に入っていく。
いつでも切り替えが可能で、通常ショットのオレンジ、ショットガンのストロベリー、
ビーム砲のコーラ、炸裂弾のレモンとなっている。どれも美味しそう!
90年代ポップで統一された雰囲気が抜群に良いゲームで、
ラフなタッチで描かれた背景や画面構成などいちいちグッと来るね。
画面切り替えの時に「カシュッ」という缶を開ける音が鳴る演出も好き。
バーチャルアイドルと戦うステージでは右下に立ち絵が表示され、
ポートレートが並ぶ中を進んでいく構成なのが楽しい。
各ステージに登場するボスも濃いキャラ揃いで、戦闘前の会話がいちいち笑える。
脅し文句が怖すぎる!
いつでも前向きで軽口を叩きまくるリアと、
とある理由で落ち込みがちなジンの2人が
ぶつかり合いながら進むストーリーも良かった。
リアの明るさとヒーローらしさは遊んでいて好きになれたし。
最後は「こうでなくっちゃ!」と笑顔になれるオチ。
翻訳もしっかりしてて言う事無しだ。
しかし……アクションゲームとしては褒められる箇所が見つからない!
このカメラワークの酷さで同色の敵を狙い打ってコンボ稼がないとダメとかウソだろ!?(ステージ1) #ポップスリンガー #popslinger #NintendoSwitch pic.twitter.com/A6OKnEJeTj
— ゲームブロガー双葉ラー油 (@daikai6) May 24, 2022
カメラが画面に近すぎて敵が全然見えないのに、
ザコ敵がチョコマカ動きながら弾や体当たりをバンバンかまして来る。
カメラが上下にガクガク動きながらの戦いなのが、とにかくしんどい。
この状況で色分けされた敵を連続で狙い撃てとかだるすぎる!
序盤で使えるオレンジとストロベリーの射程が短いのもあってストレス溜まる。
少し進むと強力な武器が手に入って、
「これで楽になるぞ!」と思った辺りから敵がバリアを張ってくる。
対応した武器で割らないとダメージが通らない上に、
表示がすげぇ分かりにくい!
「この色と模様のバリアはストロベリーで、こっちはコーラで……」
と、見辛い画面から瞬時に見極めないといけない。
直感的からは程遠い作りだ。
狭いところに閉じ込められて大量の敵と戦う場面が多い上に、
バリア持ちの敵がそれに混じって出てくるから本当にしんどい。
色違いの敵を打ち分けるってゲームシステムが完全に死んでる……。
1発ダメージ喰らったり、色違いの敵を撃ったら即コンボ途切れるからな!
細かいところだと、画面上のゲージ類に敵が隠れて見えなくなったり、
アクションゲームとして基本的なことが出来てない。
ボス戦も鬼畜。
高速移動やテレポートで画面外をシャカシャカ動き回りながら、
予備動作無しで爆弾やら爆風やら5way弾などをばら撒いてくる奴ばかり。
どいつもこいつもストレスの塊!俺の脳細胞が泡のように弾けていく!
ラスボス戦の難易度の高さもキレたわ!
コンティニュー出来るのが救いだな……。
極めつけに全ステージでBランク以上を取らないと最終ステージに入れない。
的確に俺の嫌いな要素をぶち込んでくるゲームだな!
Bランク以上目指すと、
ノー回復ボーナスのスコアが大きいので狙わざるを得ないとかも好きじゃない。
雰囲気やキャラは見事で翻訳もしっかりしていて、
スタッフロールやロード画面までセンスが見事。
一枚絵の多さも気合を感じるところなのに、
どうしてゲーム部分がこんなことになっているんですか……。
徹底的にプレイヤーの行動に制限を付けまくるシステムで、
ポップな雰囲気からは程遠いゲームだ。
理不尽で救済措置も無いので、雰囲気ゲーとして勧めるのも厳しい作り。
ドリンクバーのドリンク全部混ぜて炭酸を抜いたようなゲームだった。
悲しい!