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PS4/Switch『探偵 神宮寺三郎 プリズム・オブ・アイズ』収録シナリオ簡易レビュー!

 

 

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PS4/Switch『探偵 神宮寺三郎 プリズム・オブ・アイズ』レビュー!探偵は今も新宿に居る!大ボリュームで送る短編集! - 絶対SIMPLE主義

 

携帯アプリ10作のリメイクと新シナリオ3本で、合計13+αのシナリオが収録された

PS4/Switch『探偵 神宮寺三郎 プリズム・オブ・アイズ』。

ソフト全体のレビューとは別に各シナリオの簡単な感想を書いておくぜ。

 

・虚飾ノ夜
神宮寺三郎が主人公である新シナリオの1本。
白昼の新宿に現れた暴走車と、
その場にした神宮寺の大学時代の同期である朝倉との出会い。
偶然から始まった調査から思わぬ謎が次々と浮かび上がり、
1本の道となって陰謀渦巻く長い夜へとなだれ込んでいくサスペンス系のエピソード。
朝倉のキャラなどは好みでまあそこそこ面白かったが、
尺と時間経過に対して話が大きすぎたり
変なタイミングで強引な謎解きが何度も挟まるのが気になったな。
後半のあのアクションシーンはムービーで見たかったぜ。

 

・死者に捧げる石
洋子くんが主人公である新シナリオの1本。
えっ!洋子くんがジュエリーのモデルに!?という導入から始まり、
「どういうこと?!」と言いたくなる展開の連続で驚かせてくれる。
仕掛けを活かした最後の盛り上がりや話の落としどころも綺麗にまとめてあるし、
サブタイトルに込められた意味も良い。
今回の新シナリオでは一番気に入ってるかな。
好きなキャラは短いセリフで人柄が伝わってくる社長の息子。

 

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・魔鏡の真実

熊さんが主人公である新シナリオの1本。

工事現場から発掘された大昔の遺跡に関する事件を描いたもので、

この冒頭の神宮寺と熊さんのやり取りが好き。

デジタルデータや3Dプリンターの話がサッパリだったり、

スマホよりガラケーの方が使いやすいとこぼす熊さんが機械音痴っぷりを微笑ましい。

警察の視点から進める捜査展開は神宮寺とはまた違った魅力があるし、

ゲストキャラである大学2年生の藤真奈花も可愛かった。

 

・時の過ぎ行くままに

「1年前」を回想する形式で進むシナリオ。

1枚の絵を探す依頼が思わぬ広がりを見せてとにかく続きが気になる作り。

合間合間に現代に戻って熊さんの合いの手が挟まるのがヤキモキしつつも楽しい。

事務所で預かることになった犬に懐かれない神宮寺三郎から始まって

こ、こんなあざとい要素入れまくりやがって~~~~ッ!

と叫びたくなるくらいの良い話。ラストカットが完璧。

 

・6枚の犯行

ある女性のボディーガードから始まった殺人事件に、

神宮寺三郎が巻き込まれるシナリオ。

1つのマンションを中心に進行し、ドロドロした人間関係が明らかになっていく。

なんかこれだけ会話のやり取りなどテキストが稚拙に感じるような……。

と、気になったが、犯人周りの描写は面白い作りだったぜ。

 

・亡煙を捜せ!

洋子くんや熊さん視点で進行し、

行方不明になった我らの神宮寺三郎を探せ!という逆パターンのシナリオ。

それはちょっと無茶では……という設定を活かした終盤の展開が痛快!

神宮寺三郎と熊さんの微笑ましいやり取りは大笑いしたし、

熊さんと同行することになる言動が初々しい新人刑事の原田くんも好きだった。

 

・アオイメノリュウ

新宿歌舞伎町の探偵である神宮寺三郎に対して、池袋の探偵である竜が登場。

竜の助手でお調子者の坂口修の描写を通して、2人の探偵の違いを描いていく構成だ。

竜も、神宮寺をボコっておきながら飄々としてる坂口もいいキャラしてるし、

暴力団がらみのキナ臭い展開も緊張感アリ。

タクシー運転手も良いキャラしてた。

こういうさりげない脇役が光るのがこのシリーズの魅力。

 

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・イヌと呼ばれた男。

小説家からの不思議な依頼から始まる一人の男の物語。

表題にもなっている嘉納軍司のキャラが強烈。

神宮寺三郎がここまでハッキリ不快感を露わにするのは珍しいが、

それも納得という狂犬っぷりだ。

今回の収録シナリオの中でもヘビーな展開が印象に残る1作。

神宮寺三郎のさすがという有能っぷりも見所。

 

・ふた色の少女

スリで取られた財布を探して欲しいという依頼が、

優等生の顔と、スリとしての顔を使い分ける女子高生へと繋がっていくエピソード。

尾行に四苦八苦する展開に、

キーとなる男の結城旬との出会いにと続きが気になる作りが上手い。

後半の展開はちょっと強引に感じたものの、

大人としてやるべきことを見せる神宮寺三郎の姿が良かった。

 

あと、人前でタバコを吸ってる女子高生を注意した直後にタバコを吸おうとして、

気まずいからやっぱりやめる神宮寺三郎が好き。

 

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・椿の行方

猫がすごくかわいい。

インターネットで知り合った顔も名前も分からない友人を探して欲しい……。

という依頼を高校生から受け、

まずはネットの書き込みから調査をしていくシナリオだ。

すごく今風のシナリオ!いや、これもオリジナルは2009年なんだけども!

 

ネット関連の調査を高校生と一緒に進めていく流れがやはり新鮮。

後半の展開はいくらなんでも詰め込み過ぎだろ!という勢いだが、

ここまでやってくれると読んでて気持ち良くもある。

全編を通して描かれる依頼人である姫路亮太の描写がグッと来るぜ。

 

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・果断の一手
賭け将棋の代打ちに関連した誘拐事件を調べるという、

収録シナリオの中でも異色の1本。

真剣師である桂木晋介の物語であり、最後までそれを貫いた秀作だ。

もう一人の真剣師である金嶋宗二を筆頭に、

それぞれの立ち位置がしっかり描かれたおっさん連中がみんな魅力的。

 

・連鎖する呪い

「呪い」に関連した自殺事件の調査から始まるオカルト色の強いエピソード。

薄気味悪い前半の展開に複数の人間が絡み始め、

怒涛の展開をこれでもかと畳みかけるストーリーが圧巻。

シナリオの手の上で転がされてる感覚がたまらなかったぜ。

 

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・謎の事件簿「三郎と謎の秘宝」

いつものヤツ!

洋子さんが巨大化して事務所を破壊したりと頭悪くて良い。

相変わらずここだけはガチ推理を求められる手強い作りだったぜ。

 

 

以上!収録作の簡易レビューだ!

こうして感想を書いていても、どれも面白かったなぁ……と浸ってしまう。

『探偵 神宮寺三郎』これからもずっと続いて欲しいシリーズである。