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アーケードアーカイブス フォーメーションZ | 公式PlayStation™Store 日本
『アーケードアーカイブス フォーメーションZ』のレビュー行くぜ!
メーカー :ハムスター
機種:Switch/PS4
ジャンル:シューティング
発売日:2020/03/19
価格(税込):838円
ハムスターが展開しているアーケードアーカイブスの1作。
1984年にジャレコから発売された『フォーメーションZ』を移植したものだ。
人型と戦闘機型に変形可能な、
形態可変戦闘メカ「イクスペル」を操作するロボットシューティングゲーム。
ファミコンやPCにも移植された作品で、
『ゲーム天国』に登場した「Z-DYNE MkII(ゼットダイン マークツー)」は、
「イクスペル」の後継機という設定がある。
バーチャルコンソールなどで ファミコン版の移植は多かったんだが、
アーケード版の完全移植は非常に少なかったタイトル。
ファミコン版は俺が子供の頃に遊んだ思い出のソフトで、
アーケード版は未プレイだったので今回の移植はありがたいぜ!
まあ、「思い出のソフト」であって「好きなソフト」では無かったんだけどね……!
シューティングとしてはかなり単調なんだが、
当時としてはかなり先鋭的な要素も多い内容になっているぞ。
こちらがタイトル画面。
ファミコン版はタイトル画面でのみBGMが流れたんだが、
アーケード版はここも無音なので、ゲーム中はBGMが存在しない!
まあ、宇宙空間では音が伝わらないから……。
いや、地上ステージもあるゲームなんだけどね!
BGM無しは1984年当時の基準で考えても結構寂しいぜ。
登場するザコ敵を倒しながら進んでいく強制スクロールの横シューティング。
「イクスペル」はジャンプボタンと上下入力を組み合わせていつでも変形できる。
ジャンプと射撃を使い分ける2足歩行の地上形態と、
自由に飛行出来て射撃も使える戦闘機の空中形態の2つ。
どちらも形態でも溜め攻撃が使用可能で、一部の敵やボスはこれでしか倒せない。
空中形態だと画面の進行スピードが速くなるので一気に先に進めるし、
ある程度進むと海が登場、地上形態のまま進むと即死する。
どこかで変形しないといけない。
しかし、空中形態だと時間経過で燃料を消費していき、
これがゼロになると即墜落となる。
地上に燃料タンクが落ちているので、適度に回収する必要あるぜ。
最初から最後まで機体の動きの重さに苦しめられるゲームで、
地上形態は射角が狭くて敵を狙い辛い上に、
ジャンプがめちゃくちゃノンビリしてるので敵を避け辛い。
戦闘機形態も画面のスクロールは早くなるものの、動きそのものは遅いため、
急な敵の体当たりには対応が難しい。
そしてどんな攻撃でも当たれば一撃死だ!
重い機体で必死にショットを連射して、
ザコの編隊と敵弾をチマチマと処理し続けるのが大事。
撃ち漏らすと脇を突かれて死ぬ危険性がグッと高まるという、
真綿で首を絞められるようなゲームバランス。
溜め攻撃で敵編隊を貫通出来るとかなり気持ち良いんだが、
基本的には連射した方が早いし強い。
進んでいくと荒野、砂漠、宇宙とステージが変化していくものの、
背景が変わるだけで敵の攻撃パターンなどにあまり変化がないのでかなり単調だ。
つまり、形態可変戦闘メカ「イクスペル」は、
どんな場所でもいつも通り戦えるスゴいメカってことなんだよ!
多脚メカや戦車も出てくるが、どちらも突っ立ってるだけで何もしてこない。
一応、戦車は溜め撃ちで破壊するか、ジャンプで避けないとぶつかって死ぬが、
多脚メカは直進するだけで素通り出来るのでまず脅威にならない……。
「イクスペル」も地上形態だと使い辛いし、
地に足のついた奴への評価が厳しいゲームだな!
ステージに節々では巨大なボスキャラが2体登場する。
が、どちらも溜め攻撃をずっと撃っていれば簡単に倒せるので、
ザコの群れの方がよほど怖いぜ。
ラスボスの「ジズィリアム」は
『グラディウス』のビックコアに似ているがこちらの方が1年早いぞ。
倒したら難易度が上がって2周目スタートだ。
「アーケードアーカイブス」なので通常モードの他に、
初期状態でオンライン対応のスコアアタックに挑戦する「ハイスコアモード」と
5分間でのスコアアタックに挑戦する「キャラバンモード」が存在。
オプションでは画面比率やスキャンラインをいじれるディスプレイ設定、
難易度や自機、エクステンド設定といったゲーム設定、
連射対応のキーコンフィグ、サウンドの高音or低音強調設定と、安定の細かさ。
ドッキング中の音を原作の挙動に近づけるかのこだわり設定もあるぞ。
「こだわり設定もあるぞ」とは書いてみたけど、
アケ版初プレイの俺はそれがどういうことなのかは理解していない……!
俺が子供の頃に遊んで「地味だしあんまり面白くないな……」となった作品で、
数十年越しに遊んでみてもその評価が覆ることはなかったが、
ロボットアニメ的な変形システムや溜め攻撃の概念などは
当時としては他社の一歩先を行っていたと言える。
どこか牧歌的な雰囲気のステージでプチプチと敵を撃ち落としていくのは
単調ながら楽しくはあるし、空中形態のスピード感や、
敵の攻撃の合間を縫って、変形をキメないといけない緊張感も悪くない。
ファミコン版と基本はほとんど一緒なものの、
大気圏突破のドッキング演出などの違いもあって感動したし、
当時は見る事すら出来なかったラスボスも倒せたのでアケアカで遊べて良かった。
オススメはしないが、ファミコン版しかやってない人は1度遊んでみてもいいかも。