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シナリオは阿智太郎!会話だけで進む南極SFパニックホラー!『境界領域』レビュー!【Switch】

 

境界領域 ダウンロード版 | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)

 

『境界領域』のレビュー行くぜ!

 


パブリッシャー:シルバースタージャパン

機種:Switch

ジャンル:メッセージ返信型アドベンチャーゲーム

発売日:2023/8/17

価格(税込):800円


 

スマホからの移植となるアドベンチャーゲームだ。

危機に陥った南極特別調査隊を助ける内容で画面構成はメッセージアプリ風。

一枚絵やボイスなどは一切無く、

アプリを通した会話だけで進行する構成になっているぞ。

 

シナリオは阿智太郎が担当!

古くは『僕の血を吸わないで』『住めば都のコスモス荘』。

近年では『俺達の世界わ終っている。』や

『カセキホリダー』シリーズを手掛けている実力派。

 

突然シルバースタージャパンから阿智太郎のゲームが発売されて、

「南極でドッコイ!」と驚きながら即ダウンロード購入。

設定を上手く生かしててしっかりまとまっていたが、

まあ全体的には値段なりの短編だった。

 

 

物語はプレイヤーの元に南極から救援メッセージが届いて始まる。

相手は大学二年生のキャリー・ピアース。

南極で起きた異変を調査中だったチームの一人であり、

謎の氷の洞窟に閉じ込められてしまっている。他のメンバーは行方不明。

緊急時に立ち上がったデータ通信モードなのでやり取りできるのはテキストだけ。

音声が自動的にテキスト翻訳されて送られているという設定になってる。

 

 

20歳の女子大生は「ピッチピチの20歳の女子大生」なんて単語使わねぇだろ!

翻訳機能のバージョンが古かったのかな?

 

 

昔のSDガンダムのアニメ『夢のマロン社』で見たようなボケも飛び出す。

2択の選択肢を選んで読み進めていく構成で、バッドエンドは結構分かりやすい。

キャリーの好感度が上がる選択肢を選ぶと「MP」が上がっていき、

トゥルーエンディングに辿り着いた時のセリフが少し変化する。

これはストーリー分岐とは別の要素だ。

 

 

ヒントポイントを使うことで選択肢の詳細を確認することも出来る。

ウソだろ……絶望して死んじゃうって騒いでる奴に

「死ぬ死ぬ言う人間はまず死なないらしいよ」

って返したらバッドエンド確定なのかよ!

 

ヒントポイントはバッドエンドを見る度にジャンジャン溜まるので景気が良い。

特に詰まるところは無し。

 

 

「メッセージアプリを通して会話をする」という設定をしっかり活かしており、

正体不明の人物との会話、状況が分からないこそ想像してしまう恐怖、

通信相手との距離があるからこその展開などが盛り込まれている。

 

 

ラノベっぽいキャラ付けなので、

複数の人物が登場してもセリフだけで誰が喋ってるか分かりやすい。

 

 

本当に会話だけで進み、演出はたまにモヤモヤした背景の色が変わったり、

時間経過を表現するカットインを挟むくらいだ。

背景画像はいくつかあるが、一枚絵などは無し。

登場キャラたちの姿は想像で補うのだ。

 

ちなみにスマホ版だと時間経過が挟まる度に、

通信が来るまでリアル時間で待つか、

広告見ると溜まるポイントですぐ通信を受信するかの2択を迫られる。

Nintendo Switch版はそういうシステム無いので話に集中できるぞ。

 

 

横にボタンが並んだUIは消せない上にちょっと使い辛いが、

既読スキップは早いのでまあ許容範囲かな。

 

謎めいた南極の洞窟から始まり、はぐれた仲間たちが少しずつ集まっていき、

次々に襲い掛かる障害を避けながらの探索はやがて世界の運命へと繋がっていく……。

3時間くらいの短編で「阿智太郎の新作!」と構えて遊ぶと物足りなさはあるが、

ワンアイデアを活かしたSFパニックホラーとしてはまずまずだった。

ノベルゲーム好きなら悪くない1本だったぜ。