Nintendo Switch|ダウンロード購入|Panzer Paladin
『Panzer Paladin』のレビュー行くぜ!
メーカー:Tribute Games
機種:Switch
ジャンル:アクション
発売日:2020/07/22
価格(税込):2188円
80~90年代アニメ風のビジュアルが目を引くレトロ風の2Dアクションゲームだ。
パワードスーツ「パラディン」を狩り、地球を狙う侵略者と戦う内容。
ゲーム画面に惹かれて即購入してみたが、
軽快なアクションに程良くゆるい武器システムと、楽しく遊べる1本だったぞ!
いかにもなロボットアニメ風のオープニングデモからスタート。
デザインはダンバインのようなガンダムのような……。
宇宙から飛来した武器が地球上の10都市に降り注ぎ、
そこから大量の魔物が出現して地球が危機に瀕するという、
「全世界同時スーパーマリオRPG」とでも言うべき導入からスタート。
主人公であるアンドロイドのフレイムが、パラディンと共に戦いに赴く!
この髪のボリュームが昔懐かしい感じ。
オープニングステージが終わった後は、世界10都市から自由に選んで攻略していく。
すべてクリアすると最終決戦だ。まあ最終決戦に入ってからが長いんだがね……!
ステージ選んだ後の一枚絵があまりにも決まっててテンション上がる!
2Dのアクションゲームで、様々な武器を使って進んでいく構成だ。
ジャンプ中に可能な上突きと下突きに、
敵の攻撃を避けられるバックダッシュも上手く活用していく。
武器は敵を倒していくとポロポロ落ちる。
武器には耐久度があってこれがゼロになったら消滅。
投げて敵にぶつけて大ダメージを与えたり、
武器固有のスペルを発動することも出来るが、この場合でも消滅するぞ。
武器は4つまで持てる。持ち切れない部分は自動的にストレージに格納され、
メニューからいつでも入れ替え可能とゆるい。
剣、斧、槍など色々あるんだが、
武器によってアクションが変わったりはしないシンプルな作りだ。
攻撃力、耐久度、スペル、リーチくらいが違いかな。
スペルは「攻撃力アップ」「体力小回復」「画面内に攻撃」などの基本から、
「一定時間無限にジャンプ可能」「体力フル回復」など強力なものまであるため、
強力な武器は取っておいてここぞという時に使うのが吉。
武器が無い状態ではパンチ攻撃が炸裂!弱いけどこれはこれでロマン。
自分で武器を作ってオンラインで共有する機能もある。
中ボスを倒すと手に入るなんか変な武器は他のユーザーが作ったものだ。
これはどっかのユーザーが作ったレーザーブレード風の「RX SABER」。
仮面ライダーBLACK RXのリボルケインじゃねーか!
敵をバッサバッサと斬りながら進んでいく。
二段ジャンプとしても使える上斬りで地形を乗り越えたり、
ジャンプで敵の攻撃を避けつつ下斬りで反撃していくのが楽しい作り。
キャラの動きが軽快で、
バックダッシュを活用できるとボスの攻撃を華麗に避けられる。
プレイヤーの上達がしっかりと実感できるバランスだし、
それはそれとして武器がザクザク手に入るので、
溜めた武器をボス戦で乱れ投げして、強引に押し切るのも非常に気持ち良い!
パラディンがやられると脱出して生身で行動することになる。
ボタンを押して自由に降りることも可能。
生身じゃないと通れない道が色々とあるので、定期的にこっちも使う事になる。
当然生身だと弱くなるが、
武器のリーチが長いから有利になる場面もあり、その辺も上手く調整されてるね。
ボス戦で
「パラディン大破!パイロット脱出!生身でボスにトドメ!」
がギリギリで決まると脳汁出るぜ!
ボスもドラゴンやメデューサといったファンタジー系から、
ガシャドクロなんて変わり種までいてバラエティ豊か。
攻撃パターンがしっかりしてるから、
動きを見切って弱点に攻撃を当てていく手応えがあるし、
雰囲気たっぷりのドットも良く動く!
ホテル前での決戦という、かなり狙ってる感のあるリリス。
基本アクションや、剣と盾を持った敵との刺しあいの面白さなどは
『リンクの冒険』っぽい手触りで、生身での戦闘は『超惑星戦記メタファイト』。
他にも『ロックマン』やさりげなく『テトリス』もあったり色々とごった煮だ。
ワイリーステージのワイリーステージっぷりは笑うしかねぇよあれ!
レトロ風として実にいい雰囲気のドットにカッコいいBGM。
最近のアクションゲームにして少ないチェックポイントが産む緊張感。
普通に挑むとそれなりに歯応えある難易度だが、
「ボス戦で困ったら武器投げまくり!」
などの使い方次第でいくらでもゆるく出来るバランス。
死んでも手持ちの武器が残るので無駄にはならない仕様など。
かなり丁寧に作られてるのが分かる面白さだ。
難点は一撃死と落下死で殺そうする箇所がちょっと多すぎる点と、
ステージセレクトで最初にカーソルが合ってるアメリカがかなり難しい罠仕様。
『ロックマン』オマージュなのは分かるが最終ステージのセーブ仕様がキツい辺り。
まあ、この辺はレトロ風アクションとしての魅力と言えなくもないが、
ロボットアニメ要素が無さすぎるのは残念だった!
この見た目でロボットアニメ要素があまりに薄い!
それっぽいのはオープニングや一枚絵だけでデモも少ないし、
敵はファンタジー系で統一されているのでロボ系の敵は全然いない。
ストーリーもなんかフワッとしていてよく分からなかった。
主人公がロボ(厳密にはパワードスーツ)なのにロボ要素が薄く、
それでいてステージがごった煮過ぎるので、
遊んでいて主人公だけ別のゲームと差し替えたような違和感が付きまとう。
背景の縮尺も含めて遊んでいて結構引っかかったね。
まあ、世界感がよく分からないゲームってのはファミコンあるあるだし、
主人公がニンジャだったらまったく問題なかったと思う!
インディーゲームらしく、
良くも悪くも作り手が好きな物を全部ぶち込んだってノリである。
レトロ風アクションとして程良い手応えで気持ち良く遊べる快作。
全17ステージでボスの数も多いから飽きなかったし、
物足りない人向けには難易度ハードやボスラッシュ、
マゾ項目満載の実績などといったやり込み要素もあるぜ。
気になる点もあったものの、最後まで堪能させてもらった。満足!