ツクールシリーズ Arcanion: Tale of Magi ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
Arcanion: Tale of Magi on Steam
『ツクールシリーズ Arcanion: Tale of Magi』のレビュー行くぜ!
パブリッシャー:Gotcha Gotcha Games/MoniusProductions
機種:Switch/PC
ジャンル:アクション
発売日:2020/9/8(Steam)2022/02/17
価格(税込):1100~1120円
クラシックなドットの2Dアクションシューティングだ。
メインビジュアルとゲーム画面の差が凄いぜ!よくある話か……。
『アクションゲームツクールMV』で製作されたゲームをコンシューマ展開する!
『ツクールシリーズ』の1作品となっているぞ。
元々は2020年に配信されていた作品で、
後からツクールシリーズとしてSwitchに登場した形。
今のところPC版は日本語無しだ。
開発は海外のMoniusProductions。
スタッフロール見るとほとんど個人製作に近かったね。
ドットがかなり素朴な感じなので、
「ツクールシリーズでアクションだから一応買ってみるが……」と怯みつつ挑んだけど、
アクションゲームとして結構ポイントを押さえた作りで面白かったぞ。
主人公はアルカニオンの島を守る戦士として、修道院で修練を積むマギ。
フード姿の盗賊によって盗まれた、暗黒の秘本を取り戻すために旅立つことになる。
記憶喪失であるマギと盗賊には何らかの関係があり、
それは戦いの中で少しずつ明らかになっていく……!というストーリーだ。
オーソドックスな2Dアクションで、魔法弾を使って敵を倒していく。
感覚としては『ロックマン』に近い作りだな。
盾持ちで道を塞ぐそれっぽいザコもいる!
古着屋帰りのレッドアリーマーみたいな奴も出てきた!
ステージの途中では様々な魔法が手に入るので、
それを1つだけ装備して使用出来る。
『ロックマン』と違ってエネルギーを消費するなどの制限はなし。
また、序盤過ぎると二段ジャンプがデフォルトで可能になるので、
主人公の基本性能はなかなか高いね。
魔法は空中でも発動可能で無敵性能がある体当たりのオーラチャージ。
上キーとの組み合わせで切り上げ攻撃が発動可能なオーラソード。
ジャンプ中に滑空が可能になるオーラウイング。
方向キーで軌道を自由に操作できる爆弾を飛ばすオーラマインなどなど……。
個性付けがしっかりしていて強い物が多いので、
状況に応じて使い分けていくのが楽しい作りだ。
特にオーラソードの切り上げ攻撃は判定も無敵時間も強いので、
これで敵をカウンター出来るようになるとグッと面白くなるね。
モーションと破壊力がゼットセイバーの龍炎刃なので動かしてて馴染むぜ……!
残機制ではなくチェックポイント式で、
後半ステージの長さやボスラッシュの厳しさなどは少し気になったが、
基本的にはステージの長さもチェックポイントの数も丁度良いバランスになってる。
ボス戦もよく出来てる。
魔法の無敵時間を活用して攻略を組み立てていく面白さがしっかりあって、
攻撃パターンを見切れば魔法で避けて魔法で殴る連続攻撃であっさり倒せる。
が、かといって安易なゴリ押しが通用するほど雑ではない。
バランスがなかなか絶妙だ。
ドットはチープではあるんだけど、画面奥から攻撃してくるとか、
戦闘中に足場が崩れるとか、ボス戦らしい演出がしっかり盛り込まれてる。
ちゃんとしてるねぇ。
ツクールシリーズ新作のArcanion、ドットが素朴すぎて怯んだけどちゃんと作ってあって結構好きかも #NintendoSwitch pic.twitter.com/EQoDvnJmYw
— ゲームブロガー双葉ラー油 (@daikai6) February 16, 2022
ボスを倒した時のファンファーレと勝利ダンスも味があって良い。
劇中でも変なダンスって突っ込まれたりする。
全体マップからステージを選択して出撃する構成で、
最初からすべてのステージを選べるわけではないが、多少の自由度はあるし、
一度クリアしたステージをもう一度探索してアイテムを探したりもできる。
ショップでは貯めたコインで最大HPアップや装備アイテムを買うことも可能だ。
終盤は装備アイテムを一通り買っておかないと結構苦戦するね。
ストーリーに関して。翻訳の違和感は少ないんだけど、
この手のレトロ風アクションにしては無駄に入り組んだ話。
あんまり活かせてない脇役も含めてごちゃついてる印象だ。
フードの男の「着地は完璧」という謎の決めセリフとか、
無駄に大仰過ぎるセリフ回しとかは妙に印象に残るね。
なんでコイツはそんなにスーパーヒーロー着地に拘ってるんだ。
クソみてぇなデザインの気球で決戦に向かうシーンも好き。
気になった点としてはバグ。
岩を壊して道を作る終盤ステージは、
ステージを出ても岩の破壊状況が引き継がれるので、
通った後にステージを出てやり直したりすると道が塞がって進めない。
そのままセーブすると完全に進行不能になる。
ボス戦でボスが消えて詰むこともあった。
ショップでは消耗品の回復アイテムが買えるので、
難しかったらこれを沢山買ってね!ってゲームなんだけど、
何故か回復アイテムだけ購入ボタンが押せなくて買えない!
偽りの優しさが店先に並んでいた……。
アクションゲームツクールMVで製作されてるせいか、
レスポンスもちょっと悪く感じた。
二段ジャンプがあるのでそれなりに軽快なんだけど、
魔法を使いまくったり激しい操作してると引っかかる時があるね。
バグで引っかかってクリアまでは4~5時間ほど掛かった。
グラフィックやBGMはこの手のレトロ風ゲームとしてもチープだし、
バグなども残念だったが、
アクションゲーム好きな人が丁寧に作ったのが伝わってくる内容だ。
まあ、今の時代にこの手のアクションゲームは飽和状態なので、
他人にオススメはし辛いところなんだが……。
俺は遊んでて楽しかったし、「割と良かったよ!」って言いたくなる1本だったぜ!