絶対SIMPLE主義

Switch/PS4のダウンロード専用ソフトを中心に全方位でゲーム紹介するブログ。SIMPLEシリーズも応援中。

偉大だが地味すぎる1作目!『ウルトラマン Fighting Evolution』レビュー!【PS】

 

7日間連続ウルトラマンゲームレビュー レビューリンク

 

『シン・ウルトラマン』公開記念!

そして『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』配信記念!

7日間連続ウルトラゲームレビュー3本目は

『ウルトラマン Fighting Evolution』だ!

 


パブリッシャー:バンプレスト

機種:プレイステーション

ジャンル:格闘アクション

発売日:1998/2/19

価格(税込):5800円


 

PSP時代まで続いた格闘ゲーム。

『ウルトラマン Fighting Evolution』シリーズの記念すべき1作目だ。

発売日が1998年2月19日なので、

まだ『ウルトラマンダイナ』が放送してた時期のゲームだね。

初代プレイステーションでは同じ年の5月にも

『ウルトラマンティガ&ダイナ 新たなる二つの光』が発売されている。

当時のウルトラシリーズの勢いを感じるでございますなぁ。

 

ただ、偉大な1作目ではあるんだがこの時点では方向性が定まっていない。

独自性が薄い地味な3D格闘ゲームになっている。

見所はあるんだが色々と物足りないね。

 

 

オープニングでは登場するウルトラマンと怪獣たちが戦う3Dムービーが流れる。

当時としてはレベル高い映像だし、ゴモラvsエレキングのカードも熱い。

 

 

途中で燃える炎の映像が差し込まれるが、

『ウルトラファイト』オマージュなのか!?

 

 

原作再現と見せかけて

セブンとメトロン星人がカンフー映画みたいな激突してるカットも最高。

 

 

登場キャラは隠しキャラを含めて14体。

 

ウルトラマン

ウルトラセブン

ウルトラマンタロウ

バルタン星人

ダダ

エレキング

メトロン星人

キングジョー

ゴモラ(隠しキャラ)

マグマ星人(隠しキャラ)

エースキラー(隠しキャラ)

ゼットン(隠しキャラ)

 

エースがいないのにエースキラーはいる!

レオがいないのにマグマ星人はいる!

タロウが戦うけどタロウの怪獣はいない!

 

当時の新規格闘ゲームでプレイアブル14体。

決して少ない数字ではないんだが、

チョイスの基準がウルトラ意味不明だぜ!

せめてタイラントは欲しかったなぁ。

最後の隠しキャラがゼットンなのは良し。

 

モードは全キャラと順番に戦うバトルモード、

どこまで連続で戦えるかを競うサバイバルモード、

対人戦のみのVSモード、プラクティスモードくらい。

バトルモードを1回クリアする度に隠しキャラが1人解禁される。

ストーリーモード的なものは無し。エンディングも全キャラ共通だ。

 

 

3D格闘ゲームとしてはオーソドックス。

パンチとキックのコンボ主体で戦う作りで、

独自のシステムやルールなどはほとんど無い。

 

 

光線技などは必殺技扱いで各キャラ1種類。

当たれば体力の半分を奪えるものの、溜めの時間が長すぎる上に、

簡単に回り込んで避けられる。実戦で当てるのはほぼ不可能だ。

勝てば決着が付くバトルで相手の体力をゼロにするとふらふら状態になり、

この時なら確実に当たる。演出用に近いね。

 

後のシリーズでは多彩な光線技を活かした攻防が熱かったが、

この時点ではまったくそういう要素は無い。

ひたすらパンチとキックのコンボでの殴り合い。

単発の攻撃をいかに当てるか、

あるいは下蹴りの連発でいかに削るかに終始する地味な作りだ。

ウルトラマンのゲームなのにこの光線技の扱いは寂しい。

 

ふらふら状態のくだりは

後のシリーズで採用される「ふらふらゲージ」を思わせるが、

まだまだ発展途上だ。

 

 

モーションは凝っているんだが、

原作を再現したゆったりしたモーションと、

いかにも格闘ゲーム的なモーションが混在している上に、

オーソドックスな3D格闘ゲーム的なシステムが噛み合っておらず、

操作性が悪く感じてしまう。

 

しかもCPUがやたら強い。

難易度イージーでもギリギリの間合いから超反応してくる。

バトルモード後半はベリーイージーにしても負ける時あるから

ウルトラ厳しいぜ……。

 

 

オプションで難易度ベリーイージーかイージーにして、

1試合で決着が付くルールにしないとバトルモードはかなり疲れるね。

 

ところでオプションのこの背景。

『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』が元ネタという指摘を昔見たんだけどどうかな。

よくある光線発射ポーズではあるんだけど、

確かにハヌマーンにウルトラフラッシャー使うシーンと、

同じ面子と構図なんだよな……まさか!?

真相は闇の中。

 

 

グラフィックに関してはなかなかのレベルだし、

怪獣の鳴き声や光線技の効果音もしっかり再現されてる。

タロウのスワローキックで例の効果音が鳴るのはポイント高い。

セブンのBGMで『ULTRASEVEN』があるのもいいチョイス!

レオの主題歌などもアレンジ版が収録されているし、

マグマ星人との戦いを思わせる水没した都市ステージもあるぞ。

肝心のレオがいないのに!

 

 

ダダのステージだと背景に宇宙線研究所があったり、

ゼットンのステージで科学特捜隊の本部があったりするのも嬉しいところ

 

 

モーションも原作を思わせるものがちゃんとある。

ただ、セブンが勝った時にアイスラッガーをブンブン振り回すのは

カッコいいけどやたら野蛮!

ウルトラファイト時代の血が騒いだのか?!

 

CPUのウルトラ兄弟は戦闘前にこっちを挑発してくるんだが、

これは初代ウルトラマン中期くらいのイメージかな。

あの時期の初代マン、結構ガラ悪かったからな!

 

 

メトロン星人が戦闘前に座り込んでエアちゃぶ台かますのも好き。

メトロン星人、続編でリストラされてそれっきりなので、

格闘ゲームでキャラとして使えるのこれだけなんだよね。

 

 

クリアすると埋まっていくギャラリーはCG付きでキャラ解説が見れる。

ゼットンの特徴が「マンを倒した」なのがいい。

 

 

ウルトラマンのゲームとしてはシステムの簡素さに、

使用キャラのチョイス、やり込み要素の無さなどで寂しい作り。

当時から評価は低く、今やってもそこまで評価は変わらないんだが……。

初代プレイステーションのキャラ格ゲーは内容が地獄な物が結構あって、

そういった作品に比べれば遊べる出来ではある。

グラフィックなど、節々から作り手のこだわりも伝わってくるし、

なんだかんだで偉大な1作目。

ここから2作目、3作目と続くヴァージョンアップファイトっぷりは感動モノだ!