『I am the Hero』のレビュー行くぜ!
メーカー:レイニーフロッグ
機種:Switchダウンロード専用ソフト
ジャンル:格闘アクションゲーム
発売日:2018/11/22
価格:1200円(税込)
「ヒーロー」となって悪を討つ格闘アクションゲームだ。
多彩な技で敵にコンボを叩き込みながら突き進んでボスを倒せばステージクリア!
昔ながらのアクションゲーム的な構成となっているぞ。
3段階の難易度に加えて、
ザコと戦い続けるモードや、ボスを何秒で倒せるか競うモードもある。
コンボ系のアクションゲームとして最初はなかなか面白く、
BGMやグラフィックも良いんだが……。
遊んでいくと粗も見えてきて色々と惜しい内容だったぜ。
とにかく敵にコンボを叩き込んでいくゲームで、
敵をアッパーで打ち上げて斜め上に飛ぶキックで追撃し、
そのまま空中で数発攻撃を叩き込んだ後に地面に叩きつける攻撃でドーン!
みたいなのがカンタンに決まるぜ。
溜まっていくゲージを消費して放つ広範囲の必殺スキルや、
一定時間ダメージを受けてものけぞらなくなる技もある。
溜め攻撃で敵をピンボールみたいに吹っ飛ばしたりも出来るぞ。
ステージをクリアすると新しい必殺スキルか新しい仲間をゲット。
仲間は最大で1人しか連れていけないが、
Rボタンで主人公と交代することが出来て残り体力などは個別。
体力が残り少なくなったら交代して、
回復アイテムが出るまで粘ったりするような使い方も出来る。
通常のショボい飛びだすパンチから……。
必殺スキルのジャイアント・パンチ!
主人公ほど技は多くないし、かなりクセのある動きをするヤツもいるのだが、
状況にハマると意外な爆発力を見せたりするから侮れない。
使いやすい単発の吹っ飛ばし攻撃を持っているから、
落下すると死ぬステージで敵を簡単に処理できる、とかね。
キレッキレでスピード感のあるキャラの動きに、
描き込まれた背景や敵の動き、雰囲気にあった激しいチップチューンにと、
ビジュアルとBGMもイカしてるぜ。特にタイトル画面がめちゃくちゃカッコいい。
まあ、今はこういう雰囲気のドットゲームもまったく珍しくないけどね……。
ローカライズはタイトル画面など、
安っぽいフォントが雰囲気をぶち壊しにしているところもあるが、
敵のセリフ回しなどしっかり性格付けあるし、そこそこってとこかな。
そういうわけで悪いゲームではないんだが……。
難易度の上げ方がスーパーアーマー持ちの敵が出てきて攻撃を当てても怯まないとか、
飛び回って攻撃が当てづらいとか、ダウンさせても追い打ち攻撃が通じないとか、
ずっと空中を飛んでいて爆弾をばら撒くとか、触ると爆発するとか、
とにかく攻撃を当てづらい敵を増やす方向の調整なのが大分ストレス。
戦ってて楽しい敵があんまりいないのよね。
「それにいかにして攻撃を当てるか!」が面白いのは分かるんだけど、
キャラの動きが重くて攻撃にキャンセルが利き辛いし、
ボスはコンボより吹っ飛ばし攻撃や追い打ち攻撃でハメ続けた方が早かったりと、
作り込みの甘さを感じてしまう。
後半、小型の敵を作り出す敵や湧き出す穴が登場するんだが、
この小型の敵が一定以上になると激しい処理落ちが発生して操作が困難になり、
一方的にボコられてしまうことも。
ここはSwitchへの最適化が上手く行ってなかったのかな。
敵が増える前にカタを付けるしかない。
変なボス連中や予定調和のオチも含めて雰囲気は好きだし、
キャラの動きやコンボの爽快さなど、決して悪いゲームではないし、
作り手の気合も感じられるだけに色々と惜しい1本だ。
オススメはしないものの、磨けば光る手触りではあるので、
アクションゲーム好きなら何かの機会に遊んでみて欲しいかな。