Steam で 10% オフ:1f y0u're a gh0st ca11 me here! 幽铃热线
『1f y0u're a gh0st ca11 me here! 』のレビュー行くぜ!
機種:PC
ジャンル:アクションノベルゲーム
発売日:2021/11/2
価格(税込):720円
開発は国内のインディーゲーム開発スタジオであるフロシキラボ。
冥界のコールセンターを舞台にしたノベルゲームで、
下界から次々に掛かってくる幽霊からの電話を受け取り、
しかるべき問い合わせ先に繋げていく内容だ。
公式で「アクションノベルゲーム」と銘打たれてるだけあって、
幽霊の声を同時に聞き、素早く選択肢を選ぶ必要があるのが忙しくも新鮮。
短編ながら登場キャラたちは魅力的だし、システムも新鮮で満足度高かったぞ!
物語の舞台は冥界。メイドの仕事をしていたヴァニタス・ヴァニタートゥムが、
雇い主の紹介でゴーストコールセンターにやってくるところから始まる。
ゴーストコールセンターは下界で彷徨う幽霊たちを導く大事な仕事だが、
出来たばかりの施設なので信用は低い。人手不足でスタッフも所長であるアルスだけ。
就職したヴァニタスが仕事を通じて成長していうストーリーになっている。
ヴァニタス、黒電話がモチーフの服装が個性的で良いね。
幽霊たちの会話を聞き、除霊などの危害を加えられそうなら「警察」、
道に迷っているようなら「地図案内」、
幽霊の肉体が怪我など物理的な危機に瀕している場合は「救助」へと繋げるゲーム。
3択クイズだね。
ただし、電話が繋がるのは5秒だけ!
その間に会話内容から案内先を判断しなければいけないぞ。
幽霊からの電話はフキダシとして表示され、その中をノンストップで文字が流れていく。
フキダシの上に表示されたアイコンをクリックして案内先を決定。
次々に電話が掛かってくるので、複数の文字を同時に読む必要があるから忙しい。
ステージが進むと幽霊ではなく人間がかけてくることもあり、
その場合は4つ目の選択である「切断」を選ばないといけないから更に大変。
幽霊たちはみんな慌てて電話をしてくるので要領を得ないことが多いが、
会話でヒントになる部分は太字で表示されるので、
これを取っ掛かりにして判断できるようになってるぞ。
「聖徳太子」気分のゲームなんて紹介されていたが、
この同時に幽霊の声を聞くシステムが非常によく出来ていて面白いね!
単純に素早く選択肢を選ぶゲームだったらいくらでもあるが、
複数の文章を同時に読むマルチタスクを要求されるのが新鮮だし、
テキストベースのゲームだからこその表現だ。
5秒間という尺で展開される幽霊たちの電話内容も練られている。
状況が想像しやすいものもあれば、
「どういうこと!?」「世界観どうなってるの!?」って驚かされるものもあったりで、
短いながらもしっかり印象が残るようになってる。
最初に端的に用件を述べてくれる幽霊がいてありがたく思えば、
ひっかけ問題みたいな電話をしてくる幽霊もいてミスになったり。
実際のコールセンターの苦労に思いを馳せてしまうぜ。
「3行で説明しろや!」って言いたくなってしまうが、
向こうが慌てている分、こちらは落ち着かないといけないのだ。
かなり忙しい分、1プレイが短くてすぐ終わるのも好きなところ。
これで1プレイ長かったら疲れちゃうと思うわ。
ミス回数でストーリーが変化するので真エンド目指すならノーミスは必須だが、
1つのステージで表示される電話内容は決まっているので、
暗記しちゃえばなんとかなる緩さもあるぞ。
登場キャラも魅力的。
所長のアルスは元死神で、激務である死神の仕事を減らし、
効率よく幽霊を導けるようにゴーストコールセンターを設立。
死神から職が無くなるとか信用ならないとか批判を受けつつも、
頑張ってセンターを運営している才能あふれる人物だ。
しかしちょっと鈍いところもあってそこを突っ込まれることも。
ストーリーが進むと後輩としてやってくるカルペは
先輩大好きっぷりがカワ(・∀・)イイ!!癒しキャラである。
個人的にお気に入りはメリィさんことメメント・モリィ。
アルスに対するセリフから過去の様々な出来事と感情を想像させて良いね。
シナリオは短編ながら、
不安定な新しい職場で働くヴァニタスの成長物語としてまとまっている。
キャラを掘り下げるサブエピソードもあるし、Sランクエンドのラストシーンも好きだった。
ただ、他のキャラも魅力的だし、
冥界や死神を取り巻く状況も色々複雑そうなので、
もっともっと色んなエピソードが見たかったね。
特にアルスとメリィさんの死神時代の話が気になる……。
ゲームシステムでこれは!と思って買ったが期待を裏切らない面白さだった。
登場キャラや巧みなテキストに加えて、
いかにも「幽霊!」ってメロディでありつつノリ良いメインテーマも好き。
続編なりDLCなりで今後も展開を続けて欲しい1本だったね。