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PS4/PSVR/Steam「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」レビュー!今蘇るロボットアクションの傑作!気合感じるリマスター!

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ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS 公式WEBサイト

 

『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS』のレビュー行くぜ!

 


メーカー:コナミ

機種:PS4/Steam

ジャンル:ハイスピードロボットアクション

発売日:2018/9/6

価格:4980円(税抜)


 

2003年に発売されたロボットアクションゲームの傑作。

『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』を4kリマスター&VR完全対応にした作品だ。

2012年にも一度HDリマスターされているが、そこから更にパワーアップしている。

 

勘違いしてる人もいそうだが、

PSVRを持っていなくてもリマスター版として普通に遊べるようになっているぞ。

 

サイゲームス社長・渡邊耕一氏が『M∀RS』を語る! 「いまのサイゲームスがあるのは『ANUBIS』を遊んだおかげ」 - ファミ通.com

 

開発はコナミとサイゲームスが共同で担当しており、

経緯に関してはインタビューで語られている。

PS2版はリアルタイムで遊んで大好きだったし、

PSVRも持っているので即買いしたぜ。

 

ちなみにタイトルになっている「アヌビス」は主役機じゃなくてライバル機の名前ね。

『宇宙猿人ゴリ』みたいなもんです。

 

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7分以上あるのにBGMとセリフとカット割りが気持ち良すぎて、

つい最後まで見ちゃう伝説のオープニングも4kでリニューアルされている!

何度見ても素晴らしい……。

 

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主人公は火星で採掘作業を行っていた元軍人のディンゴ・イーグリット。

ひょんなことから強力な戦闘ロボ「ジェフティ」を発見し、

かつての上司であるノウマンとも再会したと思ったら銃で撃たれて瀕死。

 

連合宇宙軍のスパイであるケンの手引きによって一命は取り留めるものの、

失われた心肺機能を「ジェフティ」の動力源で補うことになり、

コクピットから降りたら死ぬ体となってしまう。

元の体に戻るために、

ケンと共に「アーマーン計画」を阻止するディンゴの戦いが始まる!

というストーリーだ。

 

移植されていない前作や、同じ世界観のGBA版とアニメ版も存在しているが、

とりあえず細かいことは置いておいて単体でも楽しめる構成になっているぞ。

 

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一本道の3Dアクションゲームで、常に空中戦が基本。

大量に出てくる敵メカをなぎ倒しながら進んでいくのだ。

 

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とにかく素晴らしいのがスピード感のあるアクション。

ブーストを吹かしながら360度動き回り、

メインウェポンであるブレード&ショットに

多彩なサブウェポンを活用して敵を殲滅するのが今遊んでも脳汁出まくりだ。

 

小型の敵が大量に出て来たら

マルチロックオンからの多重ロックオンレーザーで薙ぎ払い、

ガードの固い敵は掴みからの回転投げで他の敵にぶつけて破壊!

通常ショットでけん制しながら、接近してのブレードコンボで一刀両断!

 

どう見てもフィン・ファンネルなホーミングミサイルに、

針状のレーザーを高速で浴びせる効果音が小気味良いファランクスなどなど。

どの武器も「分かっている」。

 

鉄骨を引き抜いて敵に投げたり、

外壁を引っぺがして盾にしたりと地形を武器にすることも可能で、

これを活用したボス戦なんかもあったりする。

簡単操作でド派手なアクションが流れるように連発できるのが最ッ高だ!

 

ビームやブレードの輝き、破片をまき散らして爆発する敵達、

そして発光するジェフティのボディライン。戦場を彩る数々のエフェクトが美しい。

 

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ジェフティに搭載された独立型戦闘支援ユニットである「ADA」が

残りの敵の数を教えてくれたり、増援を教えてくれたりと、

こちらの行動や戦況に合わせてナビゲーションしてくれるのも、

また雰囲気を盛り上げてくれるぜ。

 

ストーリー上でも非常に存在感があって、いかにも機械的な言動なんだけど

たまに人間っぽい言い回しを使うところがグッと来る本作のメインヒロインである。

 

熱血漢で皮肉を言って相手を煽ったりもするディンゴの性格と、

淡々と返答するADAの掛け合いが非常に楽しくて、

意図せずツッコミとボケみたいなやり取りになったりするのが非常にイイ。

 

戦闘中もADAのボイスにはL3とR3ボタンを使って

肯定的、あるいは否定的な返答が可能。

ADAの提案した戦術に乗ったり断ったり。

暴れまわりながらポンポンと返答をしているだけで

いかにもロボットアニメ的な空気が濃くなっていくシステムだぞ。

 

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ボス戦は特定の攻撃方法じゃないと上手くダメージが与えられないものが

大体、手に入れたばかりのサブウェポンやテクニックを使う展開なので、

「通常攻撃が当たらない……よし!手に入れたばかりのコイツを使うか!」とか

「敵の力を利用してダメージを与えるぞ!」とかの様式美が熱い。

 

まあ、やり過ぎてめんどくささが強い戦闘もあったりはするが……。

 

ボス以外にも敵の戦艦を次々に叩き落とすステージとか、

敵の装甲列車を追いかけて破壊するステージとか、

もう本当に「これこれ!」って言いたくなるシーンの連続なのよね。

 

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メカデザインも全然古びてなくて、

全身のラインが美しい主役機であるジェフティや、

背中のパーツの威圧感と、よく見るとしっぽが可愛いライバル機のアヌビスはもちろん

人型形態から飛行形態へ流れるような変形をキメる

ビックバイパーはデザインも動きも見惚れるぜ……!

 

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最初の戦闘シーンでは『グラディウス』の曲のアレンジが流れたり、

ミニゲームで「ゾラディウス」なんてのがあったりとコナミ感つよい。

 

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そしてこのゲームを語る上で絶対に外せないのが

「ベクターキャノン」と「荒野乱戦」。

 

ベクターキャノンは空間を圧縮して破壊する大出量の火砲で、

設置している状態でしか撃てない上にチャージ時間が長すぎるので実用性はゼロ。

 

しかし、発射する際にジェフティの周りに次々に装置が生成&装着されていき、

それに合わせてADAが「ベクターキャノンモードへ移行」

「エネルギーライン、全段直結」「ランディングギア、アイゼン、ロック」

などと読み上げる一連の流れがパーフェクト。

遊んでいるプレイヤーの血流を浪漫が駆け巡る最高のサブウェポンになっている!

 

「荒野乱戦」は山場で立ち向かうことになるステージで、

数十機の味方量産機と数百機の敵メカが入り乱れるという、

これをよくPS2で動かしたなと思うほどの大乱戦。

出来るだけ味方の被害を抑えながら戦わないといけない。

 

さすがにPS4でプレイすると当時ほどのインパクトは無いものの、

敵の反応でどんどん赤く染まっていくレーダーと、

四方から聞こえる味方の救難信号の中を飛び回って、

敵撃破&味方回復に勤しむ緊張感はやはり圧巻だ。

 

とにかく「ロボットアニメ的なツボ」を分かり過ぎてるゲームだが、

この2点はその極めつけと言えるだろう!

 

2周目はパワーアップした機体やサブウェポン全開放の選択肢を選べるので

これでベクターキャノンを強引に使って敵を倒してもいいし、

様々な条件下でのバトルが楽しめるエクストラミッションや、

本編では使えなかったキャラが使える対戦モードなんかもあるぞ。

 

ストーリーも結構あっさりしていると言えばあっさりしているんだが、

ディンゴのキャラの良さもあって盛り上がるしラストシーンは気に入ってる。

 

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そしてVRでのプレイだ!

たまにある「一部対応」ではなくてオープニングからエンディングまで遊べる。

2003年の三人称視点のゲームを、

ロックオンして撃ちまくるシステムそのままにVR化したものなので

最初からVR向けに作られたゲームと比べてしまうと無理矢理感はある。

が、サブウェポンで敵をなぎ倒す爽快さや、

コクピット視点から眺める「ベクターキャノン」「荒野乱戦」はやはり圧巻だ。

 

デモムービーはVR化出来ないので

巨大なスクリーンに映ったムービーを見る形式になっているが、

ジェフティだけ浮き上がった表現にするとか、

ビームや雪のエフェクトを軽く飛び出させるとか、

多少3D映画っぽい演出が加えてあるのは好印象かな。

酔い対策もバッチリで非常に細かく項目を調整できる。

 

おまけでハンガーモードというのがあり、

これは格納庫でジェフティから降りて自由な角度から見れるもの。

これまた男の子ハートをくすぐる内容だが、設定を守っているため、

ジェフティを降りて歩き回っていると体力が減って死ぬ!

「つまりあなたはジェフティから降りたら死ぬのVR」が体験できるぞ!

あまりにもくだらなくてずるい……。

 

死ぬと「バイタルが向上しました」とか表示されて

体力が増えるのも笑いどころ。そういうゲームじゃねーからこれ!

 

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グラフィック周りを作り直しただけあり、

最新ゲームに比べて見劣りしない……とまではいかないが、

元がPS2のゲームとは思えないくらいのスピード感とカッコ良さだぜ。

 

とはいえ、基本はリマスターなので

チャプターセレクト無しで途中での難易度変更も不可能。

発売当時から賛否分かれていた、

「掴み攻撃を一定回数当てないと倒せず、他の攻撃で破壊しちゃうとダメなボス」

「指示通りにゆっくり進まないと大ダメージを受ける移動シーン」

「動けない仲間を掴んで運びながら上に進むミッション」

といった面倒なシーンもそのままだ。

 

ここら辺は単調にならないように変化を付けたのは分かるんだけど、

久々に遊んでもやっぱり面倒だったぜ。数年越しにケンへのヘイトが高まる!

 

VRでも手軽に遊べるように「ベリーイージー」が追加されたのは高く評価したい。

ラスボス戦はそれでもコツ掴まないと結構手間取るけどね……!

 

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物足りないところや面倒なところもあるけど、それを吹き飛ばすスピード感とロマン!

この操作感覚は2018年に改めて遊んでもロボットアクションゲームとして素晴らしく、

やはり『ANUBIS』はいい……となるな!

PS4に合わせたリマスター&VR化に労力をかけたのもしっかり伝わる内容だ。

ロボットアニメが好きな人間には是非オススメしたいぜ。

 

これでまたシリーズ展開が続くと嬉しいが、さてどうなるか……。