Nintendo Switch|ダウンロード購入|釣りスタ ワールドツアー
『釣りスタ ワールドツアー』のレビュー行くぜ!
メーカー:WFS
機種:Switch
ジャンル:アクション
発売日:2019/01/31
価格(税込):2680円
11年の歴史を誇る携帯アプリの釣りゲーム『釣りスタ!』を、
Switch向けの売り切りソフトとして作り直した新作だ。
180種類以上の魚、70種類以上の釣り具、40か所の釣り場が待ち受ける内容。
Switchではまだまだ少ない貴重な釣りゲームということで買ってみた。
グラフィックが良いしお手軽なので非常に遊びやすい内容ではあるんだが、
ゲームとしてはかなり単調なので物足りなさも強かったなー。
ゲームは全種類の魚を釣るために世界中を巡っていく構成だ。
釣った魚は図鑑に記録されていくし、
ステージクリアやミッションクリアで新しいルアーやロッドなどが手に入っていく。
ステージを選択し、狙いを定めてキャストして釣り開始だ。
固定画面で細かく移動したりは出来ない作りになっていて、
制限時間やノルマも存在しないシンプルな作り。
水中のが描写されないタイプの釣りゲーなので、
釣りあげるまで何が掛かったかは分からないぞ。
「〇〇と〇〇を釣りあげる」などの、
ステージ毎に設定されたクリア条件を満たせれば次のステージに進むことが出来る。
魚が食いついたら糸が切れないように、画面上のテンションゲージを見ながら、
魚の移動する方向に合わせてロッドを振ったり、
リールを巻く速度を調整しながら引き寄せていくのだ。
ゲージを凝視しながらリールの巻き加減を調整していく手触りは
釣りゲーとしてはオーソドックスだが、
魚とのバトルが長く続くとチャンスサークルが表示され、
真ん中に魚が来た時にボタンを押すと一気に引き寄せられる要素もある。
これはオリジナル『釣りスタ!』にもあった要素みたいね。
ボタンとスティックを使った操作でも、
ジョイコンを振って行う体感的な操作でも遊ぶことが出来て、
HD振動のおかげもあって釣る手応えは良好だ。
手に入る釣り具はファンシーなものから、伝説の剣のような勇ましいものまで。
妙なデザインのものばかりだ。
カブトムシのサオってあんまり魚釣れなさそうだな……!
世界を巡る内容ということで和風に洋風、
ジャングルから沈没船が沈む魔の三角地帯まで、
ゲームらしいマトモじゃない場所が多い構成となっている。
揺れる水面の反射表現などグラフィックはなかなか綺麗で、
特に終盤のファンタジー感あるステージの幻想的な光景は高得点。
各エリアの最後にはどでかいボス魚が待ち受ける!
操作ははいつもと同じだが、専用BGMが異様にカッコ良くてまさにボス戦だ。
チュートリアルはゲーム開始時に触れるものと、
ヘルプから見れる項目ごとに分かれたものがあってどちらも丁寧。
ステージにいる魚とルアーとの相性は記号で表示され、
この相性さえ合っていれば簡単に釣れる。
釣りゲーム初めての人でも遊びやすい作りになっているな。
とはいえ、そういう作りなのでゲームとしては物足りなさもある。
ステージクリアで手に入れたルアーが
次のステージで有効なのでそれで新しい魚を釣る。
新しい魚を釣ったことで新しいルアーが手に入るので、それでまた違う魚を釣る。
ステージクリアで新しいルアーが手に入るので……の繰り返しで苦労することは無い。
細かく釣り場を移動する必要はないし、
ストーリーやイベントもなく、この繰り返しで進むのでかなり淡々としてる。
グラフィックは良いのに演出も残念。
比べて見てもらいたいがこちらは6センチのキンギョを釣りあげたシーン。
こちらが249センチのマンボウを釣りあげたシーン。
魚の大きさがグラフィックにしっかり反映されていないため、
大物を釣り上げた感が薄い。
他の釣りゲームだとプレイヤーが操作するキャラが魚を持ち上げて見せるカットとか、
大物を釣り上げた時は特別な演出が入るものなどがあるんだが、
本作はそういうのがまったくない。
100種類以上いる魚は質感など凝っていて、
普通の魚からサメ、タコ、お約束の長靴まで色々揃ってるのに
ここが本当に勿体ない……!
こういう時こそ案内役の女の子の出番だろ!
サメを持ち上げて笑顔でガッツポーズでも決めて見せろよ!
案内役の女の子はメニュー画面と、
新しいステージに来た時に一言説明するくらいの出番。
たまにプレイヤーを危険に飛び込ませるようなことを言うぞ!
他にも図鑑で魚を鑑賞できるものの拡大縮小などは一切なかったり、
達成するべきミッションがトップメニューからしか確認できないなど。
細かいところが気になった。
ライト向けの釣りゲーとしては悪くないんだが、
それ以上を求める人には向かない内容。
終盤のボス魚はかなり手強くて釣り上げる時には手に汗握ったし、
なんだかんだ楽しめたことは楽しめたんだが、
揃えた素材はかなり良いのでもうひと頑張り欲しいところだったね。