黒子スタイルのレビュー行くぜ!
黒子スタイルはインプラスが3月12日に600円で配信した3DS DLソフトだ!
ジャンルは横スクロールのアクションゲーム。
自動で右に動くキャラクターのジャンプ操作と速度調節のみで遊ぶタイプのものだ。
いわゆる「ラン&ジャンプ系ゲーム」ってヤツだな。
キー操作の出来ないスマホのゲームだとポピュラーなジャンルで、
3DS DLソフトだとゲキヤバランナーやミャウミャウチャンバーやチャリ走DXなどがこのタイプ。
インプラスはこれまでスマホでゲームを作り続けていたメーカーで3DSソフトはこれが初。
「ハイパージャンパー」という元になったゲームはあるみたいだが、黒子スタイル自体は新作。
新規メーカーの新作が3DS DLソフトで登場ということで割と期待してはいたんだが……。
本を読むのが大好きなんだけど、いつも読んでる途中で寝てしまって最後まで読めない主人公の黒子。
実は本の中に潜んでいる「スイマ」が読む人を眠らせているのが原因だった。
事情を本の住人から聞いた黒子はスイマを撲滅するために本の世界へ飛び込んだ!
というストーリーだ。
まあOPだけでゲーム中は会話デモとか一切無いんですけども。
操作方法は方向キーの左右で加速と減速(一部のスタイルのみ)。
Aボタンでジャンプ。
方向キーの上かXボタンで奥にジャンプ移動。
方向キーの下かBボタンで手前にジャンプ移動。
ジャンプ中にボタンを押す事でもう一度ジャンプも出来る。
穴に落ちたら即死!
基本的には敵を規定数倒せばそのステージはクリアで、
攻撃は道に落ちているアイテムを一定数取ると自動で発動する。
主人公の黒子と敵には炎、水、木の属性が存在しており、
弱点を突けばすぐ倒せるけど突けないとなかなかダメージを与えられない。
ステージには属性チェンジアイテムが落ちているし、
ステージ開始前にはスタイルを選択可能。
スタイルはステージクリア時にもらえるダイヤで新しいものが購入可能で
加速と減速が出来るものや、一度やられても復活出来るスタイルなど能力に違いがあって、最初の属性も違う。
ステージ中にYボタンを押すと「属性を初期状態に戻す」ことが可能なので、
例えば炎の敵が多いステージなら初期属性が水のスタイルで出撃すれば効率よく攻撃が出来るのだ。
炎の敵出た!こっちは水属性なのでこのまま攻撃!倒したら木の敵が出た!属性をアイテムで炎に変えて攻撃!
次にまた炎の敵が出た!アイテムではなく属性の初期化で水に戻して攻撃!とかでサクッと倒せる。
1ステージは30秒ほどでループ。出現アイテムは固定なので覚え要素強し。
画面中央、手前、奥の3種類の足場があるのでうまくジャンプで乗り継いでいき、
とにかく効率良くアイテムを集めて素早く敵を倒して好タイムを目指そう!というゲームだ。
オーシャン、ボルケーノ、ダークナイトの3エリアで各9ステージ。合計27ステージ。
全ステージに高難易度の「ムズッ!」verが存在していてクリアすると遊べるようになる。
1ステージは短く、終わらせるだけなら1~3分程度だ。
同じスタイルを使い続けるとレベルアップして見た目も変化していく。
これはドット黒子。ゆうしゃ風のドットに進化!
スタイルを変化すると黒子の動きや落ちているアイテムのグラフィックもガラリと変化するし、
背景美術やキャラの動きは凝っていて見応えアリ。立体視もしっかりしていて立体感あるね。
しかし問題点はかなり多し。
まず画面の見づらさ。
エフェクトがかなり派手な上に、手前、中央、奥の足場を横から見た構成なので、
立体視をONにしていても足場の位置が大分分かりにくい。
出現したスイマは画面右端を浮遊しているので沢山出てくると足場が隠れちゃう。
この画像で説明すると主人公が乗ってるのが中央の足場で、
カラフルなブロックが浮いてるのが奥の足場。ヒツジみたいな敵がいるところが手前の足場だ。
色分けはされているものの見辛すぎる……。
真横じゃなくて少し斜めから見た視点にするべきだったのでは。
「2段ジャンプを使ってジャンプ中に奥や手前の足場に移動する」
ってテクを割と序盤から要求される上に、足場から落ちたら即死というのがまたつらい。
立体視をOFFにすると難易度が跳ね上がるぜ!
敵は最初から最後まで炎、木、水のスイマの3種類のみでボスなども一切存在しないし、
別に攻撃をしてくるわけでもない。ずっと右端にいるのでぶつかることも無い。
3つのエリアが存在するけど見た目以外にエリアごとの特色に乏しく、
特別なギミックなどもまったくないので最初から最後までかなり淡々とした展開が続く。
仕掛けらしい仕掛けはムズッ!にすると足場が急に動く、
ダークナイトステージだと足場が消えるってくらいか。
ステージ数とスタイルの成長が噛み合ってないので、
複数のスタイルをしっかりレベルアップしようと思うと作業プレイは必須。
スタイルは10種類あるけど能力は
「スピード調節可能」「一度だけ復活」「クリア時のダイヤ増加」の3種類だけなのもねえ。
BGMはクラシックの無難なアレンジばかりで特に言う事は無し。
「本の世界を冒険!」という設定だが、ステージは溶岩、海、ハロウィンっぽい街の3種類。
黒子のスタイルはドット、トウモロコシ、犬、バイク、コック、ドラゴン、サーファーなどなど。
キャラもステージも統一感が無さ過ぎるし、デモはOPだけなのでどうにも遊んでて入り込めない。
そもそも主人公の「黒子」って何者だよ?!本好きって設定以外正体不明過ぎるぜ!
「ゲームの合間にゲームをしよう」とか公式でお手軽感を全面に押し出してる割には、
ロード時間が少し長めなのもバツ。
攻撃アイテムを取りまくって属性を突いたオート攻撃でバシバシ敵を吹き飛ばす爽快さと
レースゲームのタイムアタック的なやり込み要素がウリなのは分かるんだけど、
どこを見ても練りこみ不足で淡々としてるだけの画面が見辛いゲームになってしまってる。
割と期待してたんだけど大分残念な内容だなあ。600円でもオススメはできない!