絶対SIMPLE主義

Switch/PS4のダウンロード専用ソフトを中心に全方位でゲーム紹介するブログ。SIMPLEシリーズも応援中。

興奮する真のゲームの話をしよう。『NINJASLAYER : AREA 4643』レビュー!【PC】

 

Steam:NINJASLAYER : AREA 4643

 

『AREA 4643』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:Diehardtales Games

機種:PC

ジャンル:アクションシューティング

発売日:2018/12/21

価格(税込):1200円


 

和風サイバーパンクSF小説として人気の高い『ニンジャスレイヤー』

そのスピンオフであるアクションシューティングだ。

セールをしないと公式に宣言されている。

開発はデスモフモフ。

あの傑作シューティング『ネコネイビー(Neko Navy)』や

『ニンジャスレイヤー』の公式ブラウザゲームなどを手掛けている。

 

『ニンジャスレイヤー』は色々な意味でカオス染みた強烈なコンテンツだが、

そのゲームである本作も逸話に事欠かない。

ゲーム内のセリフ回しがいつもの忍殺語なので、

発売前にSteamから日本語非対応扱いされたり。

今年に入ってRTA in Japanで取り上げられ大好評を博し

その時の「ニンジャスレイヤーのゲームが出てたこと知らなかった」

という声を受けてタイトルを『NINJASLAYER : AREA4643』に変更したり。

その結果売り上げが4643%に跳ね上がったり。エピソードがもう面白い。

 

タイトル画面に堂々と「興奮する真のゲーム」などと書かれているが、

遊んだらその文言に偽りなしの見事なワザマエだった!

 

 

プレイアブルキャラは4名。

ヤクザ天狗、イビルヤモト、ドールハウス、

そして発売後のアップデートで追加された

我らのニンジャスレイヤー・フジキドだ!

 

俺は『ニンジャスレイヤー』で

読んだことあるエピソードは序盤くらいだったので

イビルヤモトとドールハウスは誰だ?と調べたところ、

限定公開されたすごろくゲームに登場したキャラとか、

エイプリルフールで突如公開されたドラマ小説のキャラとか、

摩訶不思議な情報が続々とまろび出てきた。

俺のようなニュービーは早々に撤退を決め込むのであった。

非常にマニアックな人選なのは分かった。

 

エンディング描写も含めて本作は完全な「番外編」で、

当初タイトルに『ニンジャスレイヤー』と付いていなかったのは割と納得。

 

 

ストーリーは本来存在しないはずのSteam次元が舞台。

様々な次元から招集されたキャラたちが邪悪なニンジャ軍団に挑む!

プレイアブルキャラそれぞれに専用ストーリーが用意されており、

キレッキレのセリフ回しとパワーワードの連発で進む。

『ニンジャスレイヤー』をまったく知らなくてもノリで楽しめるスピード感だ。

というか俺自身がストーリーよく分かってないけど面白かった!

 

 

ハッパでラリっていた彼女が目覚めると、そこはネオサイタマだった

せまりくるクローンヤクザ。ロックンロールのチャンスだ!

 

からステージ1始まるドールハウスとか特にバイブスが利いてる。

 

 

見下ろし視点のアクションシューティングで、システムはかなり単純。

左スティックで移動。

右スティックを倒した方向に射撃。

サブ攻撃ボタンで接近攻撃。

時間経過で敵撃破などで溜まるゲージがMAXの時に、

サブ攻撃ボタンで強力なBOMB(ヒサツ・ワザ)となっている。

育成要素やパワーアップアイテムなどは無いし、

この手のゲームでよくある緊急回避も無しだ。

 

 

最初のステージはネオサイタマの暗黒メガコーポ本社で、

クローンヤクザの群れが「ザッケンナコラー」「スッゾコラー」などと

叫びながら襲ってくるし、回復アイテムがスシ。

「ニンジャスレイヤーをアクションゲームにしたらこうなる」

という点をきっちり抑えたワザマエになっている。

 

 

獰猛な人喰いズワイガニだ!コワイ!

 

 

ゲームオーバー表示も「ショギョ・ムッジョ」「インガオホー」などで統一!

 

 

アクションシューティングとしても一級品だ。

次々に湧いてくる無駄に濃ゆい大量のザコ敵を粉砕しながら、

個性豊かなステージを駆け抜けていくのが気持ち良い。

スキはデカいが強力な近接攻撃を当てればザコは一発!

連続で殴ればボスの体力もゴリゴリ削れ、

プレイヤーの脳内ではアドナリンが分泌!

 

緊急回避が無いので、

遮蔽物を活用して弾を避ける必要があるのも上手い調整だ。

かといってチマチマしたゲームではなく、

避けては撃つ!を素早くこなして敵を薙ぎ払っていく作り。

BOMB(ヒサツ・ワザ)の威力が高い上にバンバン撃てるので、

慣れると敵を圧倒しながら突き進むことも可能だ。

 

 

弾幕シューティングに近い手触りになっていて、

ボス戦などは激しい弾幕が飛んでくる。

何度もやられることになるが、チェックポイントから何度でも再開できる。

ザコは自機狙い弾が中心だし、ボスも攻撃パターンが結構分かりやすい。

歯応えはあるが、落ち着いて戦えばしっかり勝てるバランスだ。

あんなに苦戦したラスボスが2回目以降はあっさり倒せた……!

 

プレイアブルキャラは近接特化や範囲攻撃特化など性能差が激しいので、

キャラを変えると手触りもガラッと変わって楽しい。

 

 

無難に使いやすいのはヤクザ天狗なんだが、

文句無しの最強はさすがのニンジャスレイヤー・フジキド。

スリケン高速投げの基礎火力が高いし、

BOMB(ヒサツ・ワザ)を上手く使えばボスも瞬殺可能!

「イヤーッ!」「グワーッ!」でボス戦が終わるぜ!

フジキドは発売後のアップデートで追加されたキャラで、

何度か死ぬと解禁される。救済措置に近いのかも。

 

 

アクションゲームに慣れている人ならクリアまでは1時間ちょっと。

難易度選択やクリアランクは一切無し。

何度も遊ぶと解禁される隠し要素やモードなども無しだ。

数回死ぬとフジキドがアンロックされるのと、

スコアや累計プレイ回数などが記録されるくらいかな。

現代のゲームとしてボリュームが少ないと言われるかもしれない。

 

しかし爽快なステージ構成と適切なテンポで

何度も遊びたくなる作りになっているし、

脳を焼かれる演出とテキストの数々にBGMもイカす!

「全5ステージ・血液沸騰・完全燃焼」の濃密な内容。

遊ぶことで血行が促進され健康になると言われている。

しかもセールはしないので24時間365日いつでも買い時のゲームである!

 

 

現代では物凄い激安セールや物凄いボリュームのゲーム、

物凄いオンライン対応のゲームなどが当たり前の中、

昔ながらの遊びきりのアクションゲームを、

これだけの密度で出してくれるのは嬉しいし、遊んでいて心地良かった。

セール問わずよく分からないアクションゲームを四六時中やってる俺の心に、

ニンジャソウルがスーッと染み渡る1本だったぜ。ニンジャ殺すべし……!

興奮する真のゲームと呼ぶ他ない。今すぐ買うべし!