『Blocky Dungeon』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:SquareAnon
機種:PC
ジャンル:パズルRPG
発売日:2023/4/7
価格(税込):1200円
落ち物パズルとダンジョンRPGを組み合わせたパズルRPGだ。
落ちてくるブロックでダンジョンを作り、ダンジョンの中でモンスターと戦う!
ありそうでなかったテトリス風のパズルRPG『Blocky Dungeon』めっちゃ面白い。
— ゲームブロガー双葉ラー油 (@daikai6) April 12, 2023
落ちてくるブロックでダンジョン作りながら敵と戦ってクリア条件を目指す。横一列に揃った地形を任意で消してパワーアップに使えるシステム。アイテム使って穴や壁を処理できるのもゆるくていいhttps://t.co/AkAeLGl24Q pic.twitter.com/3sb7oRZRq9
動画見ただけで「これは!」と思えるアイデアが秀逸だし、
実際遊ぶとルールもかなり考えられている良作だった。
ちょっと難易度は高めだが面白かったぞ。
クリア条件の異なる全20ステージに挑むクエストモードがメインで、
3段階の難易度があるエンドレスモードも存在する。
上から落ちてくるブロックでダンジョンを作り、
その中で敵と戦ってクリア条件を目指す。
クリア条件は単純に敵を倒すものから、かなり頭を使う物まで様々。
クリア条件を満たすと出口付きのブロックが落ちてくるので、
それを設置して中に入ればステージクリアだ。
ダンジョンの中を冒険する主人公と、
落ちてくるブロックを同時に操作するので最初は戸惑うが、
操作しなければ時間が経過しないからじっくり考えられる作り。
主人公は1ターンに行動力の分だけ攻撃や移動が可能で、
「ブロックを落とすと1ターン経過」というルールになってるぞ。
アイテムで回復したり、
経験値を貯めてレベルアップする要素はあるがランダム要素は薄い。
詰め将棋的な立ち回りが求められるのでかなりパズル寄りだね。
行動力を回復させるアイテムや、
レベルアップで行動力が回復する仕様もあるので、
上手く利用すると1ターンに行動しまくれるのが遊んでいて気持ち良い。
テトリスと同じで横一列に揃ったブロックは消すことが可能。
消すかどうかは任意で、消したラインの分だけ攻撃力がアップだ。
1ライン消したら攻撃力+1。5ラインなら攻撃力+5。
ギリギリまで消さずに粘ってボスをぶん殴って大ダメージ!とかが気持ち良い。
ただし攻撃力アップは次の1発だけ有効。攻撃せずに1ターン経過すると消えてしまう。
加えて、こちらの攻撃力と敵のHPがピッタリになるように攻撃すると、
「パーフェクトストライク」が発動。
攻撃力が+1された上で攻撃力が維持される。
つまり、一発殴ると攻撃力が初期状態に戻るけど、
HPピッタリで敵を倒してコンボを繋げる間は高火力を維持できるというシステム。
上手く利用すれば複数のモンスターを連続で倒せるし、
ザコを倒して攻撃力を上げて、更にライン消して攻撃力上げてボスをガツン!
なんてやり方も有効だ。上手く決まると脳汁が出る。
まずテトリスでブロックを綺麗に積んで消すだけで脳汁出るのに、
そこに暴力による快感が乗っかるからたまらんぜ!
消したラインの上にいる敵は問答無用で消滅させられるが、
これだと経験値が入らないのが難点。
ブロックを落とすと少しずつ難易度が上がって敵が強くなるので、
直接対決から逃げているとどんどん苦しくなるバランス。
しかも敵を倒さないと呪いゲージが溜まっていき、
これがMAXになるとダメージを受ける要素もある。
ブロックをどこに落とすか?1ターンで行動力をどう使うか?
これを頭に入れつつ攻撃力と敵のステータスを計算しながら立ち回ることになるので、
かなり頭を使うゲームになっているぞ。
とはいえ、アイテムのハンマーがあれば壁を壊したり穴を埋めたりが出来るので、
ブロックを変なところに落としてもリカバーしやすく、
穴を埋めて強引に横一列揃えたり出来るのはゆるい作りかな。
ザコ敵が同士討ちする仕様になってるので、横から漁夫の利を狙うのも楽しい。
敵の種類も豊富で個性付けがしっかりしてるから、
新しい敵が出る度に対抗策を練るのが楽しい。
君はかの有名なビホルダーくんじゃないか!
かと思うとボスで天狗も出てくる。
ファンタジーかと思ったらなかなかごった煮なノリである。
ボスはそのまま殴ってもダメージが通らなかったりするので、
突進攻撃を避けて壁にぶつけてピヨらせるとか、
ボスが発射した魔力の塊を破壊してピヨらせるなど、
ボスそれぞれの攻略法が必要になる。
いかにもアクションゲームのボスっぽい倒し方が多いの好きだなぁ。
気になったのはクエストモードの仕様がちょっと厳しめなところ。
ステージにはクリア条件の他に縛りプレイ的な条件が2つ用意されていて、
達成できるかどうかで最高で☆3つの評価が付く。
あらゆるゲームで採用されている仕様で、
俺はこれを見ると気が狂いそうになるのだが、まあそれはさておき……。
この☆の累計数が規定数にならないと先のステージに進めない上に、
このノルマがかなり厳しい。
全ステージで☆3を取るのを基本にしないと進めないバランスだ。
「面倒だから☆3を狙わずクリア優先で行こう」というプレイは出来ない!
ここはもうちょっとゆるくても良かったのではと思った。
縛り条件自体はよく考えられていて攻略する面白さがあるんだけどね。
ローカライズも基本的には問題なく、
図鑑説明文のジョークっぽい言い回しもちゃんとしてるんだけど、
一部のクリア条件が分かりにくいのは気になった。
1つ未満の5行スタックをクリアとは一体……?
悩みながらクエストモード全クリアして疲れたけど非常に面白かった!
秀逸なアイデアをしっかり形にしてる良作で、
クエストモードもエンドレスモードもそれぞれ魅力がある
パズルを組み合わせてダンジョンを作るゲームはたまにあるけど、
落ち物パズルの形式を活かしつつ、
ここまで綺麗にまとめてるのはありそうでなかった。
手強いけどコンボや1ターンに連続行動出来る仕様のおかげで爽快さがあるし、
主人公の移動、攻撃、ハンマーの使用などの操作を、
方向キーだけでまとめてる点などスマートさも光るぜ。
やり応え満点の1本。オススメです!