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PS4/Vita「METAL MAX Xeno(メタルマックス ゼノ)」レビュー!崩壊した世界を駆ける戦車と人間のRPGッ!しかし予算不足を感じさせる厳しい完成度……。

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『METAL MAX Xeno(メタルマックス ゼノ)-滅ぼされざる者たち-』公式サイト

5周してトロコンしたので『メタルマックスゼノ』のレビュー行くぜ!


メーカー:角川ゲームス

機種:PS4/Vita用ソフト

ジャンル:戦車と人間の真・世紀末RPG

発売日:2018年4月19日

価格:税抜6980円


4年ぶりに発売された『メタルマックス』シリーズ最新作だ。

戦車に乗り、モンスターや賞金首を蹴散らしながら未知の荒野へ旅立つRPG!

前作の『メタルマックス4』がすごく面白くて、

メインスタッフも前作からほぼ続投で販売元も開発も同じ。

というわけでまずハズレにはならんだろうと思っていたが、

予算不足はどうにもならなかったという悲しく寂しい内容だったね……。

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舞台は暴走して全世界に人類抹殺の命令を出したマザーコンピューター「NOA」によって荒廃した未来。

既に人類は絶滅を危惧されるほどに数を減らし、

新種の機械モンスター「SoNs(サンズ)」による人間狩りも激しさを増していた。

肉親を殺され、復讐に燃える主人公「タリス」が、

破壊を免れた超秘密基地アイアンベースに辿りつくところから物語は始まる……!

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過去作と異なり、街は拠点となるアイアンベース一つだけ。

そこからダンジョンや放棄された施設、新しいマップへと続くトンネルへ赴いて行動範囲を広げ、

各地でボスと戦い、肉親の仇を探して復讐を完遂するのが目標だ。

東京近辺が舞台になっているので、観光名所的な場所がボロボロに荒廃して次々に登場する。

徒歩と戦車を切り替えられる点が特徴で、戦車はめっちゃ強いしカスタマイズも自由自在。

でも狭いダンジョンには戦車では入れないので徒歩で行くしかない。

基本的にはメインストーリーを追っていく作りだが、

「賞金首」と呼ばれるゲーム進行に関係ないイカした強いボスキャラもあちこちにいるので、

パーティを鍛えてそいつらに挑むのも楽しい作り。

パーティは最大3人で仲間が増えれば入れ替えられる。

アイアンベースで職業を変更すると覚えられるスキルも変化するのだ。

「ハンター」なら徒歩でも戦車でもバランスよく戦えるし、

「メカニック」なら戦車をサポートするスキルを覚えるし、「ソルジャー」なら徒歩でも強いぜ。

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戦闘はオーソドックスなターン制のバトルになっているが、

オプションで戦闘スピードや戦闘表示をいじることで高速化が可能。

最速にすると敵味方が同時に攻撃をバンバン撃ち合ってすぐにターンが終わるのだ。

スーファミ時代のメタルマックスからの伝統である高速バトル!

まあ、3Dになったせいか前作から一部のボスでは攻撃が遅かったりするけども……。

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戦車は本体であるシャシーに、出力を決めるエンジン、そして武装で構成される。

武装は大きく分けて3種類。強力だが弾に制限がある主砲、弱いが弾数制限なしで全体攻撃が出来る機銃、

ド派手なミサイルやドリルなどの特殊兵装であるS-Eだ。

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戦車はオーソドックスな無限軌道から、砲台が山ほど付いた要塞みたいなヤツ、

対空攻撃に優れた戦車、軽快なバギー、

キャタピラではなく多脚でワシワシ歩く戦車、過去作のボスなど色々なタイプがある。

装備できる武装は戦車に空いている「穴」の種類で決まり、

例えば「主砲を搭載できる穴が3つと、機銃を搭載できる穴が1つある戦車」みたいな感じでそれぞれ違う。

でも穴は改造すればある程度タイプ変更できるし、それはそれとして独特の固定武装を持った戦車も多い。

そして武装の重さがエンジンの出力を上回ると動けなくなるし、

エンジンの出力に余裕があるほど耐久力が上がるという仕様。

強力な主砲を手に入れたけど重すぎて使えない!……なんてことも。

手持ちのエンジンと相談しながらのカスタマイズが大事。

また、「特性チップ」というアクセサリーパーツを装備することで

特定の武装をパワーアップさせたり、連続攻撃したり、積んでる武器をすべて同時発射したり、

クリティカルヒットの確率をアップさせたりが可能だ。

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これらのシステムを活用して自分だけの戦車をカスタマイズしてモンスターと戦う!

それがメタルマックスだぜ!

主砲をガチガチに強くしてぶっ放すもよし、機銃を沢山つけて同時発射してザコ敵を一掃しても良しだ。

手数が増えてくると戦闘中のダメージ表記がどんどん豪快になっていくのが気持ち良い。

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そしてこのゲーム、フィールドで移動中に敵を発見した時は砲撃で先制攻撃が可能。

画像は腕をワシャワシャするありがたい動きでこちらの視線を釘付けにする仏滅戦車です!

強くなればこれだけで敵を倒すことも可能だし、その場合はボーナスで経験値がごっそり入るのだ。

文句無しに爽快で素晴らしいシステムだぜ。

敵が色んなアイテムをボロボロ落としまくるバランスなのでそこも気持ち良い。

他にもロード時間の爆速だったり、メニューから簡単に本拠地に帰還できたり、

全滅してもペナルティ無しなところなど快適かつ親切な作りを意識してるね。

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過去作からの続投モンスターが多いものの、そこはやはりメタルマックスシリーズ。

モンスターデザインはザコもボスも傑作揃い。見ろよ、このサイゴンとか超カッコいい!

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4連装の無人戦車で名前が「ムハンドーフォー」とかも脱帽モノのセンス。

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戦闘するとそのデカさにビビらされ、

装甲に分厚さと火力にまた度肝を抜かれる「戦艦サウルス」の存在感も健在。

とにかくちょっとしたザコから強力なボスまで、謎の生命力に溢れたイキの良い敵ばかりだぜ。

まあ、今回は人類が絶滅寸前なので人間系の敵はゼロなんだけどね……。

音楽は新規戦闘曲の一つである「鋼の咆哮」がノリ良くてお気に入りだし、ボーカル曲もハズレ無しだ。

アレンジだと「宿敵」も良かった。

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そんな男のロマンてんこ盛りな本作だけど、まあ残念なところが多くて……。

まずはフィールドがスカスカなこと。

フィールドは完全な一本道で、道を塞ぐようにボスが配置されているだけ。

ひたすら砂だらけのフィールドを走り続ける展開が続く。

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廃墟となった観光名所が次々に出てくるのは最初は盛り上がるんだけど、

本当に出てくるだけで中に入れたりしないからね……。

人類は絶滅寸前だから10人に満たないメインキャラ以外に人間はいない。

街も無ければモブキャラも存在しないのだ。

裏マップ的な場所もいくつか存在するんだが、

これまたボスを適当に配置しただけで、フィールドに輪をかけたスカスカっぷりだったりする。

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フィールドには数十のダンジョンが点在。

ここを探索するのに結構な時間を割くことになるんだが、

とても2018年に発売されたフルプライスのゲームとは思えないほどのショボさ。

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前半から終盤まで似たような見た目で大きなイベントやギミックがまったく無いダンジョンが延々と続く。

メタルマックスシリーズといえばテキストや探索できる場所の面白さが大きな魅力だから、

人類が絶滅寸前とはいえ本作でも色々用意してあるんでしょう?と思ったらそこもめっちゃ薄い。

たまに過去の人間が残したメッセージや、

大昔の作戦指令書などがあったりはするものの、テキスト量があまりに少なくて物足りな過ぎるわ。

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ダンジョンでは敵への先制攻撃が出来ないため、エンカウントがだるい。

テキよけスプレーというエンカウント率を下げるアイテムがあるので、

それをひたすら使いながらひたすら無味乾燥なマップを歩き回る時間がプレイの大半。

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本作は宝箱から手に入れた書物を手に入れると拠点の技術レベルが少しずつ上がっていくという要素がある。

この技術レベルが上がると拠点で買えるアイテムが増えたり、

主砲やエンジンといった装備を上位のものに改造できたり、戦車の高度な改造・生産が可能になったりする。

つまり、強くなるにはダンジョンを絶対に歩き回らないといけないという嫌がらせみたいなバランスだ!

ご丁寧に周回プレイするとダンジョンに置いてある宝箱の中身が変わったり、

そこでしか手に入らない戦車が登場したりする。

1周目はこれが特に厳しくて、技術レベルをしっかり上げないと

「戦車にエンジンを2つ搭載できるようになる改造」が出来なくなり、終盤の難易度が数倍に跳ね上がるぞ!

ちなみに技術レベルをMAXにするにはどう頑張っても3周掛かります。

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探索もひどいがメインストーリーもひどい。

どのキャラも掘り下げが全然無くて、仲間になった途端に空気化するか、

しょうもない喧嘩で尺を使うかのどちらか。

会話のノリも下品というかなんというか……。

人類が絶滅寸前だから子供を作るとかそういう話になるのは自然な流れではあるんだけど、

「それをそのレベルでやる?」って言いたくなるようなレベルの低いやり取りばかり。

エンディングも伏線投げっぱなし過ぎる!

敵が無言か、機械的なメッセージと共に襲ってくるメカ以外にいないのも

話の薄さに拍車をかけている気がする。

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「モンスターを皆殺しにするんだからみんなで仲良くするぞ!」というノリの主人公や、

ダヌンティオとジンゴロウ、マリアの

「今もどちらが正解だったのか分からない選択肢を選んだ末にここにいる」

という空気は嫌いじゃないんだが、基本的にストーリーは褒めるとこ無いぜ……。

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仲間キャラだと特に薄いのがイティカ。

人類が絶滅寸前で人間そのものが全然出てこないのに、

「他の人間に変身できるミュータント」なんてキャラを出して何がしたかったんだろうか。

でもストーリーに全然絡まないから逆に可愛く感じる。一番好きなのはポMだけど。

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クリアするとメインストーリーをすっ飛ばして自由に移動できるハンターモードが解禁され、

周回クリアする度に上位の難易度も追加されていく。

新たな戦車やアイテム、ボスも登場するので、やり込み要素は2周目からが本番。

とはいえ、元々が一本道のフィールドとスカスカなダンジョンだから

劇的に面白くなるわけでもないんだよな……。サブイベントもゼロだしさ。

新しく手に入る戦車も見た目ほとんど一緒で性能違いばかり。

戦車のカスタマイズも強いパターンがほぼ決まっていて、それ以外は趣味というバランス。

そこは別にいいんだけど、難易度を上げると敵の耐久力がとんでもなく跳ね上がるため、

強いパターンにしないとボス戦で尋常じゃなく時間が掛かるか、弾切れになって詰む。

段々と「撃ってもなかなか敵が死なないし、こっちも強くなってるから簡単には死なない」という、

幽遊白書で仙水が遊んでたRPGみたいになってくる。

最適解にぶち当たるまでが早いせいもあって作業感がすごかった。

戦闘は例の技無しで1周目ラスボスを倒した辺りが一番面白かった気がする。

2周目以降はザコ敵を倒した時に手に入りやすくなる「超合金」というアイテムがあり、

これを使って好きな武器やエンジンをどこまでも強く出来る

超改造という要素があるからそれでカバーは出来る。

が、実用レベルにするにはかなりの稼ぎプレイが必要となるぜ。

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グラフィックはVitaのゲームと思っても全体的にかなり厳しいが、

3Dで表現されたフィールドを戦車で移動しまくるスケール感は好きだった。

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もう……本当に「予算が無かったんだなぁ」以外に言いようが無いほどチープな作り。

「作業プレイで好きな戦車と武装の能力をひたすら上げて敵を蹂躙する」

「低確率で落とすレア装備アイテムを狙って同じボスと何度も戦う」

辺りに魅力を感じられる人じゃないと辛い内容だ。

俺もこの辺の要素は嫌いではないし

ザコ戦の快適さや戦車のカスタマイズなど評価できる点もあるんだが、

冒険する楽しさが皆無だったしんどさの方が圧倒的に上だった。

新しいことをやろうとして失敗したとか、システムを変えて失敗したとかではなく、

基本は前作からの流れそのままで、

予算がなくてその分だけ長所が超絶ショボくなっているという悲しい手触り。

「次回作に期待」とだけ言っておくよ!