ツクールシリーズ DRAGON PEAK ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
『ツクールシリーズ DRAGON PEAK』のレビュー行くぜ!
メーカー:Gotcha Gotcha Games
機種:Switch/Steam
ジャンル:「ベルトスクロール」×「自由探索」アクションゲーム
発売日:2021/04/01
価格(税込):980円
KADOKAWAのツクール事業部から独立したGotcha Gotcha Gamesが、
『アクションゲームツクールMV』で作られた様々なゲームを商業展開する。
そんな経緯で生まれた「ツクールシリーズ」の1本だ。
最大4人プレイ可能なベルトスクロールタイプのアクションになっているんだが、
「アクションゲームツクールでゲーム作るの、とてつもなく大変なのかな……?」
という疑問だけが無限大に俺の心からあふれ出してくる完成度。
ツクールシリーズはコンセプトが気になるので全部遊んでいるけど、
間違いなくその中でも一番悲しい内容だった!
能力の異なるソードマン、ウォーリアー、
ニンジャ、魔法使い、アーチャーから一人を選び、全5ステージに挑む内容だ。
魔法使いは1回クリアすると出る隠しキャラなんだけど……。
メインビジュアルや説明書にも普通に最初からいるんだよな。
本作は敵を倒すだけではなく「自由探索」もウリになっている。
フィールドを探索して先へ進むためにギミックを動かしたり、
カギを探したりする必要があるぞ。
道を切り開き、最後に待ち受けるボスを倒せばクリアだ。
静かなベルトスクロールアクションだなー #NintendoSwitch pic.twitter.com/9ooDDJSm75
— ラー油/Vゲームブロガーらあゆちゃん (@daikai6) March 31, 2021
さてどこから話せば良いのか……。
まずキャラの動きが重くて移動も攻撃も遅く、
動きがカクカクしている上に効果音もしょっぱい。
敵を攻撃すると爽快感ではなく虚無感が味わえる手触りだ。
宝箱を開けたりアイテムを投げたり、ギミックを動かしたりするときに、
完全に動きが止まっている状態でボタンを押さないと反応しなかったり、
とにかく動かして引っかかる手触り。
しかしザコ敵はどいつもこいつもやる気がないので、
基本的には無視して横を通り過ぎればOKだ!ちょっと通りますよ。
カギや仕掛けのある場所までダッシュ……は出来ないので徒歩で行こう!
得点が溜まる度に1UPなので一応ザコ敵を倒す理由は存在するが、
それとは別に1UPアイテムが出まくるのでなかなか死なない。
ボス戦に突入した段階で残機が6人超えてることも珍しくない。
ステージクリアすると残り残機が初期設定である3にリセットされるのが謎だ。
バランスを取るためなのかザコ敵の攻撃力は高め。
普通に遊んでるとほとんど当たらないが、気を抜くと危ない場面も。
無敵時間が無いため、回転タックルしてくる敵の攻撃がクリーンヒットすると、
多段ヒットして体力最大の状態からでも即死するぞ。
どういうバランス調整なんだ……?
ボス戦もヒット&アウェイを繰り返すだけで基本的には勝てるが、
攻撃の当たり判定が分かり辛くて大ダメージを受けたり
上空に逃げて攻撃出来ない時間が長かったりするので無駄に疲れる。
ナイフなどの攻撃アイテムも拾えるが、
個数制限あるのに攻撃力が低いから殴った方が早い。
「この攻撃力でどうしろと?!」って言いたくなるぜ。
一応5人のキャラはみんな攻撃と固有アクションが異なっているが、
全員もっさりしてるしゲームの作りが作りなので、どれ選んでも印象は変わらない。
まあ、ソードマンが一番無難な気がするかな。
ニンジャの「投擲アイテムを1個多く拾う」とか、
ゴミを投げる回数が1回増えるだけじゃねーか!
キャラの動きが重いのでステージを歩き回らないといけないのも辛いところ。
ステージはそこまで広くないし、
壁に地図が貼ってあったりもするのでそこまで迷わないはず。
ただ、動かさないといけないギミックが複数あるからめんどくさいし、
ギミックの細かい説明も無いからちょっと分かり辛い。
魔法陣の周りでザコを一定数以上倒すとギミックが起動するが、
近くに落ちている鐘をぶっ叩かないとザコ敵が出現しないのが
ノーヒントなのはどうかと思った。
他にも盾を構えた敵には後ろから殴ってもダメージが与えられないとか、
アクションなのにRPGの神殿や森の曲みたいな静かな曲ばかりとか、
ゲームを始めるとポーズ出来ないとか、気になる点はあるけどまあ些細な問題かな……。
穏やかなBGMを聞きながら、
殺意を置き忘れた敵の横を通過し、ひたすらマップを歩き回る……。
ベルトスクロールアクションとは思えない穏やかさで、
巷の暴力的なアクションゲームとは一線を画す優しい作風になっている。
俺も「こんなゲームに980円払ってしまったのか」という
悲しい気持ちを押し込めて優しくなろうと思った。
そう、このレビューは優しい介錯なんですね。
もっさりしてるだけで難易度は低くく、
事故死してもステージ最初からコンティニューできるので、
全5ステージはあっさりクリア出来る。
そして難易度選択やそれ以上のやりこみなどは存在しない。
ここが悪かったとか、ここは良かったとか、アイデアは評価出来るとか、
アクションゲームとしてそういう話が出来るレベルに達しておらず、
ただただ、「どうしてこうなってしまったんだ……」と、
空を仰いで途方に暮れるしかない内容だった。
Gotcha Gotcha Games!
商業展開するならもっとちゃんとパブリッシングしてくれーーーーッ!