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3DSソフト「ゲームセンターCX 三丁目の有野」レビュー!とにかく低い完成度!

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遅くなったがゲームセンターCX 三丁目の有野のレビュー行くぜ!

ゲームセンターCX 3丁目の有野 | バンダイナムコゲームス公式サイト

ゲームセンターCX 三丁目の有野はバンダイナムコゲームスが3月20日に発売した3DSソフト!

通常版が5480円でDVD付き限定版が7480円だったが俺はもちろん限定版だ。

よゐこの有野が有野課長となって数々のレトロゲームに挑戦していく大人気番組。

「ゲームセンターCX」をゲーム化したもの。

内容はこのゲームのために完全オリジナルで作られた「レトロ風ゲーム」にチャレンジしていくというものだ。

シリーズ3作目。前作と前々作はインディーズゼロが担当していたが、

忙しいとのことで今回はグレフが担当している。

ゲームセンターCXの番組でもグレフの社長が出て来て「ウチが作ってます!」感を出していたが、

スタッフロールによると収録ゲームのうち「ザウルスボーイ」「ブラッドオブドラゴン」の2作品は外注。

クアドラソフトウェアが担当しているようだ。

また、ゲームを起動するとレトロゲーム移植に定評のあるエムツーのロゴが出てくるが、

これはツール提供をしただけで実際の開発には関わっていない模様。エムツーの名誉のために書いておく。

ストーリーは記憶喪失となった有野少年の記憶を取り戻すために

主人公が「天の声」の指示にしたがって様々なゲームに挑戦していくという流れだ。

ADVパートで街を移動してゲームに関するヒントを手に入れたり、

シナリオと関係ないサブゲームを入手したり、

ゲームセンターCX番組スタッフそっくりさんとの会話が豊富にあったり。

収録ゲームはメインとなる8本のゲームとサブゲームで合計15種類以上。

まずはシナリオ上プレイすることになるメインの8本すべてを一気にレビューするぜ!

かなり長いからな!

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「ルーミーと魔法のホウキ」

最初に遊ぶことになるソフト。劇中ではアーケード版とゲーファミ(ファミコンのパロ)版が登場。

足場となるブロックを下から叩くと穴が空き、

そこに落下したザコ敵の上をBボタンのホウキダッシュで通過すると倒せる。

複数の敵をまとめて倒すとコンボとなり得点がアップ。

ザコ敵は画面最上部から落下してくるので規定数倒せればステージクリア。ボス戦はナシ。

ルールをロードランナーに近くした初代マリオブラザーズのようなゲーム。

敵を2回倒す度に画面上部にルーレットのように絵柄が変わるアイテムが登場。

取った時の絵柄で敵を倒せる無敵アイテムから、足場が一時的に全部吹き飛ぶ爆弾まで効果が変化する。

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ゲームとしての問題点は山積み。

「ブロックを下から叩いて穴を空ける」「そこに落下した敵の上をホウキで通過する」

という手順を踏まないと敵を倒せないのに、処理しきれないほど大量の敵が出てくるとか、

ベルトコンベアブロックだらけとか、叩いても穴を空けられない足場がステージの半分を占めてるとか

横から高速で弾を撃ってくる敵がワラワラ出てくるとか、

敵と同じように移動するけど穴に落としたりはできない弾を発射して攻撃してくる敵が出てくるとか。

ホウキで敵を一掃する爽快感を味わわせる気が無いとしか思えない構成。

敵の強さや複雑なステージ構成にプレイヤーキャラの性能がまったく追いついてない理不尽バランス。

最終的にルーレットで無敵アイテムを狙うだけの目押しゲーとなる。

レトロゲーの再現としても1本のゲームとしても破綻してる駄作と言い切っていい。

最初の1本がこれとかプレイヤーに覚悟を強いる有野だわ……!

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「ウイングヒーロー」

2本目は横スクロールのシューティングゲーム。

劇中ではアーケード版とゲーファミ(ファミコンのパロ)版が登場。

Aボタンで溜め撃ち可能なショット、Bボタンが下方向に投下する爆弾攻撃。

敵のデザインなども含めて見た目は完璧に「スカイキッド」なんだが、

宙返りなど独自システムと呼べるものがすべて無くなっているのでオーソドックスなだけのシューティング。

シンプルなゲームで大きな欠点も無くそれなりに面白いが、

これといった特徴や長所も無く、古いアーケードゲームのようにステージ毎の変化にも乏しいため、

どうにも地味な1本。

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「ソーマの秘宝」

3本目はアクションゲーム。

劇中ではアーケード版とゲーファミ(ファミコンのパロ)版が登場。

Aボタンで攻撃、Bボタンでゲージを使用してのハイドモード。

隠し宝箱や画面レイアウトなど。ドルアーガの塔がモデル。

ステージ中に隠れた宝箱からすべてのコインを回収するとクリア。

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ハイドモード中はスポットライトのような演出がかかり、

自分の周りしか見えなくなるが無敵になり、隠し通路や隠れた宝箱が見えるようになる。

強力な攻撃や移動速度アップなどの効果があるアイテムは一定時間経過で出現。

コインを一定数取ると早く出るというルールなので、

アイテムが欲しかったらクリアにならない程度にコインを取ってあとは待つだけ

というよく分からない立ち回りが要求される。

基本的にはゲージを消費してのハイドモードを使って隠し宝箱と隠し通路を探すだけのゲームで、

中盤からはバカみたいに広い迷路みたいなステージが頻繁に出てくるので、

小刻みにハイドモードを使いながら延々と歩いて

隠し宝箱と隠し通路をひたすら探す作業的なだけのゲームになる。

ハイドモード用のゲージもなかなか回復しないので苦痛。

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アイテムは沢山出てくるけど1つしか持てないとか実にストレス溜まる。

ひたすらにめんどくさいだけのゲーム。

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「ザウルスボーイ」

横スクロールの2Dアクションゲーム。

劇中ではアーケード版とキングV3(セガ・マークIIIのパロ)版が登場。

探検家ルックの主人公が石斧で敵を粉砕していく内容で、

ボスを倒すと特殊な能力を持った着ぐるみを入手できる。

高橋名人の冒険島にロックマン的な要素を取り入れたゲームだ。

いや、セガ・マークIIIのソフトだから正しくは高橋名人ではなくワンダーボーイか。

ステージには制限時間があり、これがゼロになると無敵の鳥が出現して体当たりを仕掛けてくる。

ここは忍者龍剣伝。番組で鳥にめっちゃ苦戦してたからね。

操作はAボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃、スタートボタンのポーズメニューから着ぐるみの交換。

LRボタンで着ぐるみ交換のショートカットも可能。

方向キーの上下とBボタンを組み合わせることで石斧の軌道を変えることも出来る。

空中の敵や地面を這う敵も倒しやすいのだ。

着ぐるみを着ている状態でダメージを受けると最初の探検家ルックに戻されてその着ぐるみを失う。

失った着ぐるみは回復アイテムを取るかステージクリアで回復。

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アクションゲームとしてはオーソドックスだが、三丁目の有野の収録ゲームの中では頭1つ抜けた完成度!

ちゃんとアクションゲームを分かってる人が作ってるのが伝わってくるステージ構成に、

特色のあるステージに攻撃パターンにしっかりと変化のつけてあるボス戦。

終盤ステージのギリジャンも歯ごたえあっていい。

難易度はそれなりに手強いが、コンティニューが標準搭載だし難しすぎないバランス。

ここは攻撃力の火炎弾が撃てる着ぐるみで攻撃してザコを倒そう、

こっちはザコ敵が並んでるから無敵の回転ダッシュが使える着ぐるみで一気に突破しよう、

みたいな使い分けが楽しい。

BGMもいい。特にステージ3と4のBGMは印象的なイントロとループ前の転調が絶品でお気に入りだぜ。

欠点は出来るだけ色んな着ぐるみを使わせたいのか、

「○○が使える状態なら普通だけど使えない状態だと難易度が跳ね上がる」みたいな箇所が多い点かな。

後半ステージが顕著でここはちょっとバランスが悪く感じた。

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とはいえ、これぞ2Dアクションゲーム!という手触りで熱中したぜ。

グレフもやれば出来るんじゃないか!

……えっ、これグレフが開発してないの?!

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「BREAK SHOOT」

スポーツゲームっぽいが対戦型のブロックくずし。

劇中ではアーケード版とNEW-GEM(ネオジオのパロ)版が登場。

パドルを動かしてボールを弾き、相手のゴールに3回入れれば勝ち、こっちのゴールに3回入れられたら負け。

時間経過と相手の選手を倒すことで溜まるゲージを消費して3段階の必殺シュートを発射可能。

パドルの前に並んでいる選手は相手のボールを弾き返す壁の役目をするんだが、

レベル2と3の必殺シュートを撃つと全員復活&CPUも必殺シュートを使うという仕様のせいで、

選手が復活しまくりで無駄に試合が長引いてしまう。

味方の選手もパドルのすぐ前に並んでるからボールが思わぬ方向に反射されてミスすることも。

ボールのスピードがかなり速い上に挙動を制御し辛いので難易度は高めだ。

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また、CPU戦では前哨戦と称して通常のブロックくずしに近いステージを3回もやらされる。

画面内のザコ選手をすべて倒せばクリアだが、ここでのミスも相手のポイントにカウント。

3ステージクリアしてようやくCPU戦が始まるので常にプレイヤーに圧倒的に不利な条件での試合となる。

CPU戦でコンティニューしたらもちろん前哨戦からやり直しだ。

後半ステージの前哨戦は針の穴を通すような配置が延々と続く上に、

VS戦もCPUが超反応してくるので本当にストレスが溜まる。勘弁して欲しいわ。

対戦ゲームとしてもブロックくずしとしても面白くない。

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「ゾリアテス」

縦スクロールの2Dシューティング。劇中ではゲーファミ版が登場。

武器の性能や隠しボーナスアイテムやそれっぽい地上物など、

スターソルジャーから続くハドソン製シューティングゲームを強く意識した内容だ。

Aボタンでショット、Bボタンでパワーアップを一段階下げてのボム攻撃。

武器は4種類存在し、同じ武器アイテムを取り続けるとどんどん強くなっていく。

最強状態でその武器アイテムを取ると10000点のボーナスが入る。

特定の地上物を連続して破壊することで最大25600点入るシステムもあるし、

敵の攻撃を喰らってもパワーアップが一段階ダウンするだけで、

最弱状態じゃなければ死なないので大分遊びやすい。

ノーコンティニューで最終ステージをクリアすると始まる2周目の構成には「おっ!」となったぜ。

地上物をバリバリ破壊していくのはなかなか気持ち良いし、面白い1本だ。

シューティング好きだけど苦手って俺でもなんとか2周クリア出来たので難易度は低めかな。

ただ、このゲームならではの独自要素があんまり無いので

「さすがシューティングメーカーのグレフが担当しただけあってよく出来てる!」

と言い切れるほどの内容では無いか……。

「特定の武器以外では破壊できず、攻撃を完全に遮断する地上物」などの要素も余計だった。

ボタンで武器を自由に切り替えられるシューティングならともかくこのゲームだとね。

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「ブラッドオブドラゴン」

本格ファンタジーRPG。

劇中ではゲーファミデラックス(スーパーファミコンのパロ)のソフトとして登場。

元ネタは見たまんまファイナルファンタジーである。

クリアまでに8時間くらい掛かったのでゲーム内ゲームとしてはなかなかボリュームがあるが、

RPGとしての作りの雑さとあまりのスーファミ感の無さに俺もブチキレ金剛ですよ。

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会話シーンがすべて立ち絵で行われるからスーファミっぽくないというかGBAのRPGのようだ。

戦闘は攻撃する順番が可視化されているだけなので、本物のFFのようなリアルタイムバトルではない。

RPGとしてはオーソドックスではあるんだが、中盤からこっちの攻撃がミス連発。

通常攻撃も剣技も魔法攻撃もとにかくミスる。

4連続攻撃が1回しか当たらないとか全部ミスとかもちょいちょいある。

敵との遭遇率もかなり高めなので遊んでてとにかくストレスが溜まる。

スーファミ時代のRPGをモチーフにしてるのに街へワープする魔法も

ダンジョンから脱出する魔法も存在しない。ルーラとリレミトとテレポはどうした!?

なので、ダンジョンでボスを倒した後は徒歩で脱出しなければならない。

全滅するとタイトル画面に戻されるぜ。これは緊張感がありますね!

序盤ストーリーの都合で通り道になってる同じダンジョンを何度も通ることになるのもだるい

仲間が覚える魔法もバランスが取れておらず、

例えば主人公が覚える技は序盤に覚えるスマッシュが安定して強くてそれ以外がいらないレベル。

「防御力無視の大ダメージを与える」というもので、

その次に覚える魔法剣攻撃で相手の属性を突くよりこれで殴った方がダメージは断然上。

後半になると4回攻撃や5回攻撃の大技も覚えるんだが、

終盤でも主人公の最大MPが300くらいなのにこの連続攻撃は消費MPが50とか100。

対してスマッシュは消費MP10。しかも威力は大差ない。スマッシュ万歳。

他にも、回復役のヒロインが回復魔法を4種類覚えるんだけど

最高ランクの回復魔法は燃費が最悪な上に、

パーティーを全回復させるならその1つ前の魔法で十分だったりする。

いや、よほどギリギリの状態でもなければその更に1つ前の魔法で十分全回復するかな…。

「剣も回復魔法も使える!」的なキャラがいて、

パーティーから抜ける時に「回復役がいなくなるのは困るな」みたいなセリフもあるんだけど、

実際は魔力が低いから回復魔法使わせてもあんまり体力が回復しないとか、

バランスがグダグダすぎる。

UIもデキが悪く、装備アイテムを買う時に現在の装備アイテムとの性能比較が出来ない上に、

持っている装備アイテムの性能を確認する方法が、実際に装備して数字の増減を見る以外に不可能。

装備アイテムを買うだけでも面倒だぜ。

アイテムを買う時にそのアイテムの所持数も表示されるんだけど、

何故か装備しているアイテムは所持数にカウントされない。

例えばパーティーでミスリルヘルムを装備してる人間が2人いる状態でミスリルヘルムを買おうとしても

「所持数 0」という表示が出る。持ってるアイテムうっかり買っちゃうよ!

装備やステータス画面などでLRボタンを使った切り替えが出来ないのも地味に不便。

見た目が安っぽくてRPGツクールのゲームみたいにも見えるけど、こういうところはRPGツクール以下では?

他にも最強武器の作り方が「長いラスダン最深部で合成アイテム拾って徒歩で街に戻って合成」だったり、

終盤のボスの行動パターンが単体への状態異常魔法と

全体攻撃の繰り返しでやる気なかったりで雑なゲームだぜ!

ラスダンはボスが沢山いるけどラスボス含めても最初に戦うことになるボスが一番強かったよ!

細かい点では見た目がロボットの敵に睡眠魔法が通じるとか、

砂漠や森にイカみたいなモンスターが出てくるとか、

回復魔法も攻撃魔法も剣技も槍技も「まほう」で一緒くたにされてるとか……。

キャラやストーリーもありきたりすぎて特に語るところは無い。

宿命の勇者と巫女におてんばな幼馴染。敵で出てくる愉快な3馬鹿に四天王にやたら破滅大好きなラスボス。

「この人、味方っぽく出てきたけどデコの真ん中からデカい角が生えてるからそのうち敵になるのかな……」

って思ったらホントにそうなるしキャラデザはもうちょっと考えてくださいよ!!

魔法やアイテムのネーミングもほとんどファイナルファンタジーそのまんま。

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リヴァイアサンもいるぜ!

あと「はどうほう」を撃ってくるロボットの敵とか。

音楽は全体的にFF5っぽいねー。戦闘とか港町のBGMとか似てるわ。

一応はマルチエンディングらしいんだけど、

そのマルチ部分に該当する最後の会話シーンが画面真っ暗でテキストだけで進行するので、

だったらマルチエンディングじゃなくていいからちゃんと画面作って欲しかったなって……。

まあ敵が結構強いからレベル上げをしっかりしないと苦戦したり、

ストーリー上行かなくてもいい洞窟が沢山あって、飛空艇で乗り込むと

色々強力なアイテムがあったりするところは昔のRPGっぽくて少し面白かったかな

モンスターのドット絵自体も悪くは無い。

なんだかんだで「最近あんまりやってなかったけど俺RPG好きだわ!」と実感できた。

「こういうダメなRPGたまにある!」という気分を味わいたい人にはオススメです。

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「ネジマキングダム」

最後にプレイすることになる上から見下ろした視点の2DアクションRPG。

劇中ではゲーファミデラックス(スーパーファミコンのパロ)のソフトとして登場。

グラフィック以前にメニュー画面の曲から全力でゼルダの伝説である。

操作はAボタンで攻撃、Bボタンでジャンプ、Xボタンで装備アイテムの使用。

LRボタンで装備アイテムの切り替えだ。

カギや新しい装備アイテムを探してカギのかかった扉やそのままでは通れない道を突破していく。

パッと見はゼルダの伝説そのまんまだが、

謎解きらしい謎解きが数箇所しかないので純粋なステージクリア型アクションに近い。

しかし謎解きが無いのでステージの密度が薄いにも関わらずマップがやたらだだっ広く、

お金の要素や会話デモなども無いのでダラダラした展開が続く。

隅から隅まで歩き回ってのアイテム探しだ。

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中盤のステージからはギリギリの足場を連続でジャンプして、

1回でもミスしたら落下して死ぬのではなく入り口に近い場所に戻される仕掛けが登場。

ステージがダラダラと広いので、戻されるととにかく時間が掛かるのでだるい……。

なんでゼルダもどきにギリジャン要素入れるんだよ!

しかもゼルダも捕まると入り口に戻される敵とか、下の階に落下する場所とかはあったが、

ここまでシビアかつ戻し要素のあるジャンプアクションは無いぞ!

完全にレトロゲームの難しさを勘違いした構成。

そこを乗り越えるとワープゾーンだらけでイライラさせられる最終ステージである。

ワープでスタート地点に戻る度に有野課長の「またここー?!」ってボイス入るのホントイライラする。

俺だって来たくて来てるわけじゃねーよ!

あんたがやりたくも無い激ムズレトロゲームを仕事で嫌々やってるのと同じようになッ!

そんな有野課長が好きです!

アイテムを見つけて剣が強くなると

衝撃波、ダッシュ攻撃、回転斬りの3段階の溜め攻撃が使えるようになっていくが、

溜めに時間が掛かりすぎるので最初以外は攻撃として機能してない。

ゼルダみたいに草を刈るとアイテムが出てくる要素もあるが、

ゼルダの草刈りが楽しかったのはお金が出てくるからで

お金が存在しないこのゲームだとあんまり楽しくないですね。

「死ぬと自分の死体がその場に残るのでそれを活用することが出来る」

というのが最大の独自システムだが、

水が邪魔でジャンプが届かない場所を通るためにわざと水に飛び込んで死んで、

その水死体を足場に先に進む場所がいくつかあるくらいでほとんど生かせてない。

自分の死体を盾にして敵の攻撃を防ぐことも出来るけど、

そんなのよりジャンプで避けた方が早い場面多いし……。

というか、この「死体を活用できる」というシステムの都合で

終盤は40回くらい死なないとゲームオーバーにならないために難易度は激ヌル。

完全にゲームバランスが壊れてる。

これなら好きなタイミングで自分の分身を生み出して活用できるとか

そういう方向のシステムでよかったのでは?

アイテムは岩を持ち上げられるようになるパワーリング、

ヒビの入った壁を破壊できる爆弾、弓矢、遠くまで届いてスイッチを押せるマジックハンドなど、

ゼルダそのままで捻り無し。

おもちゃの兵隊が主人公のゲームなのに

ステージは遺跡や山や森で敵はモンスターや普通の動物みたいなのが中心と、

あんまり世界観が統一されてないのも気になった。

終盤のボスはワニワニパニックもどきとか黒ヒゲ危機一髪もどきとか

これはこれでなんか違うんじゃない?!感が満載。

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ゼルダそのままのアイテムもそうなんだけど

ザコ敵にゴジラとラドンそのままのが出て来てそこのステージのボスがキングギドラとか

捻りとオリジナリティが無さ過ぎてただのパクリに片足突っ込んでる気はする。

無駄に広いマップ、ストレスの溜まる仕掛け、生かせてないシステム。

ドット絵はまあ悪くは無いんだが、最後の最後にロクでもない1本が来たもんだぜ!

と、いうわけで劇中でメインにプレイすることになる8本は以上だ。

全体的に見た目のレトロゲームっぽさが薄い。

その上ステージ構成がヘタ。

プレイヤーキャラの性能と敵の性能のバランスを取るのがヘタなゲームばかり。

グレフってこんなに開発力の無いメーカーだったの?と頭を抱えたぜ……。

メニュー操作がキー操作可能な部分とタッチ操作オンリーな部分が混在してたりさ。

基本的にはゲーム中に提示されるノルマをクリアすればOKで、

ネジマキングダム以外はエンディングまで遊ぶ必要は無いし、

難しいようならADVパートで友人に協力してもらってノルマスキップも可能。

ノルマ達成後も遊びたければフリーモードなどで自由に遊んでくださいという仕様だ。

しかし今回はこのノルマが最初から妙に難しいし、

ノルマを達成した瞬間にゲームがリセットされてイベントが挟まるので、

ノルマに挑戦する度にゲームをステージ1からやらないといけない。

ここは前作でも不満点の一つだったけど直ってないねー。

ゾリアテスのノルマはスコアアタックを強制させられるし、

かといってフリーモードにスコアアタックがあるかというとそうでもなかったりで中途半端。

「ゲーム中に有野課長のボイスが挿入される」という、

番組ファンがニヤリとする要素は前作と前々作に続いて導入されているものの、

ボイスの種類がやたら少なく、タイミングも分かってないなーって思うものが多かったり。

アーケード版とその家庭用移植版が登場するゲームが多いが、

起動時にTV画面っぽいノイズが挟まるのと一部の隠しコマンドが使えないくらいで

ゲーム内容にまったく差は無い。凄い移植技術。

メインとなる8本以外のサブゲームはファミコンより以前のゲームをモチーフにしたものや、

メダルゲームや玉転がしゲームなども収録。これらはどれも雰囲気だけで一発ネタみたいなものだね。

まあその雰囲気も微妙なのが多いんだけども。

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特にひどいのがこのゲーム&ウォッチ風ミニゲーム。

これはただキャラを適当に黒く塗りつぶしただけのミニゲームだね……。

死んだ時にキャラのグラフィックがその場で変化したりするのでそもそも「液晶ゲーム」になってない。

違うじゃん。液晶にあらかじめキャラの動きを1コマずつ書き込んでおいて、

それをプレイヤーの操作に合わせて動かすことでゲームにしてるんだから、

その場でキャラのグラフィックが変化しちゃダメじゃん。

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3DS DLソフトのジョニーカンフーや、

360 LIVEアーケードのデッドライトに収録されてるミニゲームの方が遥かによく出来てるぜ。

まあこの2本はどっちもミニゲームに凝りすぎて本編に問題が多かったんだけども……。

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前作の収録ゲームは

もっとレトロ感もゲームとしてもしっかりしてたんだけどガクッとクオリティダウン。

いかにも当時っぽいノリの説明書やゲーム雑誌なんかも今回は出てこない。

番組スタッフのそっくりさんが出てくるのはいいんだけど全然似て無いしなんかキモい。

シナリオも「子供のころのゲームあるある」と、

「番組スタッフネタ」の両方をムリに盛り込もうとした結果、

どっちも中途半端になってしまってるね。

番組スタッフのそっくりさんが次から次に出てきて番組ネタをツギハギみたいに喋るだけの展開ばかり。

そして伏線ガン無視のひどいエンディング。

ゲームセンターCX10周年記念作品でもあるから番組ネタを前作より沢山入れるのも分かるし、

前作と前々作はずっと家の中でゲーム遊んでるだけだったから、

ADVパートを導入して色々な場所に行けるようにパワーアップさせるのも良いと思うんだけど、

肝心のデキがまったく追いついてない。

「雑誌の袋とじをスキマから覗いて情報ゲット」とか

「ゲーム名人とのスコアアタック対決」とかやりたい事は分かるんだけども。

ゲームを遊ぶことになる自宅や街の施設のグラフィックものっぺりしててショボい。

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絶望的に酷いのがこのおもちゃ屋の外観。突っ込む気も失せるぜ!

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ADVパートやゲームで特定の行動をすると流れる「名言」がリスト化されてあとで読める。

これ自体は面白いんだが、条件がノーヒントなのでコンプを目指すと苦行だ。

あと「ADVパートで家庭用移植版を手に入れるとゲームがフリーモードで遊べるようになる」んだけど、

この家庭用移植版を入手する条件も変に複雑なものがあったりと、

移動先を選ぶだけのADVパートにめんどくさい要素が入ってるぜ。

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前作は偉大だった。それに尽きる。

遊べるゲームもあるにはあるんだけど、

それ以上にダメなゲームと面白くないだけのADVパートがツラいので、

前作と前々作を見なかったことにして単体で見てもかなり厳しい内容だと思う。

発売前から不安要素てんこ盛りだったけど的中。ムネンアトヲタノム。

次回作ではインディーズ・ゼロのカムバックをお願いします!