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パッケージを美少女にすることの大切さを教えてくれるシューティング『ガイアレス』レビュー!【MD/Switch】

 

レトロゲーム復刻|テレネットリバイバル - 公式サイト

 

『ガイアレス』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:日本テレネット

機種:MD/Switch

ジャンル:シューティング

発売日:1990/12/26(MD)2023/6/8(Switch)


 

1990年に日本テレネットからメガドライブで発売された2Dの横シューティング。

ProjectEGGで配信されたり、

2021年に海外で非純正ソフトとして限定パッケージ版が作られたりはしているが、

CS移植に関してはSwitchの『テレネットシューティングコレクション』が初めてだ。

 

SFアニメ的な世界観に意欲的なシステムにと見所はあるが、

難易度がムズ過ぎたりなんだりで練り込みの甘さが目立つ完成度。

しかしパッケージの美少女のおかげで今に至るまで一定の知名度はある……。

という立ち位置で、やっぱり女の子って大事!

 

 

当時の日本テレネットと言えばPCエンジンでCD-ROMの大容量を活かし、

アニメ・ボイス演出モリモリの作品を多く出していたが、

本作はメガドライブのROMカセット作品ということでボイス演出は無し。

とはいえ、物語背景を語るSFアニメ的なオープニングは数分のボリュームがあり、

そこはやはり力が入ってるところだね。

 

 

舞台は環境汚染で滅亡寸前の西暦3006年の地球。

地球の汚染を軍事利用しようとする反乱軍ガルファーと、

人類が自らの手でそれを阻止出来たら移民星を用意すると持ち掛ける連合星団レザリュス。

ボロボロの地球で1人勇気を燃やす主人公。

それに感動して「人類が自らの手で」って部分をガン無視して

凄いテクノロジー提供しちゃうレザリュスの女パイロット。

姉なのでそれをノリで許しちゃうレザリュスの女王。

 

という構成になっているが、

登場人物が主人公である地球人のパイロット、

連合星団の女王とその妹、反乱軍のボス4名だけという狭さもあり、

身内びいきと恋愛感情に収束するかなりふわっとした話になってる。

反乱軍も何が気に食わなくて反乱してるのかよく分からないからな!

オープニングとエンディングにしかデモが無いゲームなので、

とりあえず雰囲気だけ受け取れば良し!

 

 

全8ステージ構成のSFシューティングで、最大の特徴は「WOZ」システム。

自機の周りにいるオプションをザコ敵に撃ち込むことで

その能力をコピーできるというもの。

同じ敵から繰り返しコピーすることで最大で3段階までパワーアップだ。

地形やボスに合わせて有効な武器を選ぶ戦略性があるし、

今見てもなかなか面白いシステムだね。

 

 

グラフィックも力が入っており、ステージ毎にガラッと変わる背景や場面転換の多さ、

道中で次々に登場するボスなどバリエーション豊か。

スペースコロニー内で敵ロボット群と戦うシチュエーションがコテコテで特にいい。

 

 

この辺はグラディウスシリーズの影響を感じる……!

 

 

終盤の空間を切り裂くワープ演出などは「おおっ!」となった。

敵のメカデザインが70~80年代ロボットアニメの敵みたいなノリだけど、

全体的に気合入ってるぜ。

 

 

しかしバランスはかなり辛口。

序盤過ぎた辺りから初見殺しの多さがヤバいことになってくるし、

WOZシステムもどの敵からどの武器をコピーできるか分かりにくいため、

常に苦戦を強いられる。

『星のカービィ』は分かりやすくて偉大だったな……。

この初見殺しの多さとシビアさで戻り復活かつ、

一度死ぬとかなり戻されるのがマジでしんどい……!

敵弾を防ぐバリアアイテムはあるものの数がめっちゃ少ないし、

コンティニューも有限なので使い切ったらゲームオーバーだ。

 

断頭台の下をすり抜けながら道をふさいでる鎖を切って進むエリアだが、

鎖を切った瞬間にギロチンが落ちてくるので避けないとそのまま処刑される。

センスはめっちゃ好きだけどタイミングがシビア過ぎる!

 

そもそも戦闘機で宇宙戦争してるテームなのに、

3面だけ背景に松明があってトゲ付き鉄球がグルグル回って、

石造りの天井が落ちてくるとか悪魔城ドラキュラみたいな構成で、

ボスが死神なのなんなんだよ!

説明書には「宇宙神殿」と書いてあるが宇宙神殿とは一体……。

 

 

WOZシステムで相性の良い武器を取れればボスは結構あっさり倒せるが、

逆に相性が悪い武器で挑むと全然ダメージを与えられず、

高速弾ですりつぶされることになるのも結構キツい。

同じ敵を3回コピーすればすぐ最強状態になるので、

やられてもリカバーが効きやすいのは救いかな。

 

 

オプション項目も少ない。コンティニューや残機の設定は不可能。

難易度は「かんたん」「すごくむずかしい」の二つでデフォルトは「かんたん」だ!

ふざけやがって……!

 

 

遊んだユーザーの記憶に焼き付き、

『テレネットシューティングコレクション』のパッケージにまで抜擢された

パッケージの裸のおねーちゃんは正体不明。

 

 

装飾とポーズは女王ルディアナーサなんだけど顔やカラーリングが全然違うし、

該当するキャラがゲーム内に存在しない謎のキャラ。

まあどっちにしろゲーム内にこのイラストは一切出てこないから気にするな!

パッケージだけの女だ!

 

 

今回の移植で初めてプレイしたけど結構しんどかった!

システムやビジュアルは結構見所も多かったし、

「WOZシステム」を使ってくるラスボス戦はなかなか燃えたけど、

当時でも高難易度と言われた理由がよく分かったよ……!