『超電気ロボ バルカイザー』のレビュー行くぜーーーーーーーッ!
パブリッシャー:Henteko Doujin/ASTRO PORT
機種:PC
ジャンル:シューティング
発売日:2007/9/28
価格(税込):330~498円
老舗の同人サークルであるアストロポートが初期に手掛けた作品だ。70年代の昭和ロボットアニメ風シューティングになっているぞ。超電気で動く巨大ロボット、バルカイザーを操作して悪の軍団を打ち砕け!
昭和ロボットアニメ風シューティングは『キアイダン00(1992年)』『70年代風ロボットアニメ ゲッP-X(1999年)』『超電気ロボ バルカイザー(2007年)』と、ゲーム業界で大体7~8年周期で観測されていたが、しばらく音沙汰無いな……。
それはさておき、バリバリ撃ちまくるシューティングとして爽快で楽しいし、良い意味で安っぽいロボットアニメパロも笑える良作。近年、アストロポート作品がNintendo Switchに移植される機会が増えてきたが、原点に近いこれも出してくれ!という1本になっているぞ。
ちなみにSteam版はレビューで日本語が無いと書かれているが、数年前にちゃんと日本語が実装されているのでご安心を。「昔買ったけど日本語が無いぞ?」という人は一度再インストールをすると正常になる。俺もそうでした。
ゲームを起動した瞬間に表示されるこの一枚絵で、どういう作品なのかを我々に秒で分からせて来る。
メインメニューでトレーニングモードを「戦闘訓練」、リプレイモードを「再現VTR」と表現してるところで掴みはバッチリ。
全6ステージ構成で無駄にテンションの高い難易度は4段階。ノーマルだと初心者でも悪の侵略者をサクッと粉砕出来る優しい難易度。ハード以上はシューティング慣れてる人でもそこそこ手強いバランスだ。
2Dの横シューティングで、弾を撃ち続けると画面中央下のゲージが溜まっていき、MAXの状態でボタンを離すと強力な必殺技が発射される。初期状態のバルカイザーだとロケットパンチだ。お約束は外さないゲーム。
本作の特徴はステージ途中で登場する4種類の支援メカとの合体!
専用の形態にチェンジして強力な武装で戦う事が出来る。ザコ戦だと手数の多さで圧倒できるニードルカイザーが強いが、必殺技の判定が強いサンダーカイザーとロケットカイザーの安定感も捨てがたい……。
でもやっぱり選んじゃうのは近接火力最強のドリルカイザー!1面ボスのネジリンガーとドリル対決だぜ!
このゲームはライフ制でバルカイザーはダメージを受けても一発ではやられないし、合体中に受けたダメージは支援メカがある程度肩代わりしてくれる。ステージをクリアすると体力もある程度回復するため、この手のゲームとしては自機がかなり頑丈だ。
ただし、ダメージを受け過ぎて合体してる支援メカが破壊されてしまうと修理不可能で以降は出現しなくなるし、支援メカをチェンジするとボムであるオメガウェポンを1発使うことが出来る。残り体力などを考えて、どのタイミングでどの機体にチェンジするかを考えるのが面白いゲームになってるぞ。「ここはもうちょっとドリル使いたいけど、そろそろ交代するべきか……」みたいな。
攻撃エフェクトや小気味良い効果音、胡散臭さと勇ましさを兼ね備えたズンドコBGMにと、遊んでいて爽快なゲームだし、「中型の敵を破壊するとそいつが画面内にばら撒いた弾幕が消える」など、弾幕シューティングとしての手ごたえが感じられる仕様もバッチリだ。
敵のゆるいデザインも味があり、各話のサブタイトルや、ボス登場時の紹介字幕も分かってる作り。ライバルキャラであるロズ将軍も頻繁に登場して盛り上げてくれる。
「おのれ下層動物!イカスミを受けよ」などと言いながらイカ型ロボでイカスミビームを発射したり、上層動物が考えることは愉快で結構ですな!
良い意味で同人ノリ全開で今遊んでも面白いシューティング。値段の安さも素晴らしい。自機の形状で当たり判定が感覚的に分かり辛く、低速移動が無いせいで難易度ハード以上はやや弾避けがし辛いところもあるが、そこ以外は文句なしだ。
逃げる車や人まで表現した細かいドットや後半の熱い展開も必見。ノーマルだと手軽に遊べる難易度だし、クリア時に合体していた機体で会話が変化するなどのやり込み要素もアリ。盛り沢山な良作になっているぞ。
少し前にNintendo Switchで出た『MECHBLAZE』にバルカイザー出てるんだしこっちも頼むぜ!