人生ゲームがNintendo Switchで登場！/パーティーゲームで盛り上がろう！
『人生ゲーム for Nintendo Switch』のレビュー行くぜ！
パブリッシャー：タカラトミー
機種：Switch
ジャンル：ボードゲーム
発売日：2023/10/06
価格（税込）：6600円
タカラが誇るボードゲームの大定番『人生ゲーム』のNintendo Switch版だ。
ルーレットの出目で人生を体感しながらプレイヤー同士競い合う内容。
アバター作成や最大4人のオンラインプレイにも対応しているぞ。
あの『なつもん！ ２０世紀の夏休み』と同じ組み合わせ。
『人生ゲーム』は定番ボードゲームということでテレビゲーム化の歴史は古く、
初代ゲームボーイ時代から数多く発売されている。
初代プレイステーションでは外伝も含めるとなんと7作も発売。
意外なところではニンテンドウ64やドリームキャスト版もあったりする。
人生いろいろだ！
しかし、Wii時代に入ってからは人生の質が著しく低下し非難轟々。
特にWiiウェアで発売された『人生ゲーム』は半端じゃない虚無ゲーだったにも関わらず、
ネームバリュー効果で長らくWiiウェアのダウンロードランキング1位を独占。
こんな人生あんまりだよ……と、当時リアルタイムで買って絶望した俺としては、
家庭用ハードでは12年ぶりとなる最新作を見とどけなくてはならない！
というわけで購入したが
「Switch版人生ゲーム」としてはよくまとまっているし、
現代的なネタも多いので大人も結構楽しめる作り。
ゲームテンポやUIなども良好で丁寧な人生だったぞ！
天界で行われる人生リアリティショーという舞台設定になっており、
山寺宏一＆花澤香菜が声を務める二人によってゲームは進行する。
暇を持て余した神々の遊びに、我々人間が弄ばれるというわけだ！
仮面ライダーもちょっと前がリアリティーショーネタだったし今風のノリ。
時代によってデザインが変わりまくる天使と悪魔も健在だ。
悪魔ずいぶんとかわいくなったな！
ちなみにWii版はこんな感じでした……。
モードはじっくり遊べるメインモードと、
2016年に発売されたボードゲームの人生ゲームがそのまま遊べるモードの2種類。
そのままモードはイベントが文字だけで、
アバターなどの使用も出来ないシンプルな作りだ。
メインモードは子供＋大人時代をフルで遊ぶ、子どもだけ遊ぶ、大人から遊ぶの3種類。
プレイ時間の目安が出るのが親切だし、
フルで遊んでも2時間30分くらいなので程良いボリューム。
人生ゲームだから当然なんだけど「一生モード」って単語の圧が強い。
セーブデータを引き継いで「大人からモード」を選ぶことも出来るので、
「この間フルで遊んだ時のデータを使って、今日は大人からモードをサクッと遊ぼう」
とかも可能となっているぞ。
アバター作成も可能で服装のバリエーションはそこそこ多く、かわいいキャラも作れる。
学校の制服を男女問わず選べるのも今風だ！
一人で遊ぶ時や面子が足りない時はCPUを入れることももちろん可能。
見た目も含めてちゃんと個性付けされているのが楽しい。
運だのみの「一発屋アテル」は入れたくなるなぁ。
「たていし名人」と「あおと名人」は
コラボも行ったタカラトミー最寄り駅が元ネタのようだ。
ゲーム設定でいつでもメッセージやマス移動のスピードを変更可能。
CPU操作を「すぐ」にするとメッセージが読めないくらい早くなるぞ！
ゲーム進行サクサクだし、
オンラインで通信が切れたプレイヤーの再募集設定もあったりと、
こういうところ手を抜いてないのは好感が持てる。
すべて決まったらゲームスタート！
ルーレットを回して出た目の数だけ進み、
赤ん坊から学生、大人、老後と成長しながら様々な人生のイベントを体感し、
最後に一番資産を多く持っていたプレイヤーが勝ちのゲームだ。
一定ターン経過で次の時代に進む構成で、
老後の最終マップで早くゴールしたプレイヤーにボーナスという構成。
出目を操作できるカードなどはあるが
プレイヤー同士の駆け引きは少なく、運の要素が強い作りになってる。
イベントマスで知力、体力、センスの3つのステータスを上げて、
色々な職業についてお金を稼いで結婚して子供を産んで資産を増やす。
この手のゲームとしてはマイナスマスの数が少なく、
ラッキーマスでいかに金をデカく稼ぐか、
いかにステータスをデカく伸ばすかが重要になるバランスだ。
とはいえ、その分マイナスマスでのダメージも大きかったりするし、
終盤にすべてを掛けてギャンブルステージに飛ぶ一発逆転要素もある。
みんなワイワイ盛り上がれる作りになってるね。
ルーレットは完全ランダムじゃなくてボタンの強弱で少し操作可能にもなってる。
針のしなりの挙動も含めて、リアルの『人生ゲーム』を思わせる絶妙な仕様。
お金に余裕があったら家を購入だ！
子どもを育てるのに必須だし、高い家だと付加効果もあったりする。
目指せ宇宙シャトル！
大人になるとステータスに応じた様々な職業に就職可能で、
フリーランスや野球選手、サッカー選手、格闘家、アイドル、会社員など多彩。
条件が合えば途中から転職も可能になっていく。
給料日のたびに昇進チャンスがあるので最高ランクを目指せ！
野球選手はケガとの戦いになるとか、アイドルは大人時代前半しか昇進できないとか、
動画配信者と政治家は「ファンカード」のレベルを上げないと昇進できないとか。
職業毎に独自条件が設定されており、微妙に生々しいのが面白いところ。
「動画配信者」は特に今風の職業って感じする。
「よーし、これからは動画配信者として活動していくぞ！！」
の死亡フラグっぷりがヤバい。まずは兼業で様子見したほうが良くない？
イベントが「今日は動画配信をするぞ！」ばかりだったり、
給料日のたびに手に入るマンネリカードを消さないとランクダウンするので、
常にマンネリとの戦いになったり、
低評価つけられたり動画が伸び悩んだりで世知辛い……。
最高ランクは「登録者数1000万人」なので目指せヒカキンだ！
最初のプレイで動画配信者を選んだらババアになっても耐久配信してた。
体を労われババア！
最初は地下アイドルからスタートするアイドルも服装かわいくて好き。
アイテムでサイン入りアクリルスタンドがあったり、
CMダンスがバズったりとそれっぽいイベント色々。
アイドルたるもの、予定のない日も1秒だってムダにできない！
結婚したら即アイドル引退になったり、
最高ランクである「伝説のアイドル」状態で挑むライブの結果がパッとしないと、
そこが引き際と見て潔く引退したりと、アイドル道は厳しいぜ！
アイドル引退するとフリーランスになるので、
そこから別の職業を目指してみるのも面白い。
ゲームの目的は資産を稼いで他のプレイヤーに勝つことだけど、
こういう感じで自分なりの「人生」を楽しんでみるのも良いね。
俺がプレイした時はプロデューサーと社長が喧嘩して事務所を出て行き、
そのまま1年経っても帰ってこなくてユニット消滅、
アイドル引退のイベントが発生したぞ。あんまりだろこの人生！
恋人との好感度を上げることで結婚したり子供を作ったりできるが、
今の時代に合わせて同性婚あり！
子供は二人の気持ちが天に届くとやってくるという設定だ。
子供は大量の仕送りを送ってくれるので、子沢山なほど資産が増えやすい！
というのはオリジナルの人生ゲームに近い仕様かな。独身で頑張るのも良し。
ゲーム終了時に各プレイヤーの人生レポートをまとめて
一枚に表示してくれるのは気が利いてるぜ。
良くも悪くも運の要素が強いのが魅力のボードゲーム。
ガッツリやりこむには不向きだが、テンポの良さも含めて
今の時代にSwitchで手軽に遊ぶ人生ゲームとしてしっかりまとまっているし、
プレイヤー同士の駆け引きを求めるなら『桃太郎電鉄』が、
ミニゲーム中心で盛り上がるなら『マリオパーティ』があるから、
差別化にもなっているね。
こういう人生でいいんだよ……こういう人生で！
