絶対SIMPLE主義

Switch/PS4のダウンロード専用ソフトを中心に全方位でゲーム紹介するブログ。SIMPLEシリーズも応援中。

映画『名探偵ピカチュウ』感想!確かに俺はこれが見たかった!

 

 

映画「名探偵ピカチュウ」公式サイト

 

封切と同時に見に行った『名探偵ピカチュウ』の感想を今更だが書いていくぜ!

 

f:id:daikai6:20190512064648j:plain

 

3DS「名探偵ピカチュウ」レビュー!おっさんピカチュウの名推理!ポケモン×王道推理ADVの見事すぎる融合、再び! - 絶対SIMPLE主義

 

本作は3DSで発売された名作ADV『名探偵ピカチュウ』の映画化だ。

とはいえ、1本の映画にするためにストーリーや設定、キャラを再構成しているので、

ゲームを遊ばなくてもまったく問題は無いというか、

オチに関してはむしろゲームよりまとまっていたかな……!

 

ゲームの『名探偵ピカチュウ』はモンスターボール自体が出てこないので

『ポケットモンスター』本編とは少し違う世界観と解釈出来たんだけど、

映画だとモンスターボールもポケモンリーグも普通にあって、

舞台になってるライムシティは

ボールを使わない共存を推進してるって設定になっている。

 

これでこの映画は『名探偵ピカチュウ』の実写映画でもあり、

『ポケットモンスター』の実写映画であるというわけだな。

やっぱりモンスターボールを投げるシーンや、

ポケモン本編に引っ掛けた要素は実写で見たいじゃん?っていう、

そういう期待に応えてくれてる。

 

ポケモンの存在感に関してはPVでも分かるけど、

やっぱり実際見ると本当にすげぇとしか言いようがない。

冒頭の空からのアングルだけで「おおっ!」ってなるし、

舞台となるライムシティに入ってからの情報量の多さには感動した。

画面の隅々にまでポケモンがいて、そのすべてがそこで生き生きと動き回っている。

瞬きするのが勿体ないほどの密度。

 

各ポケモンの動きも文句無しに表情豊かなピカチュウを筆頭に素晴らしく、

初報PVで「リアル過ぎて気持ち悪いな?!」ってなったバリアードも、

実際見ると愛嬌たっぷりでめっちゃ良い味出してる。

フシギダネの可愛さや、ポケモンバトルで果敢に戦うカメックスも嬉しかったし、

数秒しか出ないポケモンも魅力的に描かれていて、

とにかくこの世界をもっと見たい!となったなあ。

リアル寄りのデザインになったポケモンの映像への馴染みっぷりは

実際映画で見ないと伝わらないわ。

 

ポケモンを使ったアクション映画としても一級品で、

映像の暴力としか言いようがないクライシス描写は度肝を抜かれたぜ。

終盤のバトルで立ちふさがるあのポケモンの使い方も上手かったな……。 

 

ストーリーは割とツッコミどころもあるが、

ティムとピカチュウの成長やオチへの流れは綺麗に描かれていたね。

ミュウツーが色んな意味でむちゃくちゃ過ぎたが、

ポケモン初期に思い入れある人間としては

ミュウツーはこのくらいやりたい放題やってくれた方が嬉しくもある。

 

映像だけではなく、背景やセリフの小ネタや黒幕の行動含めて、

「これは重度のポケモンマニアが作ってるわ……」という説得力に溢れてたぜ。

ポケットピカチュウネタまで入れやがって!

 

俺は吹き替え版で見たんだけど、

脇役の声優をアニメ版ポケモンの面子で固めるファンサービスも楽しかった。

竹内涼真が演じたティムに関しては、

泊進ノ介が喋ってるようにしか聞こえなかったけどな!

 

f:id:daikai6:20190512071926j:plain

 

劇中に登場するポケモンは

ゲームやアニメよりもリアルなデザインで統一されてるけど、

一方で劇中に登場するポケモンを模したバルーンの方は

「ゲームやアニメでお馴染みのデザイン」なところは思わず声が出た。 

現実世界にキャラクターが溢れているポケモンにしか出来ない、

秀逸過ぎるリアリティの出し方。

 

そしてそこから続くあのエンディング……!震えたわ。

 

f:id:daikai6:20190512071919j:plain

 

ちょっと物足りなかったのは推理要素の薄さで、

残った手がかりから真相に迫るシーンがあるとはいえ、

全体的にはアクション寄りで「名探偵」感はあんまりなかった。

「ピカッとひらめいた!」も無かったし(ひらめくシーン自体はあったが)。

 

とはいえ、ポケモンと人間の共存をリアルに描くという、

ゲームのもっとも素晴らしい部分は文句無しのレベルで表現されているし、

ゲームで印象的だった

「現実世界でポケモンが暴れ回るとこんなにヤバい」

というモンスターパニック描写も、最新映画クオリティでマシマシのマシマシ。

ルンパッパがウェイトレスやっている描写やストーリー上のアレコレなど、

映画用に再構成した上で、

ゲームの設定も可能な限り拾っているところは好感が持てる。

「あれの設定をそう使うか!」という驚きもあり、

『名探偵ピカチュウの実写化』としても良いデキだと思ったな。

 

 

制作陣の「俺たちはこれが見たかったんだ!」という熱量が伝わる映像美で、

「確かに俺もこれが見たかった……!」と頷くしかない最高の映画。

 ポケモンに少しでも思い入れがあるのなら強くオススメしたいぜ!