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幻の「外伝」がここに復活!『G-MODEアーカイブス+ 女神転生外伝 新約ラストバイブル』レビュー!【Switch/PC】

 

G-MODEアーカイブス+ 女神転生外伝 新約ラストバイブル ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

G-MODEアーカイブス+ 女神転生外伝 新約ラストバイブル on Steam

 

『G-MODEアーカイブス+ 女神転生外伝 新約ラストバイブル』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:ジー・モード

機種:Switch/PC

ジャンル:RPG

発売日:2022/7/14(Switch)2022/12/13(PC)

価格(税込):1800円


 

2007年に携帯アプリとして配信されたRPG

『女神転生外伝 新約ラストバイブル』を移植したタイトルだ。

ゲームボーイなどで発売された

『女神転生外伝 ラストバイブル』のリメイクっぽい題名だが、

まったく内容の異なる新規の作品になっているぞ。

携帯アプリということでこれまで移植されていない幻の作品だったが、

『G-MODEアーカイブス+』の1本として復活!

現在は続編である『新約ラストバイブルII 始まりの福音』と

新約ラストバイブルIII 夢幻の英雄』も含めて現行ハードで楽しめるぞ。

 

 

ありがとうアトラス!そしてジー・モード!

 

今回初めてプレイしたが、

面白かったし終盤のまさに「女神転生外伝」な展開も引き込まれた。

ただ、2007年の携帯アプリのベタ移植で値段もお高め。

ファミコン~スーファミ時代のRPGに慣れてる人か、

元々興味があったシリーズファン以外にはちょっとオススメし辛いね!

 


舞台となるのは100年周期で魔王が蘇り、

それを天使と協力した人間が打ち倒すという歴史を繰り返す惑星レガイア。

天使から与えられた「ガイア」で魔獣を退治するガイアマスターが

救世主として扱われている場所で、ガイアマスター候補生である主人公が、

世界を救うための旅に出るというストーリーだ。

 

 

この舞台説明ナレーションの後に主人公が母親に起こされて、

感慨深そうなセリフを聞いた後に

ガイアマスター候補生として出勤するシーンから始まる。

2007年当時の基準でもめっちゃコテコテな展開!

おいおい、これのどこが女神転生シリーズなんだ?

次は故郷の村が焼かれたりするのかい?

となるが、進むごとに色々と雲行きが怪しくなってくるぜ……!

 

 

3人パーティで進行する構成で、

とにかく魔獣と戦うことが人生の目的になっている少女アリスと、

世界の理に疑問を持っている少年リゼル2人が仲間だ。

アリス、ドラクエ4のアリーナを更に狂暴にしたような性格でイカしてる。

 

 

RPGとしては昔ながらの一本道の2DRPGだが、

レベルアップ時に好きなステータスを伸ばせるシステムや、

戦闘中に敵である魔獣と会話して仲間……じゃなかった「仲魔」に出来たり、

仲魔同士を合成させて新しい仲魔を作れるシステムなどはメガテンらしい。

仲魔毎に上限は決まっているが、

お金を払うことで仲魔の好きなステータスを伸ばせる施設もある。

 

 

仲魔の個性を見ながらパーティの編成を考える面白さがあるし、

レベルもサクサク上がるバランスだ。

全員で通常攻撃をするオートバトルがあるので、稼ぎプレイもしやすい作り。

バトルメッセージをノーウェイトにすればテンポも良くなる。

正攻法では勝てないボスが要所で登場するのも歯応えあるね。

意外な呪文やアイテムが効いたりするので試行錯誤が大事。

ダンジョンの宝箱はかなり良い物が入ってるので、

しっかり探索すればリターンがある。

 

 

後半は敵の全体麻痺攻撃で人間キャラ3人が麻痺したら

その時点でゲームオーバーとか、

敵の全体即死魔法が通ると一気にパーティが半壊するとか、

昔のメガテン的なバランスだぜ!

 

ただ、3つあるセーブファイルにいつでもセーブできるし、

人間キャラは戦闘が終わるとHP1で自動復活するので立て直しはしやすい。

 

 

ストーリーは天使の名の元に各地の魔獣と戦う流れが続くが、

こういうスピード感のある「いかにもボス!」なセリフ回しが楽しいし、

ショッキングな展開が続く中盤から後半に掛けての盛り上がりも凄かった。

「女神転生外伝」というタイトルにしっかり意味を持たせてくる。

 

 

どんな時でもバトルのことばかり言うアリスのムードメーカーっぷりは

シリアス展開の中で癒しだったし、

終盤の怒涛の展開に揺れ動く描写も非常に好きだった。

ただの脳筋キャラかと思わせて、

作品のテーマに繋げてしっかりヒロインになる流れは見事。

BGMも良曲だぜ。

 

 

ただ、RPGとしては今遊ぶとちょっときつい。

戦闘のテンポは良好ではあるものの、

歩く速度がスーパーファミコンの『ドラゴンクエストV』くらいの遅さで、

エンカウント率も全体的に高めだ。

エンカウント率を下げる魔法を使ってもまだ高く感じる。

 

 

アイテムを人間キャラ3人の装備アイテム含めて24個しか持てないため、

ダンジョン探索でアイテム整理が面倒。

戦闘バランスも通常攻撃と会心によるゴリ押しになりがち。

 

ダンジョンが無駄に理不尽とか、無駄に広すぎてダルいとかは無いため、

その辺のバランスは悪くない。

ただ、後半に面倒なだけのイベントが挟まるのは少し気になったかな。

乗り物を使わせたいのは分かるけど……。

 

 

魔獣図鑑を埋める要素もかなり手間。

仲魔にするか登録用の呪文である「エンロール」を使うと図鑑に登録される。

「エンロール」は敵のHPが低くないと確率で失敗することもある。

図鑑を一定数埋める度にアイテムを貰えるイベントがあり、

しかも一部のボスなどは一回登録逃したら再登録不可能だ。

 

イベント発生時に「面倒だったら忘れても構わないよ」

みたいなこと言われるんだがこれが罠。貰えるアイテムが

「使うと敵を呼び出す笛(稼ぎ用)」

「戦闘中に何度でも使える全体回復アイテム」

「持っているだけで経験値2倍のアイテム」

とかなので、無視するとめちゃくちゃ大損するぜ!こんなのほぼ強制だろ!

 

 

クリアまでは15~20時間ほど。

クリア後に解放される高難易度ダンジョンを遊ぶと更に掛かる。

シナリオ面を中心に見所の多いRPGで楽しめたけど、

節々のシステム面の古さは2007年の携帯アプリらしいし、

快適な追加機能などは無いベタ移植。定価1800円は人を選んじゃうね。

面白いゲームではあると思うので、

最初にも書いたがファミコン~スーファミ時代のRPGに慣れてる人か、

興味があったシリーズファンはヨロシク!ってところかな。

 

続編である『新約ラストバイブルII 始まりの福音』と

新約ラストバイブルIII 夢幻の英雄』は未プレイなので、

そちらも今度遊んでレビューします!