ブルーキッド2のレビュー行くぜ!
2015年の10月21日にテヨンジャパンから300円で配信された2Dジャンプアクションゲーム。
海外作品のローカライズで、元々はスマホとPCだけだったが要望に応えて3DS版が製作されたとのこと。
>本作の開発元「Winterworks」から開発リーダーのJörg Winterstein氏のインタビューを実施し
>次回のブログで公開する予定です!
>開発秘話的な話や本作に見られる“類似キャラ”が登場する理由など聞いてみたいと思います (^^)
発売前の事前情報でどこかのアクションゲームで見たようなキャラがチラホラしていた上に、
テヨンジャパン公式ブログでもむしろその「類似キャラ」を推してくる事態が
各植民地で話題になっていたタイトルである。
実際にゲームを始めると魔界村のパロから始まるのが気合を感じる。
ゲーム自体は非常にオーソドックスなジャンプアクションゲームだ。
方向キーかスライドパッドで移動。Aボタンでジャンプ、ジャンプ中にもう一度Aで2段ジャンプ。
敵は踏むと倒せる。これだけのシンプル操作&ルールになっている。
っていうかマリオな!
草原に砂漠、氷や墓地に空といった5つの国を冒険する構成でステージ数は40以上。
キャラの動きは軽快だし、2段ジャンプもあるので操作性は良好。
3体の敵を連続ジャンプで気持ちよく踏めるような箇所や、
上から落下する敵を誘導して上手く避けていく箇所など、
ジャンプアクションとしてのステージ配置も結構考えられているのが分かる。
一部変なところもあるが立体視にもしっかり対応しててこれもまずまずの立体感だ。
敵も個性的で、特にこのミイラ男のアグレッシブっぷりが凄い。
画面の奥から棺に入ったまま飛び出し、棺のフタを弾き飛ばして登場。
地上に着地してからはジャンプと残影拳のコンボで主人公に熱い肉弾戦を挑んでくる強敵である!
意外なほどに身軽かつアグレッシブな動き。
そうか……ミイラであるヤツは体が乾燥してて肉も水分も無い!
極限まで軽量化された体だからこそ出来るミイラ拳法!
テヨンジャパンのオールスターゲームが出る時は是非出演させて欲しいですね。
こちらはステージ1の最後で待ち構えるボスのアフロツリー。
これは……かなり類似キャラ!
トゲ玉を避けながらリンゴを蹴り返してダメージを与えるという斬新な退治方法。
っていうかそこは変えようよ!
そこ同じだったらパロディじゃなくてただのパクリになっちゃうだろ?!
このゲームの類似キャラはそこら辺がちょっと豪快すぎる気がしますね……!
ハチの敵の軌道や2面のピラミッドステージは
明らかにマリオはマリオでもゲームボーイのマリオランド辺りの雰囲気があってちょっと嬉しかった。
ルイージキャラはさておき、操作性は良いしステージやザコ敵もしっかり個性を付けてあるので
アクションゲームとしてはそこそこ悪くない1本であると言いたいところなんだが、
ステージ2くらいから画面外から敵が突っ込んできたり降ってきたりする箇所が急増。
地面があると思って飛び降りてみたら敵やトゲがあってダメージ受けたり、
足場をジャンプして乗り継いでいく場面だけど足場が見えないから配置を覚えるしかなかったりも。
ライフ制で回復アイテムもそれなりに出てくるので多少のゴリ推しは可能なんだが、
遊んでいてストレス溜まる箇所が多い。
いきなり画面外からドッスンが降ってくるとか、俺がハトだったらブチ切れて叫んでいるところだわ。
これ、3DS版と元になったスマホ版で画面の広さが全然違うのが原因だと思われる。
同じステージの同じ場所だが、3DS版は画面が非常に狭く、本来見えるはずのアイテムが見えない。
一応3DS版はLボタン+方向キーでカメラをちょっとだけ上下に動かせるんだけど、
指を離すとカメラが戻っちゃうので確認がし辛いし、いちいち操作してたらテンポも悪い。
アクションゲームとしては致命的な劣化移植だ。
3DS版は敵キャラのグラフィックとか書き換えてあるけど他にすることあっただろ!?
「トロッコに乗っている時に方向キーを押したままジャンプすると、トロッコに置いていかれて確定で死ぬ」
というどこにも書いていない仕様を理解しないとクリア不可能なトロッコステージもなかなか鬼。
あと、これは他機種版にもある要素だが、やり込み要素がやり込みとすら呼べないただの苦行。
40以上あるステージすべてに
「ステージ内に何十個も出現するイエロースターをすべて取る」
「ステージに3つ隠れたブルースターをすべて取る」
「ステージ内の敵をすべて倒す」
「規定タイム以内にクリア」
「体力満タンでクリア」
「ゴール前に出現する風船を取ってクリア」
という6種類のやり込み要素が存在し、
条件をクリアすると手に入るビッグスターを一定数集めると隠しステージが解禁される。
こんなクソ面倒な条件を40以上あるステージ全部でやってられるかよ!
ご丁寧にも「風船は出現してすぐ画面上に消えるので逃したらステージ最初からやり直し」とか、
「ゴール前に出現する風船を取ると絶対にダメージを受ける」とか、
「他の条件を満たそうとすると規定タイムが絶対に満たせない」とか、
何回もやり直しさせられるような構成になっている。
ブルースターも、中盤から「ノーヒントで壁の中に埋まってる」みたいなのがあったりして地獄。
まともにやるとこのゲームが1億倍くらい嫌いになれるやり込み要素。
こんなものはやり込み要素とは言えない。
無視しても問題なくクリアできるが、規定タイムがクリア出来ないと
目覚まし時計のアラーム音みたいなのが鳴り響くのがまたイラッとさせられる。
300円という値段を考えれば決してデキの悪いゲームではないし、
似たようなステージがダラダラ続いたりはせず、ちゃんとステージ毎に特色を出してある。
やり込み要素をガン無視してサクッと一周クリアを目指す分には面白い。
クリア後に出現するボスとだけ連戦するチャレンジモードも熱い。
それだけに画面の広さの問題が残念でもうちょっとしっかり移植してもらいたかったなあ。
3DSのダウンロード専用のアクションゲームはどうしてもラン系のものが多いので、
こういう正統派のジャンプアクションは応援したいところだったんだが。惜しい1本だぜ。