Vostok Inc.(PS4) | 公式PlayStation®Store 日本
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Vostok Incのレビュー行くぜ!
メーカー:Badland Games
機種:PS4/Vita/Switchダウンロード専用ソフト
ジャンル:経営シミュレーションシューティング
発売日:2017年10月3日(PS4/Vita) 2017年12月07日(Switch)
価格:税込1599円
英国のスタジオ「Nosebleed Interactive」によって開発されたインディーゲーム。
シューティングゲームと経営シミュレーションを融合させた作品だ。
プレイヤーはヴォストック社のCEOとなり、全銀河一の企業へ成長させるのが目的。
XBOXONEとSteamでも配信されているが、そちらは日本語が無いようだ。
ローカライズは架け橋ゲームズが担当していて良く出来てる。
色々出ているが俺がプレイしたのはPS4版ね。
公式では経営シミュレーションシューティングと書いてあるが、
シューティングとクッキークリッカーを融合させたノリに近いかな。
施設をどんどん建造して時間経過で溜まる金の数字をひたすらインフレさせていく。
底が浅いと言えば底が浅いんだが、一度始めると止め時が見つからなくなる。
2日ほど取りつかれたように遊んでしまったぜ……!
ゲームを起動すると案内役のゴールドマンが登場して
丁寧なチュートリアルをしてくれる。取っつきやすい作りだ。
基本的にこいつの通信を延々と聞くゲームで、
関係ない報告などをしに頻繁に登場する。
うっとうしいと思ったらオプションでブロックできるぞ。
ゲームは敵や隕石をバリバリ破壊して
ムーラ(銀河共通の金)を回収するシューティングパートで宇宙を駆け巡り……。
手ごろな星を見つけたら着陸して経営パートだ。
経営と言っても施設を建てまくるだけで、
一度施設を建てれば時間経過でどんどんムーラが溜まっていく。
そのムーラを使ってさらに施設を増やし、
そうするとさらにムーラが溜まるのでそれで施設を増やし……。
この繰り返しでインフレは果てしなく続いていくのだ!
施設は数十種類あって条件を満たせば新しいものがアンロックされていくし、
パワーアップさせる設備を購入すれば入るムーラが上昇。
施設と設備すべてに皮肉っぽい説明文が付いてるのが面白い。
工場の生産性を向上させる「ネオ殺虫剤」の説明文がこれ。
ネオにもほどがある。
一番高額で儲かる施設がゲーム開発スタジオなのが皮肉というか自虐というか。
パワーアップにこんな説明文の悪徳ガチャ商法があるのがまた色々とアレだ
建てられる施設はすべてこんなノリで、
どれもこれも環境を徹底的に破壊し、人体と人心に有害な影響を与えるものばかり!
躊躇せずに数十、数百、数千と作って金を稼いで稼いで稼ぎまくれ!
なあに、星なんていくらでもある!宇宙は広いんだ!ありがとう最後のフロンティア!
とにかくパワーアップすれば良いわけではなく、
金額の割に効果の低いパワーアップがあったり、
逆に上位の施設より効率が良くなる物凄いパワーアップがあったりするので、
よく効果を読む必要があるぞ。
宇宙にはソル連合(略してソ連)や機械生命体、
小動物などといった様々な敵対勢力が存在。
お金を一定以上稼ぐたびにイベントが進行して最後にはボスが登場。
ボスを倒してワームホールを開放すれば次の銀河へ進めるようになる流れだ。
6つの銀河をすべて制覇すればクリアとなるが、
その後も延々と遊び続けることが可能。
トロフィーとは別のゲーム内実績が数百個用意されているので、
金儲けの旅は終わらないのだ!
敵対勢力とのテキストはそこまで多くないが、
価値観が違ったり言葉が上手く通じなかったりと、
「別の文明との会話」って空気が出ていて好きなところ。
基本的には、敵対勢力がこっちを下等生物扱いして
舐めてるスキに侵略しようぜ!みたいなノリです。
拠点となるマザーシップと自機の強化も可能。
マザーシップを強化すれば各種レーダー性能がアップして探索が楽になるし、
自機を強化すればシールド性能やブースト性能がアップだ。
強化していけば敵を倒した時に手に入るムーラの量も増える。
武器は3つのスロットの組み合わせによって変化する仕様で全19種類。
その中から4種類持って出撃できるのだ。
最初は豆鉄砲みたいなマシンガンしか無いが、
ムーラを払って新しい武装を増やしていけば
極太レーザーや誘導ミサイル、トラクタービームなどのド派手なものも増えていく。
小惑星群にレーザーをぶち込んで一気に破壊して、
残骸と共に出現したムーラをジャラジャラと回収するのが爽快。
俺のお気に入りは終盤使えるようになるレーザーユニコーン。
ケツにハートマークの付いていてタテガミが虹色のユニコーンを連続発射する武器。
連射性能が高い上に貫通性能があるのでザコ戦、ボス戦ともに頼りになる。
素晴らしい殺人マイリトルポニー光線だ。
宇宙を旅していると遭難しているマネージャーを発見することがあり、
回収すればランダムで様々な効果を発揮する。
回収したのが投資家だったら所持金が一気に二倍になるし、
中間管理職だったら継続して生産量に3パーセントのボーナス。
そして最大12人まで登場する重役は10%以上のボーナスを付加する重要キャラだ。
猫少女とかロボとか色々なヤツがいる。
重役は期限が悪くなるとボーナスが下がるので、
戦闘でたまに手に入るアイテムを与えて定期的に機嫌を取らないといけない。
アイテムはミニゲームを遊ぶことでも手に入るが……。
すごくどっかで見たようなミニゲームだ!
こんなのが重役ごとに用意されてあって全12種類とか無駄に力入ってる。
戦闘で手に入れた方が効率いいのでムリに遊ぶ必要はないんだけどね。
楽しいゲームだが中盤から終盤にかけてのゲームバランスが悪く、
放置稼ぎをしないとかなり大変なところが欠点かな。
これはこの手のインフレゲーの宿命かもしれないね……。
PS4版はまったく問題なかったしSwitch版もそういう話は聞いていないが、
Vita版は処理落ちとエラー落ちが非常に多いという報告を見たので、
Vitaユーザーはちょっと様子を見た方が良いかも。
敵と敵の破片と弾がとにかく多いゲームだからなあ。
シューティングゲームとしては火力とシールドのゴリ押しになりがちだし、
経営シミュとしてはただ建物を建て続けるだけ。
しかしケタがどんどん跳ね上がっていく収入と、それを使って拡張できる多数の要素。
多彩な武器で小惑星群をゴリゴリ破壊して金を稼ぐ爽快感。
時間経過で金が入るのでずっと遊んでいなくても良いゆるい作り。
散りばめられた小ネタと秀逸な翻訳が施されたテキスト。
これらから生み出される中毒性がハンパじゃなく、
2日ほどほぼPS4をつけっぱなしで遊んでしまった!
とにかく金を増やして金を使う気持ち良さに特化したゲームだったわ。
バランスなど気になるところはあるがシステムが肌に合えばオススメです。