Super Bullet Break – スーパーバレットブレイク 公式サイト - Bullet Break
スーパーバレットブレイク ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
『スーパーバレットブレイク』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:ビサイド
機種:PS4/Switch/PC
ジャンル:ローグライクストラテジー
発売日:2022/8/12
価格(税込):2800円
『どこでもいっしょ』のビサイドが送る新作ローグライクストラテジーだ!
ゲームの世界を救うために、選ばれた女の子たち3人が立ち上がる!
2020年にサービス終了した『バレットブレイク』のリブート作品だ。
大量のイラストとボイスは流用しつつ、
世界観やゲームジャンルなどは一新されているぞ。
元はキャラを引っ張って発射するアクションシューティングだったので、
本当に全然違うゲームになっている!
内容はランダムで手に入るユニットでデッキを組み替えながら、
敵を倒してゴールを目指す……という、
『Slay the Spire(スレイザスパイア)』的なゲームだ。
『バレットブレイク』から流用してるだけあって、
絵が豪華でキャラの可愛さは見事。
ただ、バランスは良くも悪くも大味で、
爽快だけどサクッと終わっちゃう作りだったね。
サーバーダウンによって突如遊べなくなってしまった世界中のゲーム。
その原因は『バレットブレイク』というゲームの
敵キャラであるシンギュラレディたちが、ゲーム世界を改変しているせいだった。
謎の少女ナユタに選ばれた3人のゲーム好き少女達が、
ゲーム世界で起きている異変の解決に挑む!というストーリーだ。
『バレットブレイク』の主人公である黒ネコも協力してくれるぞ。
まあ、厳密には本作の主人公3人がそのまま旧作の主人公なんだが……。
そこら辺は設定が変わっているので!
ゲームの1キャラに過ぎないシンギュラレディたちが
何故そんなことを出来るのか?というのも遊んでいくうちに明らかになる。
ストーリーはゲーマーらしい与太話や、
作品への思い入れを熱く語るシーンなんかが楽しいし、
幕間の会話はLINE風のやり取りで表現されてるのが良い。
架空のゲームを1つずつ攻略していく構成で、
ゲーム機風のUIやドットのヴィネット風ステージアイコンがいい雰囲気。
挑むゲームによって登場するキャラや雰囲気が変化。
例えば恋愛ゲームである『こいいろの季節たち』ステージだと、
メッセージウインドウ付きのキャラが出てきたりね。
ゲームはルートを選びながらマップを進んでいき、
最後の待ち受けるボスを倒せばクリアという構成。
「デッキ構築型のローグライク」なので、
遊ぶ度に手持ちのユニットやマップが変化するし、
やられたら全部リセットされて最初からだ。
マップにはザコとの戦闘マス、ショップマス、休憩マス、
ランダムイベント発生マスがあるので、
手持ちの戦力や残り体力などを踏まえて、
どのルートを通ればいいか考えていく。
ザコのアイコンは下についている星の数で強さが決まる。
星3だとザコでもかなり手強いが、その分報酬もデカいぞ。
各ゲームのキャラであるバレットをどんどん仲間にして戦力強化!
コスト高そうなイラストがバンバン出てくるぜ!さすが元スマホゲー!
キャラのコス違いが別キャラ扱いで登場する上に、
コス違いの方が圧倒的に強いのが元スマホゲーって感じする!
こいつは通常verだと攻撃力6で2回攻撃するけど、
水着verだと攻撃力2で10回攻撃する勇者ルイ・ロペスだ!
みんな脱いだりハロウィンになったりすると強くなるのだ。
デッキ構築型のゲームで、
簡単に言うと「バレット」が「カード」で、「マガジン」が「デッキ」。
バレット同士の相性を考えながら取捨選択していくのだ。
戦闘では補充されるバレットを使って敵を攻撃していく。
バレットにはコストが設定されており、その分だけ敵のウェイトが減少。
ゼロになったら敵のターンとなって攻撃される。
画面上のゲージで敵の行動順などは確認できるぞ。
ウェイト10の敵をコスト5のバレットで攻撃したらウェイト5になる。
ウェイト0になったら敵のターンになって攻撃してくる!……ってわけね。
重要なのは同じ敵が連続で行動しない点。
例えば「あとウェイト1で敵が動く」という時に、
「コスト3のバレットで攻撃」しても、
「コスト20のバレットで攻撃」しても、
その後の敵の行動や順番は変わらないってことだ。
とりあえず高コストでぶん殴っておくぜ!がやりやすい。
敵が複数いる場合……。
例えば「コスト3で動く敵」と「コスト5で動く敵」がいる時に、
「コスト8のバレットを使う」とかやると同時攻撃されてしまうが、
そこを利用して
「ギリギリのタイミングで防御力を大幅に上げるユニットを使い、
複数の敵の攻撃を一気に受ける」なんて芸当も出来る。
1ターン無敵になるバレットもあるから、上手く使えば一気に優位に立てる。
こういう立ち回りが楽しいゲーム。
バレットにはランダムで「カート」という装備アイテムが付属しており、
同じバレットでも性能が異なる。
上の画像で「休憩マスでの休憩料金が無料になる」
って書いてあるところがカートね。
カートは単純にそのバレットの性能を上げる物から、
敵を倒した時のお金を増やしたり、
特定のバレットのステータスをすべて強化するものまで様々。
持っているだけで効果があるパッシブ系が強力。
自由に付けたり外したりは出来ないが、
マップの休憩所マスに止まれば別にカートに変化させることは可能。
この場合は必ず最高レアが出現する。
『Slay the Spire(スレイザスパイア)』分かる人向けにスレスパ語で説明すると、
レリックはカードにランダムでくっ付いてくる仕様ってことだ!
そういうゲームだがレア度こそパワー!というゲームバランス。
この手のゲームだと
「複数攻撃するキャラの攻撃力を、別のキャラで上げて火力大幅アップ!」
みたいなコンボを組み上げるのが醍醐味だけど、
本作は最高レアのカードが数枚入るだけでとんでもないコンボがガンガン組める。
難易度はかなり低いね。
序盤だと
「全体攻撃+5回攻撃+バレットで攻撃した回数だけパワーアップ」
という性能を誇るキング・ダクトリが強い。
他のバレットやカートでの強化を積み上げれば、
戦闘始まった瞬間に高火力の連続全体攻撃でゲームセット!
さすが『モノクロームタクティクス』のラスボスだぜ……。
他にも「特定の属性のバレットのコストを下げる」
なんて能力持ったバレットやカートが複数手に入れば、
低コストのバレットのコストが0とか1になっちゃう。
「捨てた分だけバレットを引く」なんてデッキ圧縮系のバレットも多いので、
上手く手札が揃えば、
低コストのバレットを次々に引いて無限に相手をぶん殴れる
高コストのカードが使いやすい仕様のおかげもあって、
こういうヤベーコンボをお手軽に作れる気持ち良さが本作の魅力だね。
「架空のゲームのキャラを仲間にしていく」
というのをシステムに落とし込んであるのも面白いところ。
恋愛ゲームである『こいいろの季節たち』のバレットだと、
「ココロボム」を溜める能力を持っていることがが多い。
100まで貯めると爆発して敵のスピードを下げ、
ターンが切り替わるまでコストが半分になる。
シューティングゲームである『フェニックスの機銃』のバレットだったら、
ターン毎に攻撃や回復効果のあるドローンを召喚できる。個性付けとして良し。
「とりあえず同じゲームのキャラを集めれば火力が増す」
というのも分かりやすくて好き。
しかしゲームバランスはよく言えば爽快感重視。悪く言えば大味。
敵の体力も火力も高いので低レアばかりだと押し負ける。
本当にレア度の高いバレットが何枚手に入るかで勝負が決まる。
登場するバレットの種類はステージ依存で、
主人公を変更しても初期デッキの傾向などが少し変わるだけ。
この手のジャンルだと主人公変えたら全然違う戦略が必要になったりするが……。
そもそも運の要素が強いので戦略の幅も狭い。
敵の状態異常でこっちの手札を隠してくるのも反則!
この手のゲームでそれは使っちゃダメだろ!
ふざけたチンアナゴがよぉ……!
使ってくる敵が少ないのと、治療アイテムでカバー出来るのが救い。
難易度低めとは書いたが、
序盤は敵の火力が高いので慣れるまでかなり苦戦する。
チュートリアルがざっくりしていて、UIもごちゃごちゃしてるので、
この手のゲームを経験してないと取っつきも悪い。
レア度高いバレットが1枚入るだけで難易度が変わるので、
バレットを引く回数を増やせばサクサク進むんだけどね。
繰り返しプレイでキャラが強くなるような救済措置は無いが、
ゲームオーバーになる度に
新しいバレットやカートが出現するようになっていくし、
出撃前にサポートバレットも選択可能。
ランダムに紹介したバレット1つだけ持っていけるので、
これで星3を引けるとかなり有利な状況からスタート出来る……んだけど、
説明が少なくて分かり難いぜ!
ここも完全ランダムじゃなくて、いくつかある中から選べるとか、
繰り返し遊ぶと高レアなバレットも選べるようになるとか。
そういう仕様の方が面白かった気もする。
全ステージクリアまで10時間ちょっと。
沢山の美少女キャラを集めていくノリや雰囲気は満足だし、
運要素に翻弄されつつ凶悪コンボで
敵をボコボコにする気持ち良さもしっかりあった。
ただ、本当に大味だし、全ステージクリア後の高難易度モードなども無い。
エンディング後に出現する架空のゲームには、
ゲーム内での会話デモが無いのも残念だった。
面白かったけど、定価2800円(発売後2週間は10%OFF)をどう取るか……。
って評価になるかなぁ。
まあ、興味があればやってみてくれ!
続編、あるいはこの世界観とキャラ使った別ゲーも希望!