『アイスクリームサーファー』のレビュー行くぜ!
メーカー:スターサイン
機種:Switchダウンロード専用ソフト
ジャンル:シューティングゲーム
発売日:2018/9/6
価格:800円(税込)
メインビジュアルと日本語フォントを見ただけで
「凄い気を感じる……!」
と言いたくなるゲームを多く出しているスターサインの新作だ。
開発はスペインのDolores Entertainmen。
シングルプレイの新作シューティングということで
多少胡散臭くてもやりたいと思って購入したぞ。
まあ、このゲームの胡散臭さは多少どころじゃねーけどな!
「HOME画面でアイコンの解像度が妙に低い」
という離れ技で遊ぶ前から俺たちを圧倒してくる。
舞台はありとあらゆる美味しい食べ物が沢山あるグルメ世界。
野菜の扱いの悪さにブチ切れたDr.ブロッコリーが立ち上がり、
グルメ世界を破壊してまずい野菜を強制的に食べさせようとし始めた!
止められるのはこの海外のお絵描き掲示板から飛び出してきたようなヒーローチーム
「アイスクリームサーファー」だけだ!Dr.ブロッコリーの野望を打ち砕け!
というストーリーである。
スターサインの機械翻訳も相まって色々凄いノリ。野菜も野菜で大事だと思うぞ俺は。
内容は通常ショットとボムだけで進むオーソドックスな横シューティング。
5人のキャラから1人を選んで進む全6ステージの構成となっているぞ。
難易度は簡単、普通、難しいの3つ。
アイスキャンディーを取ると
ショットが強くなったりオプションがついたりとパワーアップで、
敵を倒した時に出現する宝石を沢山取るとゲージが溜まってボムが撃てるシステム。
パステル調なところはPCエンジンっぽいと言えなくもないんだが、
全体的にレトロ風だけど全然レトロじゃないタイプのグラフィックだな……!
グルメ世界ということで、
色々な食べ物や野菜を模したキャラクターが襲い掛かってくるが、
謎の巨大カメが鎮座していたりとごった煮感が凄いぜ。
終盤になると大量の電球が襲ってきたりと、コミカルなんだけどどこか異様な雰囲気。
シューティングゲームとしてはかなり単調で、似たような敵配置が延々と続くし、
デコボコした地形は出てくるけど当たり判定が無いただの背景だったりと、
ステージ自体にも起伏が無く、遊んでいて進んでいる手応えに乏しい。
敵の弾が小さくて見辛い上に、自機の当たり判定が分かり辛いのも厳しい。
そして1回でも死ぬとパワーアップを全没収されて初期状態になる!
随分とビターな味わいのアイスクリームだぜ。
難易度難しいでクリアまで遊んだけど、
敵硬いし、弾が避け辛いゲームなのに弾がバンバン飛んでくるわできつかった。
没収の仕様とか、並んで編隊を組んで出てくるザコ敵とか
『グラディウス』辺りを意識してそうな匂いはあるんだが、
もっと細かいところに気を配って欲しかったかな……!
キャラがショットを撃つ時にアニメするのは良いんだけど、
ループがおかしいのか痙攣してるような動きなのも不気味。
こういうB級シューティングは
ボス前のwarning表示のセンスがどっか変なのがお約束だよな……。
ゲーム本編とは別に、
Dr.ブロッコリーの過去を描いたおまけコミックも数十ページ収録。
絵はしっかりしているし、グルメ世界に突然やってきたブロッコリーの少年が
友達と出会っていく物語として割と面白い。
読んだ感じだとストーリー的にはむしろコミックが本編。
ゲームはスピンオフ的な作りと言えるかも。
ただ、どう考えても何も解決していないところで、
唐突に微妙な日本語フォントで「おわり」と表示されるオチが凄まじい……。
打ち切りエンドじゃねーか!
ストーリーがゲームに直接続いてるわけでもないし残尿感がすごい。
どっかで続き公開されているんだろうか。
海外では元々WiiUで配信されていたゲームらしく、
そっちに合わせてあるのかコミックの解像度が低くて読みづらいのも残念。
もしかしてアイコンもWiiUの使いまわしだから粗いのか……?
カニが可愛い。
シューティングゲームとしてデキは悪く、とてもオススメは出来ない……。
しかし、キャラの動きや豊富なザコの種類など凝っている箇所も多く、
手抜きでこうなっているというよりは、
頑張ったけどノウハウが追い付いていない結果こうなった、
という手触りで憎めない作りではあるかな。
ローカライズは手抜きだと思うけどな!
よほど気になった人以外は買わなくてもいい作品だが、
俺はこのゲームのことを頭の片隅に記憶しておく!